アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

ミッションとは灯台の灯りのようなもの。社員と会社の未来を照らす。

田中道昭氏の書いた「あらゆる危機を乗り越え、持続的成長を可能にする~ミッションの経営学」を読んだ。



田中氏はもともと外資系の金融機関につとめ金融資本主義を実践していた過去を持つ。しかしながらパワフルに働けども幸せを感じられない自分に限界を感じ、コンサルタントとして独立した今は正反対とも言える考え方で企業のコンサルティングを行っている。

田中氏のコンサルティングの柱は、「ミッション経営」と「ホワイトオーシャン戦略」。

ホワイトオーシャンとは聞き慣れない言葉だが、それもそのはず田中氏の造語だそうだ。
競争が激しい市場を指すレッドオーシャン。参入者が少なく競争相手のいない市場を指すブルーオーシャン。ここまでは皆さんもご存じだと思うが、対してホワイトオーシャンとは自社のこれまでに蓄積したノウハウ、人材や顧客にこそ新たなビジネスチャンスが眠っているという考え方。
つまりブルーオーシャンのようにチャンスを外部に求めるのではなく、自らのうち、それも人や商品という身近なところに求めるというものなのである。

田中氏はこの考えに至ったきっかけとして、ソニーをはじめとする日本の大手家電メーカーの凋落ぶりを挙げている。
経営合理化を求めて米国型の事業部制の仕組みと人事を取り入れたため、それまでの技術・開発型の企業風土の良さをすっかり失ってしまったことがその結果を招いた最大の原因であると。自らの内にあった強みを自己否定して迷路に入り込んでしまった、まさに最悪の結果ともいえる。

この姿を分析して、田中氏はいたずらに新しい手法や外部に答えを求めず、もともと自ら備えている強みや潜在的なポテンシャルを最大限に活かすことこそ企業再生の鍵として、ホワイトオーシャン戦略という考え方に至ったのだ。

そして、このホワイトオーシャン戦略を実践するために欠かせない唯一無二の要素が実は「ミッション」なのである。確かにミッション自体も経営者の心のうち、そして企業の中にもともと備わっている存在意義であるわけだから、ホワイトオーシャンと同義と言っても良いのかもしれない。

田中氏は企業の持っている価値を3つ挙げている。「株主価値」「顧客価値」「従業員価値」の3つだ。
欧米型の経営でいえば間違いなく「株主価値」が最優先されるべきだろう。しかしながら、ミッション経営で考えれば間違いなく従業員価値が最上位の価値になる。実際、従業員のモチベーションが高い会社ほど顧客満足が高く、結果として利益が上がるため株主満足につながっているという調査結果もあるそうだ。

確かに今伸びている会社を眺めてみると、言葉や形は違えど、強いミッションを掲げ従業員を大切に考えていることがわかる。

管理で従業員を縛る時代は終わった。「何のために自社が存在するのか」ミッションを共有し、あとは信用して任せることで社員が伸び伸びと自主的に働くマネジメントを目指す時代なのだ。なぜなら成熟した顧客は不満足そうな従業員の心のうちを簡単に見透かすことができるからである。

先が見えない時代だからこそ、未来を照らしてくれる灯台のような存在であるミッションが、何より働く人の心のよりどころとなるのだ。ミッション経営が世の中に浸透することを切に願う。

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クリック一つで世界の工場が動き出す。さて今日は何をつくろうか?

パソコン上でソフトを使ってデータを作成したら、印刷ボタンを押せば、プリンターから印刷のできあがりと変わらないものが出力される…いわゆるDTP(デスクトップパブリッシング)がこれだ。
アップルのマッキントッシュが広告業界で導入されて印刷そのものが大きく変わった。今から20年ほど前のことである。
それ以前とそれ以降が180度違うほどの衝撃は、その過渡期に広告会社でDTPシステムの導入を担当していた私にとって、今でも鮮やかな印象として残っている。

しかし、このクリックひとつでできあがるものが、立体物だとしたら、どうだろう?実はこれが現実のものづくりの世界で始まっているのである。

伝説のデジタル雑誌「ワイヤード」の編集長にして、過去に「ロングテール」「フリー」という大ベストセラーを書き、デジタル時代の価値観の移り変わりを見事に切り取って見せたクリス・アンダーソンの新刊「メイカーズ~21世紀の産業革命が始まる」を読んだ。



