アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

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伝えること。伝わること。

伝えると伝わる。文字にすると1文字違いだが、両者の間には、大きな大きな永遠の壁がある。

私は長い間、コピーライターとしてこの課題に取り組んできたが、この壁は超えられそうで超えられない、いつも苦悩の連続だった。

私のような名もないコピーライターですらそうであったのだから、一線で活躍されている人のプレッシャーたるやいかほどかと想像に難くない。

超えるためのひとつのヒントは、いかに相手の立場になって考えられるか、広告でいえばいわゆるインサイトというやつだ。

訴求対象者がふだん気づいていない「なるほど!」とうなづけるホットボタンをいかにして押すか。
独りよがりのコピーでは振りむいてももらえない。

ここには性格も関与すると思う。大胆さと繊細さ。客観性と主観性。相反する二つのものを持ち合わせる独特の感性が要求される。

なぜ、このようなことを今さらながら思い立ったかというと、それは今日参加したESD=持続可能な開発のための教育のセミナーにある。

ESDといえばすでに世界の共通語になっているのであるが、伝わるという観点からいえば、ほぼ伝わらないに等しい。
持続可能性って?開発って何を開発?わかりにくい理由のひとつは、この英語の直訳にあるようだ。

ロハスしかり、エシカルしかり、サステナビリティしかり。
国連とかが主体となってはじまったのでこうなるのはしかたないのだろうが、日本国内でも認知を上げるためには、この英語の意味だけに捉われない柔軟な発想が必要ではないだろうか。

言葉でいえば日本語は優れた言語であると思う。ゆえにもっともっと言葉には繊細な心配りが大切ではないか。そうでなければ、伝わるものも伝わらない。
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脱原発はもう選択肢のひとつではない。「日本の大転換」を読んで。

原発が必要か必要でないかではなく、はじめから原発を除外したエネルギー政策が必然だと思う。今回の原子力災害の悲惨さをみていれば、そう考えるのが普通ではないか。何よりコントロールできないこと自体に恐ろしい未来を感じるからだ。

中沢新一氏が書いた「日本の大転換」を読んだ。



ご存じのとおり、中沢氏は原子力反対の推進者。先日は原発の問題を訴え新たな日本を形作るための活動団体「グリーンアクティブ」も立ち上げた。

中沢氏は、原子力発電そのものが生態圏の外部に属する物資現象からエネルギーを取り出す技術であり、今回の事故のように甚大な影響が及ぼされた時、それを修復する能力を私たちの生態圏は一切持ち合わせていないところに問題があるという。これは火からはじまったエネルギーの歴史上、はじめてのことだそうだ。
考えてみれば、人間は踏み込んではいけない領域の踏み込んでしまったということかもしれない。

巨大津波が引き起こした今回の原発事故。
はからずも私たちの前に、新しい知の形態の出現を促すことになったと中沢氏。

地球科学と生態学と経済学と産業工学と社会学と哲学とをひとつに結合した新しい知の形態。
それを中沢氏は「エネルゴロジー=エネルギーの存在論」と名付けた。

エネルゴロジーによる新たな日本の未来の創造。
これが本書で全面的に展開されており、中沢氏のこの先の活動の骨子でもある。
そういう意味で中沢氏は、本書を新しい「革命」へのマニフェストと位置づけてもいる。

革命というと一歩引きかねないが、あくまで知の転換による静かな革命だ。

経済主導で成長をベースにした20世紀。そして今回の大震災、大災害を超えて新たな次元の21世紀。
再生をめざすためには、私たちひとりひとりの価値転換が必要不可欠だ。

