アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

ブレーンストーミング×クラウドソーシング=新たなビジネスチャンス!

ショーン・エイブラハムソン、ピーター・ライダー、バスティアン・ウンターベルグ、3人の共著による「クラウドストーミング」を読んだ。



広告代理店BBDOのアレックス・オズボーンが開発した、ブレーンストーミングというアイデア開発手法がある。

批判厳禁、平等な立場で自由にアイデアを出し合うことで、ひとりでは考えつかないアイデアに到達することができる。長い間、広告業界では定番中の定番手法として事あるごとに利用されてきた。

このある意味古いとも思われるような手法が、ここ最近はインターネットですっかりトレンドとなったクラウドソーシングと出会い、想定以上のビジネス成果に繋がっているという。

それが本書のタイトルにもなっている「クラウドストーミング」である。

本書は、クラウドストーミングの最先端の現場と今後の可能性、あるいは活用の方法について詳しく書かれた、はじめての著書と言ってもいい。まずそこに価値がある。

(※クラウドソーシング=インターネットを利用して不特定多数の人に業務を発注したり、受注者の募集を行うこと。また、そのような受発注ができるWebサービス)

それでは、クラウドストーミングとは具体的にどのようなものか?

本書によれば、組織内だけでなく広く組織外にいるオンライン上の不特定多数の群衆(=クラウド)を集めて、彼らからアイデアを募集し、革新的なアイデアを生み出そうとするものだ。

本書で代表例がいくつか紹介されているが、中でも私が興味を惹かれたのは、スターバックス「ベータカップチャレンジ」。

当時スターバックスは廃棄物削減につながるカップのアイデアを模索していた。
その過程でアイデア開発手法として試みられたのがクラウドストーミングだった。

はたして結果は……なんと、クラウドストーミングを使うことで想定外の成果につながったのだ。

当初、スターバックスではカップの形状を想定していたが、結果として採用したのは、マイカップを持参した客10人に1人、コーヒーが無料になるというもの。

つまり、カップの形状で廃棄物削減を考えるという考え方ではなく、行動そのものを変えることで結果として廃棄物削減につなげるというアイデア。実際に採用され、大きな反響を生んだという。

既成概念に凝り固まった社員スタッフではとても思いつけなかっただろう。またどんなに優れたアイデアマンであってもひとりの力には限界がある。その話を読むだけでも、クラウドストーミングの可能性の大きさがわかるというものだ。

とはいえ自社で採用となると、まだまだハードルが高いのも事実。

というのも、クラウドストーミングはただ手法を取り入れるだけでは上手くいくものではないからだ。

重要なのは、社外の不特定多数の人間と自由にアイデアを共有するという価値観そのものを受け入れられるか否かにかかっている。

外部から閉ざされて城に閉じこもるか。それとも、外部とつながって新たな船で新たな海に漕ぎだすか。答えはすでに明確だ。

クラウドストーミング。もしあなたがこの価値にピンとこなければ、すでに時代から取り残されつつあると考えた方が良いだろう。

テーマ:徒然なるままに… - ジャンル:ブログ

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