クリス自身がすでに工場を持って21世紀型のものづくりを実践しており、その過程で学んだこと、そして今後一気に花開くであろう新たなものづくりの考え方を明らかにしている。

ポイントはずばりデジタルでありインターネットの存在だ。日本のインターネット元年から約18年、いよいよネットの影響力がリアルの世界も変えていく時代に入りつつあるのである。
クリスの鋭い分析により、起こり得るであろう未来の姿がより鮮明に見えてきたというのが読後の実感だ。

この21世紀型のものづくりを可能にしたのが、3Dプリンターの存在だ。
かつてものづくりはあるまとまった数がなければ成り立たない世界だった。どんなに素晴らしいアイデアを持っていても個人でものを作り世の中に出すのはほんの趣味の世界に限られたことだったのだ。

しかし、この3Dプリンターの力を借りれば、パソコン上でソフトを動かし1つからオリジナルの製品を創りだすことができる。しかも2Dの印刷の世界と同様、まとまった数を作りたければ世界中のサプライチェーンとパソコン上からつながり発注することも可能なのだ。

こうしたものづくりが普及していけばデメリットであった規模の小ささが大きなメリットとなり、身体が大きく動作の遅い大企業はその大きさがデメリットとなってしまう危うさを秘めている。

かつて私が体験した、パソコンとインターネットの出現により印刷の世界が大きく変わっていった時のように、これからはものづくりの世界にも間違いなく同じことが起こる。写植が消え製版会社が必要なくなった。それでは、ものづくりの世界では何が消え何が残り生まれてくるのだろうか。興味はつきないし、当事者としていえばまさに今が新たなチャンスの時なのだ。

クリス・アンダーソンの「メイカーズ~21世紀の産業革命が始まる」。
新たな産業革命の主役になるのか、消えていくのか。私たちは今まさに分岐点に立っている。

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振り向かせるのは「たった1人」でいい!?

マーケティングコンサルタントの阪本啓一氏の書いた“「たった1人」を確実に振り向かせると、100万人に届く。”を読んだ。



阪本氏といえば、かつてセス・ゴーディン氏の「パーミッションマーケティング」の翻訳者として、日本でのパーミッションマーケティングの伝道師となった人。

当時、私はオプトインメールを企業に薦める立場にあって、大いに感化されたものだ。
また最近書かれた「共感企業」では、本業を通して社会的責任を果たすこれからの企業の姿に非常に共感した覚えがある。

そんな彼が書いた新刊は“フォーカスマーケティング”という新しいマーケティングの考え方について論じたもの。

ポイントは、「たった1人を振り向かせることに集中しよう」だ。

なぜこう考えるかというと、それは3つの理由に起因していると阪本氏。

1.ビジネス環境が大きく変わった。しかもこの変化は非連続的で革命ともいえる。
2.それに伴ってマーケティングを変化させないと成果が出ない。
3.新しいマーケティングは新しいアプローチになる。

阪本氏というと、過激な論調で人気があるというのが昔からの変わらぬ印象。そのパワフルな語り口は本書でも健在で、読んでいて何とも歯切れがよく心地よさを感じるほどだ。

タイトルからも伺えると思うが、フォーカスマーケティングの考え方は、ある意味私が長年馴染んできたマスマーケティングの対極にある。
テレビCMを核に、より多くの人にいかに短時間に伝えるかにまい進した立場からいうと、「時代よ、よくぞここまで変わったなぁ」と感慨を覚える次第。

フォーカスマーケティングでは、目の前にいる1人の人とつながる糸を見つけるだけでいい。その1本の糸が加速度的に何本もの糸になって東西南北へ走り出す。ご承知の通り、広めるトレーラーとなるのはソーシャルメディア。SNSが、ブログが、ウェブが、たった1人を見つける最強のツールとなるのである。

本書内でフォーカスマーケティングの実例がいくつか紹介されているが、そのひとつが由紀さおりとピンク・マルティーニのアルバム「1969」のヒット例。全米で火がつき大ヒットとなった点は、かつて坂本九が歌った「上を向いて歩こう」と同じ経緯だそうだが、実は仕掛けたのは同じ佐藤剛という人だそうだ。

