アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

「提供する価値」から「関わる価値」へ。開放型組織が生み出す新たな可能性。

一般社団法人日本能率協会KAIKAプロジェクト室による「開放型組織をつくるマネジメント~感度の高い組織にだけ見える価値の変化とは何か」を読んだ。



本書の中心として展開されるのは、これからの企業の経営と組織のあり方。

数多くの取材と調査に基づいて、日本能率協会のプロジェクトが大きな時代のうねりとも言える価値観の変化についてまとめた。そして、主流になるであろう答えとして提唱するのが「KAIKA経営」だ。

KAIKA経営について本書では、社会の変化を捉える「感度」を持ち、社会課題の解決に資する事業を進めることで、社会性と事業性の両面を持ちながら存続・継続していく経営のあり方と定義している。

こう書くとピンとくる人もいるだろう。

そう、ハーバード大学のポーター教授が提唱するCSV経営と考え方は非常に近い。

また日本で言えば、斉藤徹氏が提唱するソーシャルシフトで論じられている組織のあり方に通じる点も多いような気がする。


それではKAIKA経営を推進するのに重要なポイントは何なのだろうか。

それが、本書の中核をなしている「提供する価値」から「関わる価値」への転換だ。

「提供する価値」とは、従来の企業が行ってきた商品・サービスのあり方。企業内で完結した結果を消費者に買ってもらう、どちらかというと、企業からの一方的なもの。

対して「関わる価値」とは、商品開発や製造のプロセスそのものに外部の顧客や協力会社を巻き込み、新たなイノベーションを創造しようというもの。

提供する価値はある程度結果が予測されるのに対し、関わる価値は、まさに何がきっかけとなってイノベーションが生まれるか、予測ができないところに難しさと乗り越えた時の計り知れない可能性がある。

いずれにしても、これまでのように「モノ」が売れなくなっているからこそ、「関わる価値」への転換が求められていることは間違いない。

とはいえ、難しいのは、ほとんどの企業の組織が「関わる価値」を産めない構造になっていること。

そこでのポイントが、本書のタイトルにもなっている「開放型組織」への転換。

閉ざされた組織ではなく、外部と積極的につながる組織。
顧客も協力会社もパートナーという位置づけだ。最近の調査でも積極的に参加したいという生活者の声が高い。

提供する価値から関わる価値への転換。閉鎖型組織から開放型組織への転換。

これまでの価値観と180度違う、まさにコペルニクス的転換が求められている時代。

本書にも登場するが、かのダーウィンの有名な言葉を今一度思い出そう。

「強いものが生き残るのではない。優秀な種が生き残るわけでもない。生き残るのは、変化に対応するものだけだ。」

なによりも、経営者の価値観自体の変化対応が求められている。

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