アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

企業と生活者が良い形でつながるために。シェアード・ヴィジョンという考え方。

電通のコミュニケーション・プランナー廣田周作氏の書いた「SHARED VISION~相手を大切にすることからはじめるコミュニケーション」を読んだ。



勤務先が電通、宣伝会議の書籍ということで、基本的には、広告会社や企業にあって広告を中心としたコミュニケーション業務に携わる人を読者として想定しているようだ。

それだけに、ともするとプロ向けの難しい方法論に偏りがちであるが、本書は非常にわかりやすく、かつ普遍的なコミュニケーションの本質を捉えて書かれている点にまず好感が持てた。

廣田氏はこれからのあるべきコミュニケーションの姿を「シェアード・ヴィジョン」というキーワードに託している。

シェアード・ヴィジョンとは、廣田氏いわく「皆で創りたいこと」「皆で創る理想の姿」という意味。

具体的に言えば、企業と経営者と生活者がひとつのヴィジョンを共有することで、これまで解決が難しかった課題を解決していくことを表わしている。ある意味、3者が対等の関係にあることが重要なのだ。
そして、課題解決の重要な手段のひとつが本書でも中心に展開されるソーシャルメディアの活用というわけだ。

廣田氏も言っているが、これからのコミュニケーションは、短期の結論を求めるのはなく長期的に課題を解決していくことが大前提。

広告もコミュニケーションの一部と考えるのであれば、まさに目先の売上を求めるために使うのではなく、長期的かつ良好な関係づくりにその役割を求めるのが正しいといえるだろう。

売るための広告から、関係を創るための広告へ。広告にも「シェアード・ヴィジョン」が求められているのだ。

廣田氏は、組織と個(=働く人)の、これからのあるべきコミュニケーションの姿にもページを割いている。

ここにも「シェアード・ヴィジョン」の考え方が重要と廣田氏はいう。

組織は個を管理するためだけの存在ではなく、臨機応変に対応し、個人間のコミュニケーションの良き「羅針盤」となれるかどうか。社員とシェアできる経営者のビジョンがますます問われる時代なのだ。

たかがコミュニケーション、されどコミュニケーション。この永遠ともいえる課題に「シェアード・ヴィジョン」というテーマで果敢に取り組んだ廣田氏。新しいメディアに翻弄されることなくコミュニケーションの原点に立ち返る重要性を、あらためて教えられた気がしている。

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