この年齢になると、そうそうクリスマスの楽しみというものはなくなるけれど、唯一クリスマスの楽しみとしているのが、TBSで放送される小田和正の「クリスマスの約束」だ。
数えて何回目となるのだろう、ことしもクリスマスの夜に放送された。
初回の記憶を遡れば、彼が競演したいミュージシャンの依頼の手紙を書いたのだが、松任谷由美はじめ、ことごとく出演を断られた。
そんなスタートであったが、回を重ねる毎に、彼の想いに賛同して有名ミュージシャンが出演することになって今日に至っている。
出演者のあくまで仕事というより賛同というトーンが心地よい。
ほかのどの番組で見るより、共演者が活き活きとしているのが印象的だ。
今年は、宮沢和史、さだまさし、矢井田瞳、佐野元春らが出演、それぞれが心から音楽を愛していること、そして小田和正をリスペクトしていることが伝わってきて素直に心を打たれた。
今年60歳、還暦を迎えた小田和正。60歳にしてしか実現できない音楽の魅力の本質を伝えられること、それはやはり音楽を愛し続けてきた熱い想いであろう。申し訳ないが、若い人にはちょっとやそっとでは近付けるものではない気がする。
歳を経たからこそ自然にほとばしる、その潔さ、優しさ。素直に見習いたいと思う。
そして。
視聴率至上ではない、こういった意義のある番組を継続していこうという気概が民放TV局にあれば、未来は決して暗いものではない、そう感じた。

