アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

経営者の「優れた直観力」がビジネスを、そして社員を救う。

慎泰俊氏が書いた「正しい判断は最初の3秒で決まる~投資プロフェッショナルが実践する直観力を磨く習慣」を読んだ。



慎氏の本業はタイトルにもあるように、プライベートエクイティファンドにおいて投資先のジャッジを担当する投資のプロ。投資先判断という長年の経験から、経営を左右するのは経営者の理念が大きいとして、理念を形成する「直感力」を研究してきた。
手に取った時はタイトルから投資について書かれた本と感じたが、読んでみると実は中々良くできた経営書であった。

さて「優れた直感」を身につけることによって、ビジネスの何がどう変わるのだろうか?というのが本書のテーマ。

慎氏によれば、実はほとんどの人が何らかの意思決定を迫られた時に、ほぼ3秒以内で何が正しいのかを判断するのだそうだ。さらにそれは大抵の場合、正しい判断であることも多いのだそうだ。

本当にそうかの真偽は別として、それは本能に近いものらしく、自分たちの体験に根付いた「直感」と「信念」の賜物だそうである。
それだけに直感力を鍛えることは、正しい判断においては重要になってくる。

慎氏はこの「直感」と「信念」の違いを次のように定義づける。

直感…経験に基づき、無意識のうちに最善の選択肢を選びとるものであり、人の発想を左右するもの。

信念…軽々に基づき、無意識のうちに最善の選択肢を選びとるものであり、人の行為を左右するもの。

つまりは発想を左右する「直感」を鍛えることで、行為を左右する「信念」が磨かれ、決断の精度がより高まるというわけだ。

決断の精度=経営判断の精度と置き換えれば、あらためて直観力が優れた経営者に共通の能力であることがよくわかる。

慎氏の主張がいちばん凝縮されているのが、“第四章「競争優位の源泉」としての直感”の記述。

本章で慎氏は、企業における理念の存在の重要性を説き、優れた理念こそ、競争優位の最大の源泉であるとの持論を展開している。

強い理念(=経営者の想い、信念と言ってもよいだろう)があれば、迷わないから意思決定のスピードが素早くなる。しかもそれが正しい経験に根付いたものであれば、そこで働く人にも正しい行動を促し、愛社精神を含めた心の拠り所ともなる。結果、おのずと離職率も下がり採用にかかるコストも削減できるという好循環を生む。

競争優位の源泉は経営者の強い想い、まさにその通りではないか。慎氏の主張に全面的に賛同する。

しかしながら直感が正しく働かなければ、逆にその負の影響は即社員に及ぶ。しかも信念が強ければ強いほど社員を追い込むことにもなりかねない。経営者の直感と信念、是と働くか非と働くか、その影響の大きさは計り知れない。

テーマ:徒然なるままに… - ジャンル:ブログ

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