アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

強さ+やさしさ=しなやかな企業。これからの「良い会社」の条件。

駿河台大学教授、水尾順一氏が書いた「マーケティング倫理が企業を救う」を読んだ。

マーケティング倫理

「企業の強さ」の質が変わってきたと水尾氏は言う。ではどのように変わってきたのか、それが本書のテーマである。

水尾氏が挙げるこれからの「良い企業」の条件は、単に強い企業ではなく“強さとやさしさを兼ね備えた企業”だ。

となれば、当然のことながら強い企業とは、社員の人格を無視して毎日深夜までこき使う会社ではない。
単に儲かるからと言って環境への影響を無視したような企業でもない。

そのような考え方の企業は、短期でどれだけ利益を挙げられても長続きしなければ世の中から受け入れられないだろう。

ブラック企業と名指しされた牛丼チェーンや居酒屋チェーンが良い例だ。結局、それらの企業は人材を確保できず後退を余儀なくされている。

さらに水尾氏は、「強さとやさしさを兼ね備えた企業=しなやかな企業」と定義する。

強さとやさしさと言えば、思いだされる有名な言葉があり、本書でも登場する。

例の「強くなければ生きていけない。やさしくなければ生きている資格がない。」、という作家のレイモンド・チャンドラーが残した言葉だ。

この言葉、人だけでなく、同じように企業にも当てはまると水尾氏。

柳のようにしなやかで、時代適応して持続的に成長していく企業像。まさに今の世の中に必要とされている企業であると共感する。

さて本書ではそんな考え方をもとに、たくさんの“しなやかな企業”の実例が紹介されている。

そのうちのひとつが、タニタ食堂を展開し話題を集めている、株式会社タニタだ。

タニタと言えば、体脂肪計やクッキングメーターがおなじみであるが、そこからタニタ食堂への流れはごくごく自然のものだった。

この流れを導いたのが、タニタの「我々は『はかる』を通して世界の人々の健康づくりに貢献します」という経営理念の存在。この貢献するという姿勢は顧客に対してだけでなく、社員も同じという考え方だ。
社員の健康を考えて作った社食のメニューが発展した結果、タニタ食堂へと昇華されたのだ。

“強さとやさしさを兼ね備えた企業=しなやかな企業”の、まさに好例と言えるではないか。

その他にも、アデランスや大塚製薬、生活の木、スターバックス、伊藤園、ヤクルトなど、理念に基づいた経営で持続的な成長を遂げている企業の例が目白押しだ。

本書を読んであらためて考えさせられるのは、強さとやさしさはあくまで“働く人”を前提としていることだ。
彼らを満足させられる企業だけが、顧客満足を実現できる。ごくごく当たり前のことなのに、それができていない企業がいかに多いことか。
しなやかな企業が一社でも多くなることが、幸せな世の中を作るいちばんの近道であることは間違いない。

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