アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

社会価値イノベーションを担う“デザイン型人材”とは?

ITと新社会デザインフォーラム編「ITプロフェッショナルは社会価値イノベーションを起こせ」を読んだ。



普段はライバルとして競い合うNTTデータと野村総合研究所。
両社が共同で取り組んだことでも注目されている本書、2社がこれからのIT業界のあり方を模索して導き出した結論は次の3つだ。

(1)これからの時代に求められるイノベーションのあり方=本書のタイトルにもなった「社会価値イノベーション」

(2)社会価値イノベーションを創造するために必要なアプローチ=「価値創造アプローチ」。

(3)価値創造アプローチに求められる人材像=「デザイン型人材」。

何だか3段論法のようであるが、順序立てて書かれているのでその分読みやすい構成になっている。

さて、技術イノベーションでの取り組みが頭打ちになり、これからのひとつのモチベーションの源泉として社会価値イノベーションへの転換を目指す。そんなIT業界のイノベーションを中心に本書は展開される。

今までのIT業界のモチベーションの源泉が「ユーザーのニーズに基づいて、社会や企業の課題を解決すること」だったとすれば、今後は「自ら問題点を発見して、社会や企業の課題を解決すること」へビジネスのスタート地点を変えることが重要だと2社は結論づけている。

つまり、“世の中のため”という自発的なモチベーションこそ、IT業界を進化させる大きなキーワードだということだ。

が同時にこのテーマ、実はIT業界に限らずほとんどの業界に共通の課題でもある。それだけ現代は新たなモチベーションとイノベーションが希求とされているということなのだろう。

さらに本書で強調されるのは、この社会価値イノベーションを起こす人材“デザイン型人材”の重要性。

“デザイン型人材”を本書ではこう表現している。

「デザイン型人材とは、課題の発見と解決のために人が知恵を出し合う“場”をデザインする人材」だと。
それ以外にも、メンバーをキャスティングする能力、メンバーを仲介し、様々な意見をわかりやすくする翻訳者としての役割、最終局面では社会価値と技術・ビジネスとの折り合いをつける、などなど、デザイン型人材には多彩なスキルが要求される。

しかしながら、アップルの成功を受けビジネスの現場でもこのタイプの人材が引っ張りだこにもかかわらず、このデザイン型人材、教育方法も確立されておらずまだまだ稀有な存在であることは間違いない。

IT業界の復活をかけて2社が提言する、“世の中のために”を起点とする社会価値イノベーション。
IT業界が輝きを取り戻せるかどうかの鍵は、実は経営者の価値観の転換にかかっていると言っても過言ではない・。

これからの企業では、経営者こそ誰よりもデザイン型人材であるべき、そう思うのは私だけではないはずだ。

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