アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ビジネスの基本を「地方創生」に活かす。競わない地方創生。

久繁晢之介さんが書いた「競わない地方創生 人口急減の真実」を読んだ。
競わない地方創生
地域再生プランナー、久繁さんは、大学卒業後、IBMでマーケティングを担当しつつ、実家が営む飲食店の経営を補佐するという、今でいうパラレルキャリアを実践した異色の経歴を持つ。
必要に迫られ、若くして地方にある実家の飲食店の立て直しを実践したことで、結果的に今につながる多くを学ぶことになったと久繁さん。
本書はその経験を活かし、これからの地方創生について必要なことを提言する書だ。
地方都市も中小企業も抱えている問題は大きくは変わらない、と久繁さんはいう。
その問題とは、横並び発想、大都市(大企業)崇拝主義。他者の顔色を気にし、安易に大都市(大企業)の真似をする。
久繁さんいわく、大切なのは「自分が一番になれそうな価値観を探し出し、価値を高めて一番になり、その価値を顧客にわかるように伝える」こと。そして、これこそが時代のキーワードといってもよい「イノベーション」であると。
「0から1を生み出すのがイノベーション」と誤解されているが、実は「あるものからないものを生み出す」ことこそ、イノベーションの本質、まさにそういうことだろう。
さて。本書で何度も登場するのが、「弱者は競争するな!」の言葉。
強者はともかく、弱者が競争するとろくなことはない、たいていは価格競争に巻き込まれ、さらに状況が悪くなることは目に見えている。重要なのは「競争」の対極にある「協創」「協働」という考え方だ。
取引先はもちろん、顧客も巻き込んで事業を行うことができれば、結果的にコスト削減にもつながる。
いちばんまずいパターンは、内部だけで完結しようと考える古い価値観に囚われてしまうこと。
ワンマン社長(首長)、もしくは過去の成功体験が捨てきれない高齢幹部はこの落とし穴に気づきもしない。
本書で私が最も興味深く読んだのは、
日本が世界の中で「男らしさ」意識が最も高い国であるという、心理学者の調査結果。
「男らしさ」意識は、そのまま「権力格差意識」の高さにつながっているのだという。
久繁さん曰く、
権力格差意識とは権力者への依存(服従・盲信)度を示し、権力者への絶対服従が関係の基本となる。
対して、権力格差意識の低い者・国ほど、上下関係が対等となり、親密な協働関係を築くことができる。
なるほど。確かに、この「男らしさ」意識で、今の日本の抱えているほとんどの問題が説明できそうだ。
たとえば、協働が前提となるイノベーションが生まれないこと。
組織が未だ上位下達であること。社員の多くが指示待ち人間であること。女性の社会進出が進まないこと。etc
さらに久繁さんは、地方で衰退が進む理由も、地方の名士がよそ者を受け入れないところにあると明言している。
この「男らしさ」という価値観が今の日本の衰退の大きな原因であるとの分析は、私にとっては目からウロコであった。
以上のまとめとして久繁さんが提言するのは、経営における「意識改革」。
中小企業再生も地方創生も、トップに立つ人の意識が変わらないかぎり、かならず失敗するし、そこがすべてのスタートになるようだ。
《本書で学んだこと》
データは疑ってかかれ。
地方創生も中小企業も問題の本質は同じ。
大切なのは、競争ではなく、協創。そして協働。
他者との比較ではなく、独自価値の発掘、「らしさ」の構築が必要。
地域創生に書かれた本であるが、中小企業の改革という視点からも、私にとって得るものの多い1冊だった。

テーマ:徒然なるままに… - ジャンル:ブログ

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://adrunner.blog38.fc2.com/tb.php/1464-43e0b74e
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。