アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

ビジネスは言葉で成り立っている。言葉の力を信じよう。

もと博報堂の制作部長、高橋宣行氏が書いた「キーメッセージのつくり方」を読んだ。



「オリジナルシンキング」「博報堂スタイル」など数々の著作を持つ高橋氏、1940年生まれというから現在74歳。クリエイターの寿命はとっくに終わっている年齢ではあるが、クリエイティビティは広告表現だけではないことをあらためて教えてくれる。

私にとってこの本を読むのははじめてではない。なぜ今あらためて本書を読む気になったかというと、企業にとって、ますます「言葉」の位置づけが重要になってきたからだ。

本書「キーメッセージのつくり方」は企業に必要な言葉の開発方法を多角的に紹介している1冊。
帯にも書いてあるが、まさに「言葉づくり」の教科書だ。

高橋氏は、昔と比べると、企業に元気がなくなったとし、その理由が企業の熱い想いが言葉として発せられなくなったからという。

何をしたいのか?
どうなるのが夢か?
どこに行こうとしているのか?…

こんな時代だからこそ、メッセージのある言葉が重要であると高橋氏。

そもそもなぜ「言葉」が重要になってきたかであるが、そこには世の中が成熟化したという背景がある。

どんな商品も商品自体の差が小さくなり、似たような商品が世の中にあふれるようになってしまった。
そんな時、何を基準にして商品を選ぶか、それが企業が発する言葉、
企業理念やミッションを表した言葉が企業への“共感”の差につながっている、そんな時代になりつつあるからだ。

さらに短期的に「売る」という行為が長期的に見ると企業にとって必ずしも「売れ続ける」ことにつながらなくなるケースが増えてきている。これからの企業はただ「売る」だけでなく、長期的に「関係」を作っていく前提で経営を進めなければ持続的成長は得られない。

本書では、ノードストロームやリッツカールトン、国内ではトヨタやホンダなど、ミッション経営に長けた企業の言葉が数々紹介されており、そのケーススタディをもとに、自社の言葉づくりを進めていくことができる。

今こそ、企業理念やミッションの再構築、キャンペーンやプロジェクト、はたまた商品のネーミングやコンセプトなどの場面において、言葉の力が求められている時代はない。

言葉を制するものが、ビジネスを制する。そんな時代になりつつあることをあらてめて実感する1冊である。


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