つまり「日本の大転換」は「個人の価値観の大転換」から始まるのである。

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リーダーシップ欠如の政治家たちに本書を捧ぐ。

人材コンサルタント、鈴木雅則氏が書いた「リーダーは弱みを見せろ~GE、グーグル最強のリーダーシップ」を読んだ。



GE、グーグルというグローバル企業で働き、かつリーダーシップを教えた経験から、リーダーシップの「型」をわかりやすく教えてくれている。

鈴木氏いわく、リーダーシップとは運転免許証のようなもので「この型を学び身につけることで、誰でもリーダーシップを身につけられる」と。

そしてリーダーシップは決してリーダーだけに必要な能力ではなく、すべての場面で要求されるビジネスマンの必須条件だとも。

鈴木氏が成功している経営者の著書を分析して見ると、リーダーシップの実践を三つのステップで考えているということがわかったそうだ。

すなわち、
(1)自分を知る(自己認識力)・・・私は誰か?
(2)絵を描く(ビジョン構築力)・・・どこへ行きたいか?
(3)巻き込む(コミュニケーション力)・・・私はどうやってそこへ行くのか?

鈴木氏はこの三つのステップを実際に文章や形にして「見える化」することでより的確に実践できるようになるとしている。

こうしてみると、リーダーシップを実践することはパーソナルブランディングの考え方とも似ているところが多い。いかに自身を客観視できるか、目的地を明確にできるかがカギを握っているようだ。

特に備えにくいのが、絵を描く=ビジョン構築力だろう。目先の出来事に捉われて大きく将来を見据えることが苦手な日本人気質みたいなところが邪魔をしている気がしてならない。

さて、大震災以降あらためてクローズアップされた感のある日本人リーダーのリーダーシップ欠如。

本書を読んであらためて思うこと、問題は日本のリーダーたちはきちんと「型」を学んでいないことに尽きる。

だから、ビジョンを描けない。国民の心を掴めない。

今からでも遅くない。下野し、少し時間がかかってもリーダーシップを学び直してはどうか。それほどレベルが低い、きわめて残念である。

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減成長による繁栄。はたして日本の政治家は?

今朝のニュース番組に自民党の谷垣総裁が出ていた。

原発問題、TPP、年金と、日本が抱える直近の課題に対して質問を投げかけられていたが、何とも歯切れの悪いこと悪いこと。仮に政権に返り咲いてもこの人にこの先の日本のグランドデザインはできるのだろうか?と不安になった。

谷垣総裁に限らず、ほとんどの政治家は自身のビジョンを持っているのかどうか怪しいものだ。
政権与党の民主党にしても、結局グローバリズム、GDPありきの旧来の政策に終始している。
そして何より問題は、この期に及んでまだ経済成長を前提としていることである。
国民の意識は大きく変わってきているのにかかわらずだ。本当にこの国の未来をこの人たちに託して良いのだろうか。

前置きが長くなったが、そんな中読んだのが「経済成長神話の終わり~減成長と日本の希望」だ。



書いたのはこの4月から立教大学法学部の教授をつとめる国際弁護士のアンドリュー・J・サター氏。

テーマはズバリ「減成長による繁栄」である。

脱成長、縮小経済、下り坂の時代、成長から成熟、等々これからの時代を考える際のキーワードは様々出ているが、サター氏は減成長、しかも減成長ながら繁栄を志向する新しい考え方だ。

本書でサター氏は民主党主体の経済成長を前提とした「オールドストーリー」と減成長前提の「ニューストーリー」を比較しながら、なぜ民主党の政策が間違っているのか、いたずらに成長を求めなくても満足を得られる考え方があることをひとつひとつ丁寧に解き明かしていく。

結論としてサター氏は、今の日本が再生するためには、教育からやり直さなければならない、最低20年はかかると。しかしそれをやることで、経済成長に依存しない日本の繁栄が再び築かれると提言する。

20年を長いと見るか短いと見るか意見は分かれるだろう。ただ今の政治のていたらくを考えると、いたずらに時を費やすよりよほど建設的な意見だとも思う。

サター氏は無理な経済成長を助長してきた広告の役割についても本書内で痛烈に批判している。今すぐ広告がなくなることはないが、その事実を認め考え方をあらためる時に来ていることは間違いない。

過去の成長神話を白紙にして、あらためてこの国をこうしていく。サター氏のような明確なビジョン、そして意欲と覚悟を持った政治家はいないのだろうか。この国の行く末を憂う、寂しい限りである。

