アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

「今、企業がブランド力を上げる理由」 美濃焼ブランディングプロジェクトに想う。

企業ブランディングに取り組む株式会社イマジナ、代表取締役の関野吉記さんが書いた最新刊が「今、企業がブランド力を上げる理由」。副題に「想いを伝える企業ブランディング」とあります。

イマジナ書籍

3作目か4作目になるのでしょうか、関野さんが書いた本はすべて読んでいますが、本書は、考え方は変わらないものの、これまで紹介されていない彼らの最新事例が、より具体的に紹介されています。

ニトリやにんべん、タカギなど全部で8つの事例、中でも私がより興味深く読んだのが、STORY6「美濃焼ブランディングプロジェクト」の章。

なぜかといえば、先日岡田さんに案内されて訪れた多治見の「ギャラリーヴォイス」で偶然、本書と本書に関するイマジナから関係者に向けて書かれた案内書を見つけたからでした。

普段なら見ることもないであろうギャラリーの本棚のところにたまたま見えるように置かれて、あぁこれも何かの縁かと、あらためて本書を手に取った次第。

(ちなみにギャラリーボイスで開かれていた日本全国の作家による陶磁器展もなかなか見ごたえがありました)

そんな縁もあって、この章は普段以上に感情移入して読んだというわけです。

その章のさわりを少し。

おそらくどこも共通の課題を抱えているのではと推測しますが、美濃焼の産地であるここ、多治見、土岐、瑞浪も、海外からの低価格品の輸入と国内市場自体の縮小により大きな打撃を受けています。

そんな中で、二つの方向性がより重視されるようになったといいます。その二つとは「高付加価値化」と「グローバル化」。その戦略を具体的に進めるため、3市の市長が手に手を取って取り組んだのがこのプロジェクトです。

中心になって取り組む古川多治見市長は、「中国産の低価格品と競争しても勝てません。それよりも、本物の良さをきちんと消費者に評価してもらうことを考えるべきではないでしょうか」と。

とはいえ歴史が長い分課題も多く、たとえば美濃焼といえば織部、志野、黄瀬戸など多様性が売りなのですが、その分具体的なイメージが希薄になるという問題が付いて回ります。さらに、長年OEMや分業制に甘んじてきたつけも回ってきているという厳しい状況。

そんな中でイマジナが依頼を受け取り組み出したのが「美濃焼ブランディングプロジェクト」なのです。

美濃焼ブランディングプロジェクト自体まだ端緒に就いたばかりで、進行状況については細かく記載がありませんが、今後注目してみていきたいプロジェクトのひとつです。

さて肝心のイマジナのブランディングコンサルティングですが、顧客の企業カルチャーを見出して、誰もが価値と感じる“ブランド”まで高める、カルチャーブランディングというスタイル。

特に他のブランディング会社と異なるのは、他が商品・サービスのブランド化や広告宣伝を積極的に使うアウターブランディングに重きを置いているのに対して、彼らが手がける企業ブランディングは企業の理念やビジョンなど、“想い”の社内共有を重視するインナーブランディングを中心に置いていること。

これは私自身も大いに賛同するところで、社員満足なくして顧客満足なし、そのためにはブランディングの核となる経営理念の共有が必要不可欠なのだと。

「自社が働く企業が何のために存在するのか」「社会にどんな価値を提供しているのか」「何をめざしているのか」といった企業理念の共有が、社員だけでなく世の中に与えるインパクトを十分に理解していることが、ここ最近の“心の時代”への移行と相まって、このところの高い評価につながっているのではと推測します。

ちなみに彼らの会社が掲げるキャッチフレーズはこうです。

「伸びる会社は、月曜日の朝がいちばん楽しい」

日曜日の午後くらいから月曜日のことを憂鬱に思い始める会社員が多いと聞きます(私自身も前職ではそんな感じでした)が、こんな考え方の会社だったら、社員のモチベーションも上がり生産性も高まるのではないでしょうか。ひいては業績にも好影響が。

さて、皆さんの会社はいかがでしょうか。

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