アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

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今こそ、ビジネスメガネを新調する時。

慶應義塾大学名誉教授の伊関利明氏と株式会社ブレインパス代表、山田眞次郎氏の対談書「思考~日本企業再生のためのビジネス認識論」を読んだ。



テーマは、「いま、ビジネス・メガネ、新調の時」

伊関氏によれば、私たちは知らず知らずのうちにある種のメガネ(ひとつの認識論)をかけているという。新しいメガネに掛け替えると、見慣れた現象や風景がすっかり違って見える。

まさに今はそのメガネを掛け替える必要がある時だと。

今日の社会では、成熟化が進み、ソーシャルメディアなどの新しいメディアが登場し、人と人の関わり方も、人とモノやコトとの関わり方も大きく変わってきているからだ。

井関氏は複雑化している今日のビジネス現象を「重なり合う3つのカーブ」で整理している。

第一カーブは、80年代までの高度成長期に主流であった、ビジネスパラダイム。マスメディアを通して一方的に宣伝すれば売れた時代。

第二カーブは、80年代から90年代、そして21世紀初頭にかけて起きた変化。顧客志向が強調された企業と顧客の関係作りが叫ばれた時代でもある。

そして今は第三カーブの時代。

ここでは、すでに企業と顧客という向き合った関係ではなく、パートナーとしての創発を促す「We関係」が中心になりつつある。

3つのフェイズで時代分析する考え方は、コトラーのマーケティング3.0やピンクのモチベーション3.0が有名であるが、それらと井関氏との3つのカーブ論の違いは、3つのフェイズが重なり合って進行していく点。

確かに今日までこうで明日からはこうと線引きすることは現実的ではないだろう。そう考えると井関氏の主張には説得力がある。

今日の日本のモノづくりの衰退は、この第三カープでの「マクロテクノロジー」や製品とサービス、情報をひとつの仕組みとして考える「仕組み連動」の発想を持てなかったことにあった。

さらには、新しい時代のマーケティングは?イノベーションとは?井関氏の深い知見、それを引き出す山田氏の話術、両者の火花が散るような鋭い対話が、私たちを新しい時代の入り口へ誘う。

いい意味で、読み終わった後に、ふーとため息をつきたくなるような、読み応えのある大作に出会った。

テーマ:徒然なるままに… - ジャンル:ブログ

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