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大手とケンカする前に、読んでおこう。

経営コンサルタントの島倉大輔氏の書いた「大手とケンカしても負けない、経営逆転のヒントあります」を読んだ。



中小企業が大手とさしで闘って勝てるわけがない。勝つためには小ささを逆手にとって、大手にできない戦略が必要というものだ。つまりは、ゲリラ戦や奇襲攻撃が常套手段と歴史も証明している。

しかし、その大手にも弱点はあると島倉氏。
だから肝心なのは、その大手が苦手とするところや弱いところで勝負することだとしている。

本書ではそれを7つのポイントにして展開。

・戦略の集中による1点突破
・非常識への挑戦
・超・地域密着経営
・脱ネットマーケティング
・売らない営業
・人材に頼らない組織
・ワークライフアンバランス

いずれも「なるほど」と興味をひかれるキーワード満載だ。

読んでみると、特に目新しい感じはしないが正直な感想。けれどそれだけにしっかり押さえられているのが小さな会社がまず押さえておかなければならない、定石中の定石ポイント。

目から鱗とはいかないが、経営に特別なことなどなにもない、ただ地道に続けていくことが重要なのだと気づかされる。

たとえばワークライフアンバランスなど、その典型ではないか。世間はワークライフバランス全盛であるが、中小企業の経営者は24時間営業は当たり前、その覚悟がなければ経営などできないと一刀両断。

また、私が常々営業の必要十分条件だと考えている「売らない営業」についても明快。こちらから売り込むのではなく、売れる仕組みを作り相手が「買いたくなる」戦略をとるべきだとも。

こういった類の本は数え切れないほどあるし、私も数え切れないほど読んできた。その中では数少ない、実践に即したノウハウが詰められている本であるといえる。

小さな会社こそ、お金でなく頭を使わなければ勝てない。その頭の使い方を現場感覚でサポートしてくれる、そんな1冊である。

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日本の失われた20年を「協創力」が取り戻す。

慶應義塾大学先導技術センター特任教授、保井俊之氏の書いた、日本の「売り方」を読んだ。



日本経済の停滞が“失われた20年”と言われて久しいが、今だ出口が見えないという現実にある。
政府の政策の見誤りも大きいと思うが、そもそも「売り物」を間違っているというのが、保井氏の主張だ。

では「売るべきもの」は何か、というのが本書のテーマ。

ものというが、正しくはモノではなくコト。これを保井氏は「協創力」と呼び日本再生の切り札とした。

確かにモノだけでは他との違いが出せず高く売れない。高く売るためにはモノに付加価値をつけてコトとして売らなければならないのだ。その付加価値をつけるアプローチに日本の得意技「協創力」=つながり力をつかおうと保井氏。

人と人とのつながり、人と地域とのつながり、オープンでしなやかな、日本がもともと持っていた特性が再び活かされる時がきたのだ。

三人集まれば文殊の知恵というが、これこそ「協創力」なのである。

こうなると苦しくなるのがトップダウン、ヒエラルキー型の企業だ。情報をコントロールしたワンマン経営はどんどん時代から取り残されていくことになる。

保井氏は、取材を行ってきた「協創力」の豊富な現場から、成功する現場が持っていた共通項を5ヵ条としてまとめているので紹介しておく。

(1)「フラットであること」を楽しもう
(2)「多種多様であること」を楽しもう
(3)「見える化」を楽しもう
(4)「言っていることが違ってくる」を楽しもう
(5)「つながり」を楽しもう

どうだろう、この5ヵ条をざっとみても、トップダウンによる旧来のヒエラルキー型経営と真逆にあることがわかるはずだ。

「協創力」を実践しているさまざまな企業・NPOの事例が豊富に紹介されている。その中には、目から鱗、きっと自社の参考にできる考え方があるはずだ。経営者・幹部にはぜひ一読をおすすめしたい。

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小さいことが強みになる。「小が大を超えるマーケティングの法則」

自分自身のマーケティングの考え方を再確認するために、時々は基本を押さえた書物を読む。
そういう視点で見た場合、非常にわかりやすくマーケティングを解説している本に出会った。

