アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

「WHYはぶれずに、HOWはいつでも捨てよ」

元グーグル日本法人社長、その前はソニーでVAIOやデジタルTVの部門責任者だった辻野晃一郎氏が書いた「成功体験はいらない~しがらみを捨てると世界の変化が見える」を読んだ。

本書は自身の処女作「グーグルで必要なことは、みんなソニーが教えてくれた」以来の2作目となる。



過去の成功体験。実にやっかいなものである。私のように大した成功体験がない者とでも、どこかで良い時代のイメージが残り、なかなか新しいチャレンジができなかったりする。それはひとえに「捨てる」ことが怖いからだ。

そのあたりを辻野氏は自身の経験を踏まえ、捨てたからこそ見えてきた世界があるとし、ソニー退職の意義と意味について書いている。

幸い時代は大きな転換期にあり、20世紀の延長線上で発想したり行動したりするのではなく、21世紀の新しいスタイルを生み出しながら、チャレンジをやり遂げて行くフロンティア精神が求められていると辻野氏。

そして、その第一歩となるのが、先にも書いた「捨てる」という行為なのだそうだ。

裏を返せば、やや楽観的ではあるが、捨てることさえ恐れなければ、ある程度どんなことでもうまくいくということかも知れない。

ソニー退職後Googleを経て今は自身の会社で新たなチャレンジを始めている彼の生き様は、まさに好例と言えるし、何より同世代としては勇気をもらった気がする。

さて辻野氏は本書で、自身の会社を設立した時に掲げた『21世紀の行動指針』を紹介している。次の10項目だ。

①最初から世界市場へ
②日本経済の新陳代謝を加速
③経営スタイル、企業カルチャー、ビジネス慣習の刷新
④少数精鋭、パートナー重視
⑤群衆の叡智の積極活用
⑥20世紀的にならない
⑦常識を疑う
⑧10年早く、10倍速く
⑨人のフォーカス
⑩天真爛漫

世界を相手にビジネスを展開してきた辻野氏ならでは言葉も多いが、私が注目したワードは「20世紀的にならない」だ。

成功体験を捨てると同意語だと思うが、時代が短期間で180度変わるほどの大きな転換点にあることを象徴していて、まさに言い得て妙だと思う。

最後に辻野氏は、「WHYはぶれずに、HOWはいつでも捨てよ」という言葉で締めくくっている。

WHYとは、なぜそれをやるのかというそもそもの目的。
HOWとはその目的をどのように実現するのかという手段。

ぶれてはいけないのは、生きて行く上での価値観、そもそものミッションだ。そこさえぶれなければ、あとはすこぶる柔軟に考え、楽しもう。

そんな前向きなエネルギーを吸収できる1冊であった。




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