アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

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「武器としてのチーム」を自ら創り出せ。

京都大学准教授、瀧本哲史氏の書いた「君に友だちはいらない」を読んだ。

「僕は君たちに武器を配りたい」「武器としての決断思考」など、出す本出す本がベストセラーになり、一躍時の人となった感がある瀧本氏。最新刊も相変わらずの切れ味、まさに知性のかたまりのような瀧本氏の本領発揮と言った圧倒的な読みごたえだった。



さて肝腎の本書のテーマであるが、タイトルだけをみると孤独を楽しむ方法論を書いた本かと思われるかもしれない。が、実際の内容はその逆。グローバル資本主義の時代を“人として豊かで幸福に生き抜くにはどんな武器を手にすればよいか”、瀧本氏の答えはずばり「チーム=仲間づくり」だ。

「はじめに」で、瀧本氏はその趣旨をこうまとめられている。

・グローバル化した市場で、世界レベルの競争が行われている「グローバル資本主義」は「よりよいものを安く」手に入れたい人間の基本的な欲望に基づいている以上、逃れようがない。

・あらゆる商品、サービスのコモディティ化、そして、人材のコモディティ化がブラック企業が跋扈(ばっこ)する一番の原因である

・人材のコモディティ化を乗り越える方法は、「武器としてのチーム」を自ら創り出すことしかない。

武器としてのチームであるから、友達同士仲良し子良しの世界ではない。自らの役割を明確にし切磋琢磨できる関係、目標に向けて自責で臨める関係だ。参加する個性は多様であればある程、チームとしての可能性は大きくなるに違いない。

瀧本氏はこのチームのあり方の理想形として、冒頭に黒澤明監督の映画「七人の侍」を取り上げている。
瀧本氏が注目したのが、映画での多様な個性を持つ七人の侍の役割。それを仕立て上げたのが黒澤明、橋本忍、小国英男という3人の脚本執筆体制だ。

黒澤映画の特長は、複数の脚本家がそれぞれ同じシーンの脚本を書き合うというスタイル。書きあがった脚本を見比べて、誰が書いたものがいちばんおもしろいか徹底的に話し合い、いちばん良くできた原稿がそのシーンの決定稿になるのだそうである。

こうして、3人が骨身を削るようにして書いた脚本の「いいとこどり」の結晶ともいえるシナリオから世界的名画「七人の侍」が完成したのだ。

チームとはかくあるべき、その最高のお手本をこの「七人の侍」に見出した瀧本氏のセンスには脱帽である。

この他にもチームづくりに重要なポイントが、さまざまな事例とともにこれでもかと紹介されている。

リスクを取るより、リスクを取らないことの方が、よほどリスキーである時代が迫りつつある。大企業とて、終身雇用は夢物語になりつつあるのだ。だから、あえて個人もリスクをとって、自ら人生を切り拓いていく強さが必要になる。とはいえ、ひとりの力では何もできない。だからこそ、チームづくりなのだ。

本書の最後を瀧本氏はこう〆ている。
「他人の作った、作り物の物語を消費するのではなく、自分自身の人生という物語の脚本を書き、演じろ」

「君たちに武器を配りたい」でもそうであったが、瀧本氏の本の読後感は、自分が一皮むけて何か新しい力を得たような前向きな気持ちになれる爽快感がある。

そうだ、チームをつくろう。

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