FC2ブログ

アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

終わらない、安藤忠雄の挑戦。

今年も数々の美術展に出かけた。

その中でもっとも感動したものをひとつ挙げろと言われたら、私は迷わず「安藤忠雄展ー挑戦」を選ぶ。

美術好きの人からみれば、それを美術展と括ること自体に違和感があるかもしれない。

けれど、ある程度建築に興味のある人なら、安藤氏が建築を美術品と同じように、鑑賞物としての作品の領域まで高めた貢献者の一人であるというのが共通意見であることは想像に難くない。

安藤忠雄展


この美術展に関連した記事を読むと、10万人集まる展示会にしてほしい、というのが美術館側からの要望だったようだ。

しかも美術館の会場費以外の展示費用はすべて安藤持ちという条件だったらしい。

それでOKと言える潔さ(自信の裏付けといったほうが良いかもしれないが)、常に可能性を追い求める彼の生き方そのものの発露だと私は思う。

そして、展覧会のテーマはずばり「挑戦」。

英語表記がENDEAVORSとあるので、努力という意味が近いように感じるが、安藤にとっては挑戦=努力、それに尽きるのだとあらためて感じた。



ご承知のように、安藤はここ数年病魔と闘い、結果として内臓のほとんどを失っている。

にもかかわらず、心は以前にも増して凛と前を向いている気がする。

はたして何がそこまで彼を掻き立てるのだろうか。展示を見ている間中、そのことをずっと考えていた。

その結論は今も自分自身の中で燻ったままであるが、展示の数々を通して一貫して感じたのは、決して過去の回顧ではなく、安藤氏の未来への熱く強い眼差しである。

建築の可能性、いや建築が作る空間の可能性といったほうが良いかもしれない。人を幸せにする。世の中を今より幸せにする。そのために建築ができること。

その実現のために、安藤氏の挑戦はまだまだ続く。目標のある人はいつまでも青春である。安藤氏の言葉だ。

※写真は、図録の安藤氏のサイン。当初、印刷かと思ったが、なんと3万部すべて、安藤氏が手書きしたそうだ。なんというパワーだろうか。

光の教会サイン

テーマ:徒然なるままに… - ジャンル:ブログ