この由紀さおりの「1969」が大ヒットとなったきっかけは、ジョン・カビラが自身の番組で紹介したことからだそうで、ここから一気に拡散していった。ジョン・カビラという「たった1人」を振り向かせた、まさに好例といえる。

たった1人にフォーカスする新しいマーケティングメソッド。広告業界歴が長い人ほど、馴染みにくいかもしれない。そういう意味では、本書の内容にすんなり入っていける人は時代対応ができている証拠で、まだまだ広告業界でキャリアを重ねられそうだ。

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2025年、あなたはどんなワークスタイルで働いているだろうか。

ロンドンビジネススクール教授、リンダ・グラットン女史が書いた「ワークシフト」を読んだ。



あちこちの書店ランキングで軒並み上位に挙がっている今話題のビジネス書。読んでみると、内容の濃さにベストセラーになっている理由がよくわかる。ある意味、今後の「ワークスタイルの予言書であり指南書」といった趣だ。

グラットン女史は、本書で2025年の人々がどのような働き方をしているかを様々なパターンでシミュレーション、それぞれの1日のワークシーンをストーリー仕立てにして紹介している。

そこをひとつのゴールとして、いわゆるバックキャスティングという手法で、今から先どのような価値観を持って働き方をシフトすべきかという点を考察することが本書の骨子。

忘れてはいけないのは、今が時代の大きな転換点にあるということである。
本書を読むまでもなく、金属疲労でもはや修復不能ともいえる今の社会の状況を見るにつけ、これまでのどの10年よりこの先の10年の方が予測不可能な時代になるであろうことは疑う余地がない。特にワークスタイルはこの時代転換の影響を最も受けるものと言えなくもない。

グラットン氏いわく、「漠然と迎える未来」には孤独で貧困な未来が待ち受け、
「主体的に築く未来」には自由で創造的な人生が待っていると。

要はこの先の自分の考え方・行動ひとつで2025年の立ち位置が決まってくるということになる。

グラットン女史は、この先の未来を形作る要因として、次の5つ挙げている。

要因1:テクノロジーの変化
要因2:グローバル化の進展
要因3:人口構成の変化と長寿化
要因4:社会の変化
要因5:エネルギー・環境問題の深刻化

個別に見ればすでに語りつくされた感のある要因ではあるが、たとえ今は小さくても、やがてひとつひとつの要因が複雑に絡まってやがて大きな渦を巻き起こしつつ2025年に到達していくイメージだ。

かつてダニエル・ピンクが提唱したように働き方がどんどんフリーエージェントになっていく。
そんな世の中で会社にしがみついているだけでは、これまでのように一つの企業で人生を全うできない時代がやってきている。

行動せず座して死を待つか、行動して自ら新たな渦を巻き起こすか、救いなのは、今行動を起こせればまだまだ大きなイニシアティブを獲得できるということ。
2025年、果たしてあなたはどんな働き方をしているだろうか。

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美魔女ブームの仕掛人が書いた「ブームはこう作る!」

光文社で、雑誌「STORY」「美ST」の編集長を務めた山本由樹氏が書いた「欲望」のマーケティングを読んだ。



山本氏は美魔女ブームの仕掛人として知られており、美魔女ブームにより40代のアンチエイジング市場を開拓し、さまざまなメーカーとのコラボでヒット商品を生みだしたことでも有名だ。

山本氏はこのブーム化が可能となった理由として、「欲望」をマーケティングできたことを挙げている。

この「欲望」が根源的であればあるほど発生した消費は一般化し、さらにそれが戦略的なマーケティングを伴うと、そこに新しいトレンドが生まれ、市場が生まれるとのこと。

まさに、この「欲望」の善循環の結晶こそが「美魔女ブーム」なのだ。

山本氏は、「欲望」のマーケティングの具体的なメソッドとして、次の方法を有効としており、大変参考にできるので紹介しておく。

それは、
「絞り込む(ターゲティング)+巻き込む(エンクロージング)+揺り動かす(シェイキング)」という3段階のインフルエンスの積み重ね。

つまりは、まずターゲットを絞り込み、次に社会現象化で巻き込み、「なんとなく不満」を感じさせ消費を促す。というものだ。

雑誌で磨きあげたこの手法、ある意味いろいろな局面で応用できる今時のメソッドであると実感した。
それもそのはずこのメソッドのバックにはインテグレートの藤田氏がついている。
いずれにしても、アドマンにとってはぜひ押さえておきたいひとつの考え方である。

