アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

物から人へ。第四の消費社会の入り口に立っている。

三浦展氏が書いた「第四の消費~つながりを生み出す社会へ」を読んだ。



かつて私が四苦八苦してコピーを書いている頃、必ず目を通す「アクロス」というマーケティング雑誌があった。
中でも人気だったのが定点観測の記事。
毎回同じ場所で人物を観察することでその後のファッションのトレンドを予測する、そんな記事だったと記憶する。これを楽しみにアクロスを買っていたと言っても過言ではない。

当時このアクロスの編集長だったのが本書の作者、三浦展氏だ。

三浦氏はアクロスを出版していたパルコを退社後、アクロスで培われたリサーチ能力・分析能力を武器に消費や世代論をテーマにベストセラーを連発、その集大成ともいえるのが本書「第四の消費」である。

三浦氏は消費社会を4つのフェイズに分けて解説している。

第一の消費社会は1912年頃から1941年頃。その後、1973年頃までの第二の消費社会、2005年頃までの第三の消費社会を経て、今は第四の消費社会にあると三浦氏はいう。

第三の消費社会から第四の消費社会への変化の特徴は次の5点。

1.個人志向から社会志向へ
2.私有主義からシェア志向へ
3.ブランド志向からシンプル・カジュアル志向へ
4.欧米志向、都会志向、自分らしさから日本志向、地方志向へ(集中から分散へ)
5.「物からサービスへ」の本格化、あるいは人の重視へ

見事に凝縮、整理された5つの特徴に、三浦氏の分析力、言葉力の高さをあらためて感じる。
詳しく語らなくてもこれだけで本書の存在意義は十分に伝わるだろう。

再三書いているが、大震災以降人々の価値観は180度の大転換を遂げた。
しかし、その傾向は実はそれ以前から始まっており、あくまで大震災の体験が加速させたというように捉えた方が的確かもしれない。
時代とは一つの線の上で少しづつ姿を変えていくものなのだと、本書を読んであらためて気づかされた。

人と人がつながることで新たな消費が生みだされる。第四の消費社会の主役はあくまで人である。

物(商品)ではなく人を基点にビジネスを見つめ直した時、意外なチャンスが待っているかもしれない。
何より、まずは大きな時代の流れを知ることだ。本書は確かな道案内をしてくれる、そんな1冊である。

テーマ:徒然なるままに… - ジャンル:ブログ

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