アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

企業の活動は「目的」と「大義」からはじまる。 水野学的ブランディング思考 その②

前回に続き、グッドデザインカンパニー、クリエイティブディレクター水野学さんの近著『「売る」から「売れる」へ 水野学のブランディングデザイン講義』から。

ブランディングデザイン講義風景

タイトルに掲げたのは、本書の中で私が大いに共感した一節。

水野さんは新たにブランディングの依頼を受けた時、まっさきに行うのは経営者との徹底した対話だそう。

その理由を「めざしているところがきちんと共有できないと、ブランディングの方向が間違ってしまうから」と水野さんはいいます。

ここがブランディングと単なる広告やツール制作とのいちばんの違いなのではないでしょうか。

単なる一手段であれば、経営者でなくても一担当者で済む話かもしれません。けれどブランディングとなると、経営戦略とも大いに関連してくるので経営者マターとなるのです。

経営者をすっとばしたブランディングなど片手落ちだし、上手くいくはずがありません。

逆にいえば、高いお金を払うのだからこそ、ブランディングの本質を発注者側も十分心得ておく必要があります。

時に激論をかわしながらも、こうしてお互いの相性も確かめつつ進んでいくからこそ、相性が合う相手ととことん付き合うことができるし、必然的にブランディングの精度が上がっていくのかなと思います。

最初のハードルは高くなるかもしれませんが、ブランディングを生業とするのなら、意を決して我々もぜひ見習いたいものですね。


目的=何のために?と大義=なぜ?

もちろん経営を続けていくためには売上・利益を上げることが必要不可欠ですが、それはそもそも大前提であるわけで、売上・利益を度外視した経営なんて経営と呼べません。そういう意味で、経営のエンジンとなる、お金儲け以外の目的や大義が重要になってくるのです。

そんなきれいごとで。と否定的な経営者もいまだ存在しますが、時代錯誤も甚だしいと。

そんなわけで。本書にも登場する中川政七商店や茅乃舎のブランディング事例は、水野さんが経営者と費やした対話時間の賜物であることが想像できるのではないでしょうか。

いささか余談になりますが、前職で銀行系のアナリストと話した時、10年前と今で、上場会社の経営者に求める素養として何が重要かという話になり、彼が即答したのが「経営者の哲学」という答えでした。

哲学と大義、似て非なるものではありますが、どちらも時代が「こころの時代」に入ってきていることを如実に物語っています。

そして、ブランディングデザインと大義。一見、関係がないようなものがつながることで、現代の経営における課題が見えてくるのではないでしょうか。

あらためて考えてみれば、論理より感性、まさに右脳の時代なのです。

世の中をあっと驚かせてはいけない。水野学的ブランディング思考 その①

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