もうひとつ感心したのは、山本氏の言葉力。
「美魔女」はもちろん、「衣食住より美食習」「ブランニューの法則」などなど、タイトルひとつで売れ行きが変わる厳しい雑誌の世界で腕を磨いてきただけに、なんとも切れ味のよい言葉の使い方であり見習いたい。

見かけではなく生き方そのものが輝いているのが、美魔女の美魔女たる所以。そんじょそこらのミスコン出身の女子とはキャリアも志も違うのだ。
見事ブルーオーシャンを見つけた山本氏、今年晴れて30年近く務めた光文社を退社し、新たな道を歩み始めたそうだ。50代になっての満を持しての独立が次にどんなブルーオーシャンを見つけるのか、楽しみである。

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トンネルは必ず出口がある。大切なのは、ミッションを持って闘うこと。

岩田松雄氏が書いた「ミッション」を読んだ。



スターバックスインターナショナル元社長のハワード・ビーハーはこう言った。
「私たちは人々のお腹を満たしているのではない。心を満たしているのだ」

「ザ・ボディショップ」の創業者、アニータ・ロディックはこう言った。
「ザ・ボディショップは単に利益を上げる企業ではなく、社会貢献をして世の中を変えていく」

本書「ミッション」は、そのふたつの会社の日本法人の社長を務めた岩田氏が、その経験をもとにあらためて「ミッション」の大切さを説いている本。

ハワードもアニータも、世の中を変えたいという思い(=ミッション)にただただ突き動かされてきた人たち。
その根源にあるのは、自分のためではなく誰かのためにという利他の心だ。

言葉を変えれば、使命感。その思いの強さこそが、世の中を変え、感動を呼び、社会を好転させることができる。

岩田氏は「どうやって働くか」ばかりを重視するあまり、「何のためには働くか」を忘れかけているのが今の世の中、と問題提起しており、それが本書の重要なテーマにもなっている。

確かに先行き不安もあり自ら動くことが難しい時代であることは間違いない。だからといって器用に生きられるほど甘くないのも事実だ。先のことを考えれば今が正念場であり、いま一度「自分自身のミッション」を考えてもよい局面にあるように思える。

岩田氏が、ミッションによって成長してきたにも関わらずミッションが見失われがちになっていた2つの会社を立て直した考え方は、いずれも「ミッションへの原点回帰」。
創業者が描いた「なぜ働くか」の原点に帰り、ミッションにこだわりつづけることで働く人たちの心を揺り動かし、こころを一つにすることで新たな原動力に変えていったのだ。

もちろんベースには冷静な判断や数字の読みがあるのは間違いないが、それより何より岩田氏が大切にしたのはエモーション、感情。そしてパッション、情熱。それを徹底できたことは、なにより岩田氏自身の人間性によるところが大きい、本書を読んであらためて思った。

外資系企業の日本法人の雇われ社長となると、短期の結果がすべてのはずだが、そんな状況の中でもこの考え方を貫いたことは、岩田氏自身のミッションが明確だったのだろう。

岩田氏が社員やアルバイト、出会った人たちと交わした心温まるエピソードも読みごたえがある。思わず涙がこぼれそうになるシーンもいくつかあった。

本書で「あなたは何のために働くのか」と問いかけられて、言葉に詰まってしまう自分自身の体たらく。生きていくことは永遠に答えの出ない問題を解き続けるようなものだと思うが、時にこういった本に出会い、「あんたは甘い」と脳天を直撃される。良い本は厳しい教師のような存在であり、だから本を読む意味があるのではないだろうか。いずれにしても、私にとっては宝物のような1冊になった。

