アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

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ホスピタリティの陰に、ミッションあり。

「スターバックスのライバルは、リッツ・カールトンである。~本当のホスピタリティの話をしよう」を読んだ。




元スターバックスコーヒージャパンの岩田松雄氏と元リッツ・カールトン日本支社長の高野登氏の対談、そして対談テーマは、ズバリ「ホスピタリティ(おもてなし)」である。

まさに夢の顔合わせ。そして、過去それぞれの著書で明らかにしてきた「ホスピタリティ」についての持論を語り合うとなると、もうそれだけでもワクワクものだ。

果たしてどんな展開になるのだろうか?

結論から言うと、予想に違わぬ、いや予想以上の濃い内容であった。

方やスターバックスを5次産業と位置づける岩田氏。
サービス業が第3次産業、そして近年言われるようにIT企業を第4次産業と呼ぶならば、スターバックスはその上を行く感動経験を提供する第5次産業と岩田氏は言う。

そしてもう一人の主役は、東京オリンピックで「おもてなし」という言葉だけが独り歩きしてしまい、ある意味危機感を感じているという高野氏。
本当のホスピタリティというものは昨日今日で身につけられるものではなく、それだけに人としての人間力こそが今問われるべきであると。

ふたりに共通するのは、人としての原理原則をとても大切にすること。
表現する言葉は違えど、人としてあるべきという基本に徹底的にこだわっている。

その二人の考え方が象徴的に展開されるのが、第三章:御社のミッションは何ですか?

スターバックスにもリッツ・カールトンにも、強いミッションが存在する。
ホスピタリティの源泉がこのミッションにあることは想像に難くないが、重要なのはミッションを浸透させるプロセスだ。
そのためのツールが、スターバックスで言えばグリーンエプロンブックであるし、リッツ・カールトンで言えば有名なクレドカードである。

しかし、この共通点以上に私にとって目から鱗だったのが、リッツ・カールトンで高野氏が若手社員の教育に使った教科書が「修身」だという事実。高野氏は成熟時代を迎える日本にとってのすべての答えがこの中に詰まっていると言っている。

もともと日本の経営の中心にあったのは「たとえ最小の結果しか見えなくても、最大の努力を惜しまない」という商人の魂。

何百年と綿々と受け継がれてきたあえて効率を求めないという日本的経営ともいうべき思想が、アメリカからやってきた「最小の努力で最大の結果を得る」レバレッジ思想により、あっという間に席巻され、多くの経営者の心から失われてしまった…

経営理念にレバレッジの考え方を持ち込むのは絶対に良くない。これは昔も今も変わらない高野氏の持論だそうだ。
過去からの著書、発言を思いかえしても、確かにこの点で高野氏には1点の曇りもないと思える。

さらに高野氏は、この章で「勝ち組」「負け組」という言葉も好きではないと話を続ける。
戸隠の農家出身である高野氏は、昔から農家は助け合って1年を超す算段をしてきた、それが勝ち負けのない当たり前の社会だったと、田舎での生い立ちが自身の価値観を培っていることをあらためて認めている。

身を修める教育、修身。今の日本の状況を見ていると、本当に必要であると思わざるを得ない。

なるほど、ホスピタリティを突き詰めるば突き詰めるほど人間そのものに行き着くと、二人の対談を読んで思いを強くした。

人としてどうあるべきか?人としてどう生きるべきか?

原理原則に則った正しい考え方の積み重ねがホスピタリティにつながっていく。要は人間力なのだ。人間力を磨こう。

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