アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

変化は起きるものではなく起こすもの。意思があれば誰もがリーダーになれる時代。

セス・ゴーディン氏が書き勝間和代氏が訳を手掛けた「トライブ~新しい“組織”の未来形」を読んだ。



前提となっているのは、今という時代が過去の常識が通用しない大転換期にあるということ。
そしてそのキーワードとなるのが、「安定」から「変化」だ。

安定の時代の象徴としてのマネジメント、そしてマネージャーの存在。
一方、変化の時代の象徴となるのがリーダーシップ、リーダーの存在。

マネジメントの極意は、設備や人材をうまく使って、職場を効率よく稼働させることだった。
ゆえにマネージャーは利益を出すためにできる限り安いコストでの管理を追求する。
確かに低価格で商品やサービスは供給されるが、一方で、規格化されおもしろみのない製品ばかりが誕生する弊害を伴った。

それに対してセスは、リーダーシップの極意は、「自分の信じる変化をつくり出すこと」だという。
マネージャーには従業員がいるが、リーダーにはフォロワーがいるのだとも。
フォロワー、これからの働き方をイメージできる、とてもいい言葉の選択ではないか。

タイトルにもなっている「トライブ」とは直訳すれば部族。
すなわち共通の興味のもとに互いにつながり、アイデアともつながり、リーダーによって率いられた集団という感じだろうか。

リーダーの後ろにつづくフォロワー、そしてその集団がトライブ。
グループとも違う、チームとも違う。
もっと自由で柔軟であるが、変化を強くもとめるためにお互いの力を信じ高め合う、強い意志のもとに活動を共にする集団だ。

ドラッカーに代表される長いマネジメントの時代を経て、リーダーシップの時代に変わりつつあることは、大企業が思うように会社、社員、そして顧客をコントロールできなくなっていることからも明白に思える。

つまり新しい世界はもはや昨日までの「確実性」や「安定」を求めていないのである。

なぜアップルの製品にワクワク感を覚えるのか。対してなぜソニーやNECの製品に心躍るものがないのか。大企業すべてに共通する宿命かも知れないが、特に日本企業のクリエイティビティを欠いた今日の姿は、マネジメントの限界に思えてならない。

マーケティング書を読んでワクワクする気持ちになることはそうそうないが、本書「トライブ」は読み進めるにつれて興奮が止められなかった、私にとっては稀な1冊だった。本書を読んでピンとこなければ、相当大企業病の症状が進んでいる、そう考えた方が良いかも知れない。そういう意味では、自分の価値観が時代にあったものかを確かめる「踏み絵的」1冊とも言える。

テーマ:徒然なるままに… - ジャンル:ブログ

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