静岡県立大学経営情報学部教授、岩崎邦彦氏が書いた「小が大を超えるマーケティングの法則」だ。



小さな会社が大企業と戦うために、どのようににマーケティングを考えるべきか。
幸い、時代は小企業には追い風である。ほとんどの市場がシュリンクしている中、
図体の大きな会社ほど、方向転換に時間がかかる。その点、小企業は身軽さを活かせるというわけだ。
それだけにマーケティングという武器を手にできればさらにその勢いに弾みをつけることができる。

マーケティングをひと言であらわすとなると途端に難しい言葉になったりするが、
岩崎氏に言わせればマーケティングとは「顧客ing」。

顧客を生み出す→顧客を「創造」するための活動。
顧客でい続けてもらう→顧客を「維持」するための活動。
つまりは、この二つのingを求めることが岩崎氏の考えるマーケティングなのだ。

岩崎氏は、小規模を「強み」に変える3つの力をABCであらわす。

A=ほんもの力(Authenticity)
B=きずな力(Bond)
C=コミュニケーション力(Communication)

岩崎氏の調査によれば、この3つの力のバランスのとれた企業は業績好調である比率が高いとのことだ。

本書の特長はこの調査のように、消費者リサーチをベースにマーケティングの法則を紐解いていること。
統計的に検証されているだけに説得力が違うように感じた。

日本の企業の実に99%が中小企業。
その中小企業が元気になることで、日本全体が活気付くことは間違いない。
そういう意味ではまさにその力を与えてくれる1冊である。

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人はなぜ目の前の真実が見えないのか。「パラダイムの魔力」

経営コンサルタント、ジョエル・パーカー氏の書いた「パラダイムの魔力」を読んだ。



本書は新刊ではなく1995年に出版されたもの。ジュンク堂の棚に5冊ほど並んでいたことから推測するに、ビジネス書のスタンダードとなっているようだ。

読んでみてその理由がわかった。内容的にいささかも古びておらず、むしろイノベーションが要求される今の時代だからこそ必要とされる本である。

パラダイム。パーカー氏の定義は「ルールと規範であり(1)境界を明確にし(2)成功するために、境界内でどう行動すればよいか教えてくれるもの」。

人が生まれてから今日までの間にそれぞれのパラダイムが形成される。
そのパラダイムによって世の中への価値観が決定づけられるため、思考が硬直していると見えるべきものが見えないというわけだ。

しかし、パラダイムとはあくまでその人固有のものであり、考え方と努力でどのようにも変えられるものだとパーカー氏はいう。

本書の中に実際にあったたくさんのエピソードが登場するが、その中のひとつ。

「こんにちは。手りゅう弾を作っている会社の者ですが、御社でお役に立てる技術を持ってまいりました。わたしどもの技術者二人がおたくさまの業界が20年以上かけても解決できなかった問題を解決しました。」

当時アメリカのすべての自動車メーカーが耳を貸さなかったこの話。実は「エアバッグ実用化」を可能にする画期的なアイデアだったのだ。

手りゅう弾を作る会社がエアバッグを開発できるわけがない。成功した自動車メーカーに共通したパラダイム。
このパラダイムに捉われなければ、この手りゅう弾会社の技術に耳を傾けられたはずである。

古いパラダイムを捨て去り新しいパラダイムを受け入れることで、先見性を得、ビジネスの新たな可能性を創造できる。あらゆる分野でパラダイムシフトが起きている今だから、この力を持てるかどうかは大きい。

「パラダイムの魔力」、重要なのは年齢ではない。着慣れた古い衣を脱ぎ捨て新たな衣に着替えることができるかだ。もちろん、過去の成功体験も同時に脱ぎ捨てなければならない、あらためて思った。

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安田氏とワイキューブの7435日。

安田佳生氏が書いた「私、社長ではなくなりました。」を読んだ。



安田氏といえば、一時飛ぶ鳥を落とす勢いだった人材コンサルティング会社「ワイキューブ」のもと社長だ。その後、下火になると見るやブランディングのコンサルティング会社に転換させるなど、時代感覚に優れた経営者のひとりだと思っていた。

