アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

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「やりたい」ではなく「やるべき」が大切。Social Design

電通・ソーシャル・デザイン・エンジン所属コピーライター、並河進氏が書いた「Social Design~社会をちょっとよくするプロジェクトのつくりかた」を読んだ。



私自身も経験のあることだが、駆け出し時代のクリエイターは「かっこいいクリエイティブで一発当ててやろう」とどうしても肩に力が入る。その結果、ひとりよがりのクリエイティブに陥り、誰の心も動かせないというのがよくあるパターンだ。

特にありがちなのが、クライアントの商品やサービスを、それ自身が持っている機能や特徴以上にオーバーに表現してしまうことだ。集中してアイデアを考え出すと、ついつい消費者を忘れてエスカレートしてしまい、翌朝企画案を見返してみると、穴があれば入りたいくらい恥ずかしくなることがしばしばあった。(今にしてみれば懐かしくもあるが…)

ソーシャル・デザインの世界でも同じだろう。“私のアイデアでもっと良い世の中にしたい”。その思いが強ければ強いほど、反比例して世の中からそっぽを向かれてしまうのが関の山だ。

本書の著者、並河氏も駆け出しの時代はそんな経験を沢山したそうだ。しかしある時、「僕がやりたい」ではなく、「今、これをやるべきだ」ということが大切、と気づいてから企画の考え方が大きく変わったとのこと。そして何より「いっしょにそれをやりたいと思ってくれる人を見つけること」が大切と気づいたことが大きかったらしい。

本書ではそんな並河氏が手掛けたソーシャルデザインプロジェクトの実例が多数紹介されている。

「nepia千のトイレプロジェクト」、ユニセフ「世界手洗いの日プロジェクト」、「チャリティピンキーリング」、ユニセフ「祈りのプロジェクト」、ハッピーバースデー3.11、ごしごし福島基金などなど。

この中で私が特に感心したのは、チャリティピンキーリング。

主体となって進めたのは電通ギャルラボという社内の貢献プロジェクトチームで、「社会貢献に、社会貢献以外の入り口を」という考え方がこのプロジェクトが女性の共感を呼んだ最大の要因のようだ。
具体的には、2色の組み合わせでできたピンキーリングの売上のうち100円を途上国の女の子を支援する仕組みに使う。
特にメンバーがこだわったのは「チャリティを抜きにしてもしたくなるリングにすること」。社会貢献プロジェクトだからこそのこだわりだという。その点にクリエイターの存在価値、参加の意味を感じる。

社会貢献は本来、強い想いからスタートするものだ。その想いに会社の規模は関係ない。電通でなくとも「社会を今より良くしたい」という思いがあれば、誰でも始められるはずだ。時代は進んでいるようにみえて社会の課題は減るどころか増えるばかり。クリエイターとして培ったクリエイティビティ、今こそ発揮する時ではないだろうか。

テーマ:徒然なるままに… - ジャンル:ブログ

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