アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

人はなぜ目の前の真実が見えないのか。「パラダイムの魔力」

経営コンサルタント、ジョエル・パーカー氏の書いた「パラダイムの魔力」を読んだ。



本書は新刊ではなく1995年に出版されたもの。ジュンク堂の棚に5冊ほど並んでいたことから推測するに、ビジネス書のスタンダードとなっているようだ。

読んでみてその理由がわかった。内容的にいささかも古びておらず、むしろイノベーションが要求される今の時代だからこそ必要とされる本である。

パラダイム。パーカー氏の定義は「ルールと規範であり(1)境界を明確にし(2)成功するために、境界内でどう行動すればよいか教えてくれるもの」。

人が生まれてから今日までの間にそれぞれのパラダイムが形成される。
そのパラダイムによって世の中への価値観が決定づけられるため、思考が硬直していると見えるべきものが見えないというわけだ。

しかし、パラダイムとはあくまでその人固有のものであり、考え方と努力でどのようにも変えられるものだとパーカー氏はいう。

本書の中に実際にあったたくさんのエピソードが登場するが、その中のひとつ。

「こんにちは。手りゅう弾を作っている会社の者ですが、御社でお役に立てる技術を持ってまいりました。わたしどもの技術者二人がおたくさまの業界が20年以上かけても解決できなかった問題を解決しました。」

当時アメリカのすべての自動車メーカーが耳を貸さなかったこの話。実は「エアバッグ実用化」を可能にする画期的なアイデアだったのだ。

手りゅう弾を作る会社がエアバッグを開発できるわけがない。成功した自動車メーカーに共通したパラダイム。
このパラダイムに捉われなければ、この手りゅう弾会社の技術に耳を傾けられたはずである。

古いパラダイムを捨て去り新しいパラダイムを受け入れることで、先見性を得、ビジネスの新たな可能性を創造できる。あらゆる分野でパラダイムシフトが起きている今だから、この力を持てるかどうかは大きい。

「パラダイムの魔力」、重要なのは年齢ではない。着慣れた古い衣を脱ぎ捨て新たな衣に着替えることができるかだ。もちろん、過去の成功体験も同時に脱ぎ捨てなければならない、あらためて思った。

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