アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

不信感がもたらすコストは、意外と大きいという事実。

中小企業のコンサルタント、奥山睦さんが書いた「折れない」中小企業の作り方、を読んだ。



自民党・安倍政権が誕生して景気回復に向かって今のところ順調に進んでいるように思うが、中小企業までその恩恵が回ってくるにはまだまだ時間がかかりそうだ。そもそも公共事業を中心とした、悪い言葉でいえばバラマキ型の景気回復策は時代錯誤の気がしないでもないしひとつ間違えば大きなリスクも孕んでいる。長期的な視点に立てばこれで良いはずがない。

本書は奥山さんが自らも中小企業の経営者として体験した、経営のためのヒントを20個にまとめて中小企業経営者へのアドバイスとしている。

20それぞれが実践的でわかりやすいヒントとなっているが、特に私が興味をひかれたのが、4の「あてのないコスト削減になっていないか」の項目。

社員にかかるコストについて書かれたものであるが、大体どこの会社でもいちばん経費として大きな割合を占めているのが人件費だ。業務が忙しくなったからと言ってやみくもに社員を増やすのではなく、社内でやるべき業務と社外に出せる業務とを仕分けして積極的に外注化を進めるべきと奥山さん。

ここで注意すべきは「不信感がもたらすコスト」だそうだ。

何かというと、社員との信頼関係が築けず社内に不信感が蔓延している会社は、社員が積極果敢に挑戦する気が薄く、社内において最大の非効率を生みだす要因となる。人件費が経費の大きな部分を占めるとすれば、この損失は計り知れない。

だからこそ、社員との信頼感を高めるために明確なミッション、ビジョンを描き、社員と共有し、社員の共感を獲得すべきなのだ。

さらに社員を信用できないということは、管理のコストを増大することになる。社員がさぼっていないか、社員が経費をごまかしていないか、余分な目を光らせなければならないようでは、本来やるべき業務が疎かにもなりかねないのだ。

ビジョンが共有できれば、やるべきことやらざるべきことも明確になり、社員も無駄なコストを削減することに違和感も少ないだろう。

何のためにコストを削減するのか。本来の目的が共有できてこそ、意義があるというものだ。

奥山さんの書いた20のアドバイス。この他にも現実的なヒントに溢れている。
苦境を脱するためのイノベーションについて書いた書籍が何かと話題になるが、中小企業から見るとどうしても現実感に乏しい。そういう意味では奥山さんの書いた本書は、今この瞬間も経営に汲々としている中小企業の経営者にとっては、今すぐにでも役立てられそうだ。意外とこんなところに改革の芽が隠れているかもしれない。

大変な時こそ目の前の足元を見つめてみる。長年、中小企業の改善に取り組んできた奥山さんだから書けた1冊でなないだろうか。

テーマ:徒然なるままに… - ジャンル:ブログ

コメント

拙著をお読みいただきありがとうございました。

著者の奥山です。
検索エンジンでたまたまこちらの書評に辿り着きました。
拙著をお読みいただき、そして感想を書いていただきまして感謝いたします。
これからも経営者目線で中小企業研究を続けていきたいと思います。
どうぞ今後ともよろしくお願い申し上げます。

Re: 奥山様、良本をありがとうございます。

奥山様、こちらこそありがとうございます。
著書、何度か読み返していろいろと参考にさせて頂いております。
次回作も期待しております。

> 著者の奥山です。
> 検索エンジンでたまたまこちらの書評に辿り着きました。
> 拙著をお読みいただき、そして感想を書いていただきまして感謝いたします。
> これからも経営者目線で中小企業研究を続けていきたいと思います。
> どうぞ今後ともよろしくお願い申し上げます。

  • 2013/02/16(土) 20:43:36 |
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