アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

自らの手で自らの未来を選択できる。それが「多層的自立社会」。

組織経営論の提唱者、三木健氏が書いた「シフト~人生設計の可能な国に向けて」を読んだ。



今日、自民党の総裁選が行われ、決選投票の末に、安倍元総理大臣が自民党総裁に復帰した。

日本では珍しい総裁への返り咲きのケース。

ただでさえ、日本は一度失敗すると再び起き上がることが難しい国だ。
そういう意味では安倍さんのような経験を持つ人の返り咲きは、日本がこの先起業でチャレンジできる風土と、一度失敗しても再起に優しい国を作ってくれることを期待できるのではないだろうか。
ぜひ安倍さんにはそんな国家感を示してほしい。

さて本書の内容であるが、三木氏が考える「人が中心」となるこれからの国家感をまとめている。
まず何より感嘆させられるのは三木氏の知見、教養の深さである。それだけでも一読の価値があるというものだ。

今の世の中、誰が見てもある種の限界を迎えているのは明らかだ。
重要なのは、限界を認識して、それではこの先どの方向を目指して進んでいくかだろう。

三木氏の提言は実に意義深い。

すでに成熟域に達した日本は「量的成長主義」「経済産業主義」から「質的成長主義」「人間・社会中心主義」へと移行すべき、というのが三木氏の考えだ。

さらに、移行するためには、企業も目的、つまり成長の再定義、目標や経営手法のリセットが必要になると三木氏は続ける。

三木氏の国家感は「多層的自立社会」を理想としている。

地域の小コミュニティから国家規模のコミュニティまで、さまざまなコミュニティが多層的に存在し、それぞれのコミュニティで人が活き活きと役割を果たす、それが「多層的自立社会」だ。

当たり前だが、企業も社会も人で構成されている。
これまでの時代はどちらかというと成長のためには人が犠牲になってもやむを得ないという価値観があったが、これからはあくまで人が主役で、人の幸せに合わせて社会や企業のあり方を考えていく時代になるだろう。

本書を読んで、そのあたりのイメージがぐっと明確に見えるようになった。それが何よりの収穫である。

三木氏は「多層的自立社会」のポイントを二つ挙げている。
ひとつは、地域のコミュニティ内で雇用を創造し住民が地域に根付くようにすること。
ふたつ目は、人口構成が地域コミュニティ内でもバランスが取れていること。
このような多層的自立社会が実現できれば、そこに存在する人は間違いなく幸せな道を進めると三木氏。

人間らしくあること、個性的であることがまだまだ企業の中では難しい状況だ。
経営に携わる社長や経営幹部がこの本を読んで、人が主役となったこれからの企業のイメージを描いて頂ければ、そこで働く人は今より幸せになれるに違いない。

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