アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

キットカットの波紋型マーケティング

見事にブランドを再生させた一例としてよく取り上げられる「キットカット」。
きっと勝つやサクラサクのキャンペーンを知っている人も多いと思う。

以前は知名度は100%近いのに、別にあえて買おうとは思わない、いわゆる墓場ブランドとなっていた商品であった。TVCMを打てばそれなりに売上は上がるが一時的なもので終わってしまう。

今一度ブランドを立て直さなければならない、試行錯誤を繰り返してたどり着いたのが、
波紋型マーケティングということだ。

まず行ったのは、コミュニケーションターゲットの絞り込み。メインターゲットである高校生にフォーカスした。
次いでメッセージの伝達方法を、広告的ではない、PR的な手法・クチコミ的手法ともいえる第三者を通してメッセージを発信するやり方に変えた。
社会性、公共性を重要視したのである。

口コミを軸として、そこからの波及効果を地道に求めた。
こういったコミュニケーションは定着するまで時間がかかる。そこにはクライアントの理解と我慢も必要だ。また何より提案する者への信頼がなければ継続しない。
そのすべての条件が揃って、キットカットは見事にブランド再生した。

広告会社にいる人間として、マス広告の効果低下は肌で感じていても、どうしても過去からの経験でマスを優先して考える習性はぬぐえない。このキャンペーンを推進した関橋氏の書いた著書を読んでもそのあたりの苦労が目の当たりにできるのだが、彼はそこを実践の繰り返しで自らの価値観の転換も含めて乗り越えた。

波紋型マーケティング。
同じ広告に携わる者として、いろいろと学べることが多い。

参考:関橋氏の著書
「チーム・キットカットの きっと勝つマーケティング―テレビCMに頼らないクリエイティブ・マーケティングとは?」

テーマ:徒然なるままに… - ジャンル:ブログ

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://adrunner.blog38.fc2.com/tb.php/31-60fe9094
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad