アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

効率主義や前年対比主義を超えて。今、日本マーケティングの出番。

「日本の心がマーケティングを超える~おかげさまの心 ぶれない心」を読んだ。



書いたのは、日本マーケティング塾という場で学び合ってきた有志4人。そのうち3名は資生堂、富士ゼロックス、パイオニアの日本のトップメーカーで長年実務を積んできたメンバーである。

彼らに共通する考えは、「昨年の3.11以降、日本人の心が変わった」ということ。

長い国内景気の低迷から諦め感に包まれていた日本人の心が、その対応が世界で評価されたように、日本人としてのポテンシャリティでこの苦境を乗り越えようと目覚めたという。

そして当然、日本人の心が変わればマーケティングのあり方も一変するというのが本書における彼らの総意だ。

それでは、その新たなマーケティングの考え方とは何だろう?

彼らの出した答えは、日本人“らしさ”を活かすマーケティング。

マーケティングは戦後の高度成長とともにアメリカから持ち込まれたものであるため、そもそも日本文化とはそぐわないところがあった。しかし、そこに日本で開発された生産管理システムが加わり、競争を前提としていかに効率を上げるかに専念したことで日本企業は成長してきた。行き過ぎた成果主義はその最たるものだろう。

しかしながら、その結果として人の心が疲弊し社会全体が大きな閉塞感に包まれてしまった。
多くの人の収入が下がり続けることも問題であるが、もっと大きな問題は、もともと日本人が持っていた大切な商いの心まで失ってしまったことだ。

一意専心といわれるようなぶれない心。万物におかげさまでといえる心。

そんな精神性をいま一度取り戻すことによりこの苦境をきっと乗り越えられるという、日本マーケティングの復活の道筋を四人四様のアプローチで教えてくれる。

日本には、何百年も続いている老舗企業がたくさんある。そんな企業に共通するのは、本業の継続、先祖を敬う心、地域に根ざしてお客さまの顔が見える商売をしていることだ。

時代に合わせ絶えず進化を繰り返しているが、その根っこにある商売の心は決してぶれていない。
これが彼らのいう日本マーケティングの真髄ではないか。

まだまだ厳しい時代は続く。しかし、その先の光は間違いなく見えてきている。
大切なことは、本業に徹し、お客様との接し方、協力してくれるパートナーとの接し方をいま一度真摯に見直してみることではないか。

今経営者、マーケティング担当者の資質として求められる能力は人間力なのである。本書を読んであらためて思いを強くした。

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