アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

「一体感」が会社を潰すって、本当か?

プリンシプルコンサルティンググループ代表、秋山進氏の書いた『「一体感」が会社を潰す』を読んだ。



戦後、日本経済の高度成長を支えたのは、組織における忠誠心であった。
一致団結して同じ行動を取る、いわば「一体感」こそが、組織の勝利の方程式だったのである。

その絶頂期の象徴が「24時間、働けますか」という栄養ドリンクのテレビCM。覚えている人も多いのではないだろうか。

そんな懐かしい時代があった……

ところがどっこい、この「一体感」、実は過去形ではなく現在進行形なのである。
21世紀になっても、この従順さを求める企業や組織の価値観はしぶとく生き延びてきているのだ。

そして何より問題なのは、かつて成長の原動力であった「一体感」が、今や組織や会社の成長を妨げる最大の原因になっているという事実。

その一例が、毎度のごとく出てくる話ではあるが、失われた20年における日本の家電メーカーの凋落。
アップルやサムソンの創造力をフルに発揮した急成長が記憶に残るところだ。
この格差を生んだその最大の原因が、組織の「一体感」にあるとしたら……

秋山氏は、この一体感が生む組織のさまざまな弊害を<こども病>と名付け、今日の日本企業を蝕んでいると。

しかもトップに立つ経営者や幹部に<こども病>患者が多いから事は深刻で、部下たちの選択肢は黙って従うか、感染を避けるために会社するしかない。

よかれと信じ込んでいる経営者や幹部の言動、行動がやがて会社を潰すことにもつながりかねないのが今と言う時代なのだ。

それでは、一体どうしたらこのこども病から回復し、大人の組織として新たな成長の道を歩むことができるのか。
そこに本書の最大のテーマがあり、秋山氏は“こどもの組織で大人になる戦略”として多くのページを割いて持論を展開している。

大人の組織で競争力の源泉となるのは「専門技術力と異質性」。

ゼネラリストではなく自らの井戸を深く掘るスペシャリストをめざし、他人とは違うことを良しとする。
皮肉にも少し前まで常識的に求められた「標準化力と同質性」は、もはや過去の遺物としか言いようがない。

もし「全社一丸」とか「総力を挙げて」などが経営者の口から出ているのであれば、その会社の未来は相当厳しいと言っても過言ではないだろう。


業績が上がらないと、全社一丸となれと社員を叱咤激励し鼓舞する経営者や幹部。

実は会社の業績を上がらなくしているのは経営者や幹部の価値観そのものであることに、いいかげん気がつかなければならない。そうでなければ、永遠に社員は救われない。

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