アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

選択と集中、中期経営計画、顧客至上主義。3種の神器が企業をダメにした?!

ベンチャーキャピタリスト、古我知史氏の書いた「もう終わっている会社~本気の会社改革のすすめ」を読んだ。



ユニークな視点にファンも多い出版社、ディスカヴァー・トゥエンティワンの新シリーズ、ディスカヴァー・レボリューションズの1冊。
“革命”を謳うだけあって、これまで常識とされてきた欧米型の経営手法に対してアンチテーゼを展開する結構過激な内容であった。

全面に展開されているのは、金融資本主義の中核をなし、未だに企業経営の中心にある3つの考え方の全面否定。

3つとは、

(1)選択と集中の戦略
(2)中期経営計画の策定
(3)顧客至上主義

企業を成長に導くはずの3つの考え方への固執が、実はここ20年の日本企業の低迷を招いた最大の原因であると古我氏。

フォーマルな決め事にがんじがらめになり、また過去の成功体験に捉われ、新たなチャレンジを忘れてしまった社員、CRMなどの科学的手法を取り入れ顧客の声を聞こうとするあまり、主体性を見失ってしまった経営…それこそ、まさに「もう終わっている会社」の典型なのだそうだ。特に横並び意識の強い日本の企業では、ほとんどがそのような状況に置かれているのだとか。

特に問題なのは、そうあらねばならないという間違った理解。
経営に関する代々引き継がれてきた理論、もしくはその理論を紹介する書籍の影響も大きいのかも知れない。私自身も、どうやらそのあたりを鵜呑みにしやすい性格のようで反省する次第。

本書自体はやや冗長で、3点セットを軸にもっと端的に日本企業の問題点を整理することができたような気がするが、こうした視点で書かれた本はかつてなく、経営や経営計画に携わる人間は読んでおいて損はないように思う。当たり前のように行われていることを一旦立ち止まって「まてよ」と疑ってかかる必要のある時代なのだから。

効率主義、顧客至上主義、科学的管理手法、どれもすでに限界点に到達していることは、このところの大手企業の業績を見ていると明らかだ。

特に問題だと思うのは、そこに社員=人の感情というものへの意識が入っていないこと。
ご承知の通り、多くの企業が短期の結果を追求するあまり過度のストレスや病気を抱える社員を大量に生んでしまった。

結局、どんなに素晴らしい絵を書いてもそれを実際の形にするためには、人の力が最も重要な資源とならなければ何も生まれないし何も始まらない。ゆえに企業は顧客満足の前に従業員満足を考える必要がある。

とはいえ残念なのは、その点に気づいている企業は増えてきているが、実際に人を中心に据えた新たな企業経営の価値観を確立できている企業となると、いまだ数は少ないというのが現実のところ。

選択と集中、中期経営計画、顧客至上主義、3種の神器を否定しないまでも、今一度再点検してみることで新たに見えてくることがありそうだ。

常識は疑ってかかれ。年の初めに大切なことを学んだ1冊となった。

テーマ:徒然なるままに… - ジャンル:ブログ

コメント

誹謗 中傷 対策 ジャッジメントです。

誹謗 中傷 対策 ジャッジメントです。
そおですね、また見に来ます。

  • 2013/01/03(木) 22:53:04 |
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