アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

ホワイト企業対ブラック企業。

エクセルパートナーズ代表取締役、永禮弘之さんと日経BPの瀬川明秀さんの共著による『ホワイト企業〜創造的学習をする「個人」を育てる「組織」』を読んだ。

今ほど「ホワイト企業」と「ブラック企業」の違いが論じられる時代はかつてなかった。
最近の例をみても、SNSや書き込みサイトが進展して内部からの発信(告発)が容易になったこともその大きな理由のひとつではないだろうか。以前なら隠しておけた内部の状況も今は、あっという間に世間にさらされる。そんな時代なのだ。
ゆえに経営者や幹部はこの時代感を自身の価値観として持てないと、マネジメントを誤ることになる。
さらに難しいのは時代を理解できる感性は、会社の中の肩書き社会にあっては養うことができない。バッジを外して肩書きを外して、ひとりの人間として世間に出てみる、そうなってはじめて養われるものなのだから。

本書で、「ホワイト企業」と「ブラック企業」の違いがわかりやすく対比されていたので紹介する。

写真-6

特に日本の企業にとって悩みの種は、かつてはコスト競争力や業務効率の追求が強みの源泉であったことだ。
その強みをエネルギーに成長していった大企業も多い。その成功体験を持っている経営者は、なかなかその意識を変えることは難しいだろう。
「ホワイト企業」と称される企業は、その正反対で、独自価値をベースに積極的に他社と協働し、イノベーションを追求していく。その際の最大の資産は何と言っても「人」である。
ゆえに「ホワイト企業」は何より「人を」大切にするし、そのためには社員の自主性につながる研修や教育への投資を惜しまない。

人を財産として考えるホワイト企業は、社員や顧客から愛され成長していくのに対し、人をコストとみなすブラック企業は、社員を疲弊させ、悪い評判を聞きつけた顧客はどんどん離れていく。
これでは差がつくのは当たり前、しかも今後はさらにその差が開いていくのは間違いない。

ではブラック企業は、どのようにしたらホワイト企業として再生できるのか、それが本書のテーマである。

著者たちが特にこだわるのは「個人の学習」と「これからの組織」のあり方。

学習と言っても会社から押し付けられるものではなく、あくまで自主性を促すもの。本書では創造的学習と呼んでいる。
さらにいえば、内部で閉ざされたものではなく、外部とつながるオープンエデュケーションが主体。

したがって、組織のあり方もおのずと外部との共創が前提となる。

詳しくは本書にゆだねたいが、いずれにしても、この先1社で勤め上げることが難しい時代がやってくる。そうなった時に自分を助けるスキルは常に棚卸しされている必要がある。
そういう意味では創造的学習は、会社から与えられなくても自分ごととして考えていく必要があるだろう。

うちの会社はホワイトかブラックかを論じている時間があるなら、自身の創造的学習力を高めること。
タイトルからすると一見企業論について書かれた本に思えるが、実は「これからの企業人の行き方」をも示唆する、大変中身の濃い1冊であった。

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