アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

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「里山十帖」の、常識を覆す成功を生んだ『デザイン的思考』とは。

ライフスタイル雑誌「自遊人」を発行する株式会社自遊人の代表取締役、岩佐十良氏が書いた「里山を創生するデザイン的思考」を読んだ。



自遊人は、雑誌社でありながら、食品のオンライン販売を手掛けている会社。共通点ははどちらも「メディア」であることと、岩佐氏はいう。そんな岩佐氏が新たに取り組んだのが旅館「里山十帖」の経営だ。

里山十帖、場所は新潟県南魚沼市、しかも大沢山温泉という鄙びたマイナーな温泉地。

そもそも、この地で倒産寸前にあった温泉旅館を買い取り、リニューアルさせようと計画した時、過去の例からみて100%成功する理由が見当たらないとして、多くの銀行から融資を断られたというおまけつきだ。

それほどの不利な条件が揃いながら、しかし結果は…。というと、なんと開業からわずか3か月で、客室稼働率90%という超人気旅館に!

何がこの常識破りの成功を生んだのか?その秘訣こそ、岩佐氏自身の「デザイン的思考」にある。

岩佐氏の「デザイン的思考」とは何なのだろう。

それについて岩佐氏は「ひとことで表すなら、『現状の閉塞感を打破するための、従来とは異なる思考アプローチ法』という。
そして、そのアプローチのおいて、なにより重要になるのが「データを見ない」ことであると。

自ら体験したことだけを信じること。さらには、自分自身の中にいくつもの価値観を存在させて、多重人格的に体験すること。そうした行為を重ね、どのようなタイプの人から「共感」を得られるのか、自分の中で複数の検証を行うのだそうだ。おそるべき多重人格性といえるのかもしれない(笑)

多くの体験をもとに、いくつもの人格で得た『共感』を、イマジネーションとクリエーションをフル稼働させ統合させる。その結果生まれたのが里山十帖なのだ。

なるほどと思いつつも、そんな能力を発揮できるのはほんの一握りの人間ではないか。そんな疑念を抱きつつ、岩佐氏の創造力&想像力の高さには、読み進めるほどにただただ驚かされるばかりだった。

さてそんな岩佐氏、本書で「デザイン的思考」が生んだ成功法則について、具体的に10のポイントをあげて詳しく紹介しているが、見出しだけざっと記してみた。

1.モノよりコトの価値共有を目指せ
2.圧倒的な強みの明確化
3.特定の客層に深くコミットせよ
4.意外な組合せがイノベーションを起こす
5.真に「物語がある商品」を生み出せ
6.地域への創造的貢献を目指せ
7.見えないコストとリスクに敏感になれ
8.人材採用のキーワードも「共感」
9.マーケットを創るという発想
10.「若い力」と「外部の力」を呼び込む

モノよりコト、集中にコミット、物語、創造的貢献、イノベーション、共感、外部の力…まさに今と言う時代のキーワードがめじろおしで、デザイン的思考がいかに時代にふさわしい考え方であるかと納得させられる。

短期的利益の追求を追求するあまり、金太郎飴的な商品やサービスばかりになってしまった昨今。

しかしながら真のヒット商品を見てみると、必ず独創性やイノベーションとも言える革新性がそこには存在している。
まさに常識の反対側に、ヒットの秘密が隠されているのだ。

あえて常識的に考えないこと。そんな既成概念に捉われない独自性こそ、今の企業にいちばん欠けているところではないだろうか。本書で「里山十帖」の成功物語を読んで、あらためてその思いを強く抱いた。

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