アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

AIで自社ビジネスをどう変えていくか?「決定版AI 人工知能」

快進撃が続く将棋の藤井四段。ついに破竹の29連勝を成し遂げ、歴代一位となった。

もちろんその事実自体がすごいニュースだが、私がテレビを見ていておもしろいと思ったのは、その勝ち方の分析にAI(人工知能)が使われていたことだ。

どういうことかというと、デビュー以来の対局の一手一手をAIに記憶させ、AIによる次の一手と比較させていた。
結果として、藤井四段のAIの打ち手との一致率が、対局した棋士たちの誰よりも圧倒的に高かったことがわかった。

こういった分析はAIならではだ。これからは、棋士たちも人と対局する前に、AIと対局して腕を磨くそんな時代が来るのかもしれない。

さて、そんな時代の到来を告げる1冊、NTTデータの樋口晋也氏と城塚音也氏が書いた「決定版AI 人工知能」を読んだ。

決定版AI

本書は、AIの技術解説書ではなく、AIが私たちの社会とビジネスをどのように変えるのか?多様な視点でわかりやすく書いている。

さて、そもそものAIの定義であるが、さまざまな解釈がある中で、本書では「機械により人間の知的活動を再現したもの」と定義する。そして次の4点を挙げる。

1.判断…コンピュータ囲碁
2.作文…自動記事作成
3.予測…交通制御
4.識別…画像認識

冒頭に挙げた囲碁の例は、判断の典型だと思うが、すでにAI碁の場合は、過去すべてのプロの対局碁譜を記憶して、その時の最善・最適な一手を選択するという。人間の能力ではどれだけの碁譜を覚えられるかと想像しただけでも、AIには勝てないことが容易に分かる。

私のような文書を作成する業務への影響が大きいのもまた事実。2.の作文については、日本初となった中部経済新聞でのAIの記事作成が記憶に新しい。


そんなAIが世の中のバズワードともいえる昨今で、AIによってなくなる職業について議論が絶えないが、考えるべきは完全に置き換えらえる前に、AIと共存する時代がしばらく続くことだ。

ゆえに私たちにとって重要なのは、AIとの親和性を持ち、今あるビジネスのうちルーティンな仕事をもっと生産的効率的にし、余力をより創造的な仕事に振り向けることだ。

本書では、業界別にAIの導入によって変わる仕事について書かれているが、広告業界への影響として「デジタル・マーケティング」について触れている。具体的にいうと、広告入札、マーケティングの自動化へのAI導入だ。
さらにネットの世界だけでなく、リアル店舗の販売促進へのAI導入も急速に拡がってきている。特に「アベジャ」の事例が示唆的かつ刺激的で興味は尽きない。私に取っても目から鱗だった。

AIを目的にするのではなく、AIを活用することで自社のビジネスにどう良い影響を与えることができるのか?経営者が持つべき視点はそこに尽きる。

そういう意味では、自社ビジネスを今一度点検するために、経営者にとっては非常に役に立つ1冊と言える。


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