アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

俺のイタリアン。躍進の影に哲学あり。

ブックオフ創業者であり、現在は俺のイタリアンをはじめとする大人気飲食店を展開する俺の株式会社代表取締役社長、坂本孝氏とメディアフラッグ代表取締役社長、福井康夫氏の共著「俺のフィロソフィ~仕組みで勝って、人で圧勝する俺のイタリアンの成功哲学」を読んだ。



共著であるが、内容は坂本氏が語り手、福井氏が聞き手となって進められている。この関係はそのまま、普段の二人の関係を表わしてもいる。

坂本氏は福井氏が創業まもなくで困難な状況にある時、物心ともに支援をしてきたいわば師弟関係にある。
さらに坂本氏は稲盛和夫氏が主宰する盛和塾の門下生。

そんなわけで、坂本氏の経営哲学の基本は、稲盛氏の経営哲学に通じるところが多い。

坂本氏の経営哲学は、「仕組みで勝つ」「人で圧勝する」の二つの大きな柱から成り立っている。

まずは「仕組みで勝つ」。

「低価格・高原価率・超高回転率」が俺のイタリアンの、他店が真似のできない最大の独自性だ。

低価格で提供するためには原価率をどこまで下げられるかが通常の飲食業の常識であるが、俺のイタリアンの場合はすべてが常識破り。

一般的に30%程度といわれる原価率をなんと80%まで上げた。しかも料理によっては原価率が100%を超えるものもあるという。

100%を超えるということはそのメニューだけ見れば完全に赤字。それでも利益を出せるのは、通常店舗の何倍とも言われる超高回転率。しかもそれを手がけるのがすべて過去に名店で働いていた一流シェフたちというから人気の秘密がわかるというもの。

中途半端は一切ない。妥協せずとことん3つの要素を追求し仕組み化したことが、短期間で行列のできる店まで上り詰めることができた最大の要因のようだ。

そしてこの仕組み化を具体的に形にして行くのがもうひとつのこだわり「人で圧勝する」だ。

ここでのポイントは、経営理念の存在。

理念の存在しない会社は危ういとし、理念を掲げるだけでなく徹底的に理念の浸透を図る。「俺のフィロソフィ」と銘打たれた自社の理念を冊子にして配布しているのもそのひとつ。しかし、そのような形ももちろん大切であるが、それよりもっと重要なことがあると坂本社長。

そのために坂本社長が常に社員に言い続けていることは、たったひと言。それが「仲間のために汗をかく」だそうだ。
そのせいか通常のレストランではあり得ない、ホールスタッフが仕込みを手伝うことも日常的に行われているとか。

社長に大切な資質として、坂本社長はいちばんに人間的な魅力を挙げている。

その人に人を惹きつける魅力があるか、
若い子、特に若い女性社員がこの人と焼き鳥屋で2時間お酒が飲みたいと思ってくれるようであれば、社長にみ向いていると判断できるという。

実際、坂本氏と福井氏の関係は居酒屋で培われて行ったようだ。

ブックオフでの名声をすべてリセットして、60代半ばにしてのゼロからのチャレンジ。こういう人を根っからの起業家というのだろう。

いくつになっても常識にとらわれない柔軟な思考。むしろ常識そのものを疑ってかかる天性の感性の持ち主かもしれない。

俺のイタリアンから始まった俺シリーズの店舗は、あらゆる料理ジャンルに広がりつつある。

さて次はどんな店が誕生するのだろうか、本書を読んでますます楽しみになってきた。

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