アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

これぞ映画、「未来を生きる君たちへ」

名の知れたスターも登場しない、特殊なSFXもない、それでも見て良かったと思わせる映画がある。

この「未来を生きる君たちへ」はまさにそんな映画だった。

未来を生きる君たちへ

久しぶりにパルコ上のセンチュリーシネマで観たわけだが、
このセンチュリーシネマのロビーは、どこかクリエイティブな香りがする。
パルコにあるということも大きいかも知れない。
また単館上映のどちらかというとマニアックな映画を中心に上映していることの影響も大きいだろう。

さて「未来を生きる君たちへ」はデンマーク映画。
デンマークというとすぐ映画と結びつきにくい感じがあるが、
今年のアカデミー賞とグラミー賞の最優秀外国映画賞をダブル受賞したことで一気に認知度を上げた。

肝心のストーリーはというと
デンマークの学校でいじめに悩む息子、アフリカの地で残忍な行為を目の当たりにし苦悩する父。
学校での暴力、紛争地での暴力。同じ暴力でもまったく種類は違うのであるが、
結局は暴力に立ち向かうためには暴力しかないのか、そんなテーマが全編に渡って展開される。
それだけではなく、その父親の不倫で傷つき別居中の妻、案ずる息子との親子3人の家族の再生物語でもある。

よくある物語かもしれないが、よくある物語だからこそ
キャスト、監督、それぞれの手腕が試されるというものだ。

主人公3人の心の葛藤と家族の再生の物語を見事に描いたのは、
女性監督スサンネ・ビア。
すでにデンマーク国内では数々の名作を残している名監督として誉れが高いようであるが、
国外ではアフターウェディングなどの作品はあるものの、今ひとつ名監督という評価はない。

しかしこの作品のブレイクで、これからはさらに全世界に活躍の場を広げるであろう。楽しみである。

名古屋という地は、とかく名前で芸術、アート、そして音楽、映画などが評価される傾向が強い。
名前が知られていればそれだけで人を集めることができるが、
どんなに実力があってもすばらしい作品であっても、有名人が出ていなければ人が入らなかったりする。

この「未来を生きる君たちへ」のような映画が話題になるかならないか、
まさに名古屋の文化度が試されるというものだ。

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