元というのは、昨年経営に行き詰って会社が整理に追い込まれていたからだ。現在は社長の座を降り、整理後の新会社で顧問を務めている。

安田氏の書いた本の影響もあり、ワイキューブは私自身かなり以前より広告会社の目指すべき姿として注目していた存在だった。しかしその実態は経験の浅い若いスタッフをコンサルタントとして置き、数百万円のコンサルティングフィーを設定するという今思えばありえないビジネスモデル。当時から誰がそんなお金を払うのだろうと疑問視していたところもあったが…やはりそうだったのかというのが今の素直な感想だ。

本書は、創業当時より夢を追う一方で常にお金に追いかけられていたという安田氏の苦悩を自身が綴っている。
人材がすべてと考え、良い人材を採用するために、自社内にカウンターバーを作るなど話題には事欠かなかったが、かなり無理を重ねていた実際の姿があらためてわかった。

とはいえ安田氏の考え方には広告会社が本来取るべきフィービジネスのアイデアがたくさんある。問題なのは、安田氏はアイデアに長けた人ではあるが、決して経営に長けた人ではなかったということだ。実務に強いサポートできるブレーンがいればまた違った結果になっていたかもしれない。

安田氏の失敗のプロセスを知ることで、経営にはアイデアや夢だけでは実現できない、もっと泥臭いセンスが必要なのだとあらためて思う。

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「強者」ではなく、「本物」をめざせ。「強く生きたいと願う君へ」を読んで。

ベストセラーとなった「日本でいちばん大切にしたい会社」の坂本光司氏が書いた「強く生きたいと願う君へ」を読んだ。



坂本氏が40年にわたり、6600社もの働く人々の生き様をみてきてわかったことを「動じない心をつくる15の法則」としてまとめている。

坂本氏の一貫したテーマ、それは弱者といわれる人たちへの温かい眼差しだ。そして何よりこだわるのが、その弱者といわれる立場の人への経営者の姿勢である。

坂本氏が100%否定するのがリストラ。リストラをするのであれば、経営者はまず自らの腹を切れと。

普通に考えれば「経営者」が強者で「従業員」が弱者となる。
中にはそんな権力を笠にやりたい放題の経営者もいる。

しかし、こんな世の中だ。
経営者も偉そうにしていても、やがて業績が悪くなり会社が倒産するかもしれない。
スターだった社員も、異動になったり転職したりで弱者の立場に立たされるかもしれない。
また老いること自体、ある意味弱者への道を歩いているといえないでもない。

つまり「強者」「弱者」は絶対的なものではなく、状況によっては簡単に入れ替わる相対的なものに過ぎないのだ。自分本位の人間が弱者になった時、おそらくは誰も手すら差し伸べてくれないだろう。

しかしながら、いわれてみればもっともだが、自分が「強者」の立場にある時は意外と気づかないもの。その立場を勘違いすると、部下に無理を強いたり、下請会社をとことん苦しめたりしてしまう。

私自身、勤めていた広告会社が倒産して今勤める会社では立場が180度変わった。今あらためてわかることは役職が上になればなるほど、人間としての器が問われているということ。振り返ってみれば「あぁ、昔は嫌なことをたくさんしてしまったなぁ」と後悔ばかり。社員は役職ではなくその人そのものを冷静に見ているのだから。

しかし後悔しても過去は消せない。その気づきをこれからの人生に活かすしかない。

坂本氏いわく、“だからこそ強く生きるためには、驕ることなく「本物」をめざさなければいけない。”
そう、本当に強く生きるとは「強者」になることではなく「本物」になることなのだ。

坂本氏の本に度々登場する、日本理化学工業の大山社長はじめ素晴らしい経営者の考え方。弱者といわれる人たちのエピソード。
涙なしにはページをめくることができない珠玉の言葉の数々に心が洗われる。
さて、泣けるということはそれだけ感じる心があるということだろうか。泣けるうちはまだ成長できるということかもしれない。今はそういうことにしておこう。

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