アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

すべてのビジネスには、“サービス”が内包されている。

グロービス経営大学院教授の山口英彦氏が執筆した「サービスを制するものはビジネスを制する」を読んだ。



本書の狙いは、

①サービスに関する先入観の刷新
②サービス経営に関する体系感
③サービスの実務への橋渡し
④サービス現場の問題意識とのマッチ
⑤豊富なサービス事例の紹介

以上を通して“いかにビジネスにサービスが重要であるか”を伝えることだと山口氏。

本書はまずサービスに対する誤解を解くところから始まる。

経営学では、そもそもサービスをモノづくりとの対比で考え、サービスとモノづくりが互いに独立した存在だと捉えていない。つまりは、あらゆる産業をモノづくりとサービスとのミックスと考えてきたわけだ。

例えば外食産業はサービス業と分類されるが、それは店内での接客活動が中心となり、お客さまに“食の楽しみ”を提供しているからだ。しかし、厨房で厨房機器を使って料理をつくる営みは、モノづくりに分類すべき活動となる。

山口氏によれば、経営学におけるこの考え方はすでに40年前に、かの経営学者セオドア・レビットによって「本来、サービス業などというものは存在せず、どの業界もサービスと関わりがある。ほかの業界と比べて比重が大きいか小さいかだけが違いなのである」と表現されているそうだ。

こんな歴史的背景がありながらも未だ、サービスの本質が理解されていないために、ビジネスが機能不全に陥っている企業が相次ぐという現実。

冒頭に書いたように、その誤解の理由をひとつひとつ紐解き、サービス経営を進めるにあたって必要なサイクルを解説し、さらには実際に実践している企業の事例を紹介し、最後には、サービスの重要性が腹落ちできるという、サービスの全体像を俯瞰できる全体構成になっている。

サービスが何たるかをより分かりやすく理解させるため、ケーススタディやシーザーズエンターテイメント、QBハウスなどの実例を豊富に紹介している点も評価できる。

1冊を通して読んでみて、企業だけでなく、個人もサービスを理解することで、自身のビジネス能力を高めることができるとあらためて実感した次第。いつでも取り出して読めるよう、手元に置いておきたい、まさにバイブル的な1冊である。

本書で山口氏も言っているが、サービスは特定の業種・業界に携わる人の専門知識ではなくまさにビジネスパーソンの必修科目であることは間違いない。

どうやらこれからのビジネスは、“サービスへの理解”が鍵を握りそうだ。

テーマ:徒然なるままに… - ジャンル:ブログ

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