アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

中心は消滅し、“周辺=ニッチ”から新たなビジネスが生まれる。

フロックウォッチング社代表、ジェームズ・ハーキンが書いた「ニッチ~新しい市場の生態系にどう適応するか?」を読んだ。



万人受けという考え方が通用しなくなった消費社会においての消費者と企業の関係について考察している。

本書の中で、消費社会の変化の象徴として度々登場するのが、百貨店ウールワースが2009年に倒産した話。

かつてイギリス全土、いたるところにあり国民的百貨店と言ってもいい存在だったウールワース。

全盛期はウールワースに行けば何でも手に入るとして大いに人気を博した。
しかし、皮肉にもその倒産の原因が、この何でも手に入るところにあったというからややこしい。
市場は変わったのである。

今や空気のような存在であって、行こうと思えばいつでも行けるのであるが、さてウールワースで何を買おうかと考えてみると、何も浮かばないという状態だ。

今の世の中には、同様の状況があちこちで見受けられる。
一時はノンエイジで成長したギャップも、本国アメリカではその成長した理由で若者離れを起こし苦境に至ったという。

本書でのハーキン氏の主張は、すでに大衆が集まる中心は存在しなくなったということ。
さらに言えば、成熟した消費者は大衆が集まると知った時点で、自ら離れていく。

今は、欲しいものがあれば、自ら「狩り」に出かけていくというのが消費者心理の主流。

しかもハーキン氏に言わせると「狩り場」はニッチであればあるほど良いそう。
どうやら、これからのビジネスの成功は、いかにしてこの「ニッチ」を見つけることができるかにかかっているようだ。

さて肝心のこの「ニッチ」を見つける方法であるが、残念ながらビジネスの特効薬的なものはなさそうである。

今重要なのは、市場の規模などのマーケットデータではなく、特定な分野で誰にも負けない「プロ」になること。
たった1人の熱烈なファンができればそこからファンが拡がっていく時代だ。
なぜなら、昔とは絶対的に違うインターネットの存在があるから。同じ何かを好きな人がインターネットを通じて1か所に集まれるようになったことが大きい。

ニッチと言うと、私たちの感覚では“隙間”というイメージであるが、ハーキン氏の提言では随分イメージが違う。どちらかとエンスージアスト=熱狂、という言葉が私の抱くイメージ。かつての中心であった大衆は去り、新たにニッチが市場の中心に浮上する。マーケティングの考え方も大きく変えていく必要があるのではないだろうか。

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