アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

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日本企業復活に果たす、広告会社の新しい役割。

電通マーケティングデザインセンター、コンサルティング室長、朝岡崇史氏が書いた「エクスペリエンス・ドリブン・マーケティング」を読んだ。



広告会社の役割が大きく変わってきている。その変化を、クライアント側で対応する人の違いにみてとれる。

以前は広告宣伝部や広報部など、主にマーケティングコミュニケーションを取り扱う部署が主だった。

旧来の広告会社ではマス媒体の取り扱いがメインであったためであるが、大手広告代理店は今はその領域を拡げ、コンサルティングを戦略的な武器として捉え始めている。

コンサルタントとして経営戦略まで踏み込むとなると、相手は当然社長・役員レベルとなる。そして、そうなると広告レベルでは解決できない課題も多くなるだろう。

そんな広告代理店の進化の、まさに最前線の役割を任されている朝岡氏が書いたのが、本書「エクスペリエンス・ドリブン・マーケティング」なのである。

エクスペリエンスドリブンマーケティング=顧客のブランド体験にフォーカスしたマーケティング戦略、と朝岡氏は解説。
特にソーシャルメディアがコミュニケーションの重要なポジションを占めるようになった今、その影響力を取り入れた基本モデルとして「ブランド価値のツインリンクモデル」を本書で提唱している。

ブランド価値には、ストック価値とフロー価値があるとのが朝岡氏の主張。

ストック価値は、広告やプロモーション説いた企業のマーケティング活動で顧客の頭の中で積み上げられ蓄積されていくもの。

対して、フロー価値は、顧客自身がブランドを体験する結果、自発的な行動としてSNSに投稿したり、投稿をシェアしたりする行動。フェイスブックで「いいね!」を押す行為もこれに該当する。

顧客のブランド体験価値が出入り口となり、このストック価値とフロー価値が相互に影響を与え合うように密接につながっていくのが「ブランド価値のツインリンクモデル」の肝なのだ。

朝岡氏の行うコンサルティングは、この「ブランド価値のツインリンク」を自社の商品やサービスを見直すためのツールとして活用することを中核に据えている。

こだわるべきはディテールではなく、SNSをコミュニケーションの重要な要素として組み込むこと。そして、SNSによって変化した顧客の価値観を捉えて事業のあり方自体を根本から見直すことにあると思う。

しかしながら過去の成功体験がじゃまをして、なかなか自社事業の見直しは進まないというのが企業の実情だろう。
だからこそ、この「ブランド価値のツインリンク」モデルは非常に参考にできるのだ。

その他にも現在主流となりつつある「サービスデザイン」の考え方にもいち早く言及しており、この先の広告会社のトレンドを捉えるにも最適な1冊という印象を持った。

広告の未来は決して明るいとはいえない。しかしながら、広告会社の未来は、また別問題だ。経営の中核で、間違いなく広告会社の役割は重要性を増してきている。決して規模ではない、すべては旧来の価値観からの転換ありきだ。

テーマ:徒然なるままに… - ジャンル:ブログ

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