アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

2012年、キュレーション時代の幕開け。

スティーブン・ローゼンハイムが書いた「CURATION」を読んだ。



過去に紹介した佐々木俊尚氏の「キュレーションの時代」、
勝見明氏の「キュレーションの力」、
そしてご本家とも言えるのが本書「キュレーション-CURATION」だ。
キュレーションをテーマとしたこの3作を読んで、
いよいよキュレーションの時代がやってきていることが実感できる。

そもそもキュレーションとは何だろうか。

簡単にいうと、美術作品などをあるキーワードを持って収集し、選別し、括り直し、
新たな価値を創造する技術。
したがってキュレーターというと、そのような特別な技術を持った人を意味する。

肝心なのはなぜ今キュレーションなのかという点。

それは情報そのものが爆発的に増加していることに起因しているようだ。
そもそも私たちの情報処理能力は限られており、現在はあまりの情報量の多さに
ほとんどの人が情報の本質を見失いつつある。
そこで情報を整理してわかりやすい価値を提供する技術、人が必要になってきているというわけだ。

典型的な例が、検索エンジンからソーシャルストリームへのトラフィックの移行。
検索結果はキーワードに紐づけられて何万何十万と瞬時に表示されるが、さてどの情報が
自分の求めている情報なのかというと、ほとんどの人がとたんに彷徨い人になってしまう。
それよりは「目利き」のガイドに従った方が最適な情報を簡単に手に入れることができる。

本書「CURATION」の中の、この文章が的を得ている。(以下、抜粋)

検索の時代は終わった。キュレーションの時代の幕開けだ。
検索が重装備の大型高速コンピュータの世界だとすると、
キュレーションは人間のニーズに合わせてつくられた仕掛けだ。
キュレーションは、茫漠としたインターネットの世界を、信頼に足るフィルターを通して、
はるかに小さい、友達やご近所、その他のサークルの大きさに縮めてくれる。
人類は、そのように信頼のおけるものを欲している。いや、それを必死に求めているとさえいっていい。~

すべての知を集めるはずであったグーグルの進化が、知を集め過ぎたおかげで、
利用する人たちに混乱を与えてしまった。
その結果が検索エンジンのトラフィックからソーシャルストリームへの移行につながっている。
つくづく皮肉なものであると思うのと同時に、ネットビジネスの難しさをあらためて知らされる。

そろそろキュレーター(=インターネット上の目利き)が創るソーシャルストリームにコマースが合体して、
新たなビジネスが生まれそうな気配。
あらゆる分野で、2012年、キュレーションがさらに注目のキーワードになることは間違いないだろう。

テーマ:徒然なるままに… - ジャンル:ブログ

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