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つながりをデザインする、コミュニティデザイナーの役割。

コミュニティデザイナー山崎亮氏の書いた「コミュニティデザインの時代」を読んだ。



古い感覚でいうと、デザイナーとはグラフィックデザイナーであったり、ファッションデザイナーだったり。
紙にしろ服にしろ、形にして初めてその価値が認められる存在だった。
その概念からすると、クリエイティブな世界に長年身を置いた人であればあるほど、コミュニティデザイナーという職業は理解しがたい存在になるだろう。

山崎氏は、コミュニティデザイナーを「ものをつくらないデザイナー」と定義する。
さらにいえば、ものをつくらないとは「ものの形をデザインしない」ということだそうだ。

それでは何をデザインするかというと、冒頭、タイトルに掲げた「つながり」なのである。

その昔、日本の各地にはムラがあって、人と人がつながる共同体があった。
その中で助け合い、分かち合い、毎日の暮らしが成り立っていたのだ。
それが社会が進化するにつれ、農村から都市に人が出ていき、つながる関係がどんどん希薄になってしまった。
つながりが無くなった結果はいうまでもない、金銭的には満たされても精神的にはどんどん孤独になり幸せを実感できない世の中を生んでしまったのだ。

そういう意味では、「コミュニティデザイナー」とはまさに時代の必然から産まれた職業といえるのかもしれない。
なかでも山崎氏はそのトップランナーといえる存在だ。
地域の人とともに、人と人が活き活きとつながるコミュニティを再生する。その実践例も多い。

本書では、その山崎氏がコミュニティデザインに関わるようになった経緯、つながりをデザインするとは具体的にどのようなことなのか、その作業はどんなプロセスを踏むのか、など今コミュニティデザインを推し進める第一人者ならではの知見、経験によって蓄積されたノウハウを知ることができる。

「つながり」はコミュニティデザインの世界に限らず、あらゆるビジネスシーンで大変重要なキーワードになっている。
なぜ今「つながり」が重要なキーワードなのかを知ることにより、これからのビジネスにおける、あるべき自身の立ち位置を知ることもできる。
この感覚を持てるかもてないか、その差は今後の人生を大きく左右する要素になるのは間違いない。

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「コンセプト自由競争」の時代がやってきた。

マッキンゼーを経て京都大学教授として起業家教育を担当する木谷哲夫氏が書いた「成功はすべてコンセプトから始まる~思いをできるに変える仕事術」を読んだ。



クリエイターのみならずビジネスマンとして生きていく上で大切なもの、それがコンセプトだ。

コンセプト立案力があれば、一生食いっぱぐれがないと言っても過言ではない。

それほど重要なコンセプトであるが、いざコンセプトを作れとなると、ほとんどの人が躊躇するのではないか。
思うよりも難しいのがコンセプトづくりなのである。

本書は、コンセプトの重要性を説き、コンセプト立案の方法をわかりやすく教えてくれている。

コンセプトがあると何が良いかというと、優先順位をはっきりさせられることだ。

その例として木谷氏は、山形県の昔ながらの温泉宿「すみれや」を上げている。
問題山積、経営状況も厳しい状態の宿が、「お二人様専用」というコンセプトによって見事に立ち直ったという。
子供連れはお断り、3人以上のグループもお断りと、コンセプトがあることにより、コンセプトに合わないことを止めて、やるべきことの優先順位を明確にすることができたからである。

木谷氏は、コンセプトを考える際に陥りがちな間違いが、コンセプトはオリジナリティがなければならないと
勝手にハードルを上げてしまうこと、としている。
そうなるとコンセプトは素人には手に負えない存在になってしまう。
しかし、裏腹に世の中にあるコンセプトの成功例のほとんどは、悪い言葉でいえばほとんどが「焼き直し」だ。

木谷氏は、オリジナリティよりはリソースフル(経験知の多さ引き出しの多さ)を目指せ、と言っている。
良いコンセプトとは、既存のものの組み合わせにより新しい価値を創造するものだ。

この他にもコンセプト立案にあたって、大切なことが沢山紹介されている。

商品やサービスがコモディティ化する今、新たな商品やサービスの開発にコンセプト立案力が求めれているのは間違いない。

コンセプトを立てられる人になれば、不況知らずかもしれないのだ。
それほど今の世の中にコンセプトは重要なのである。さぁコンセプトを立てられる人を目指そう。

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