アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

なぜレストランのメニューで3行目を選んでしまうのか?

レストランのメニューは、上から3行目が一番注文される確率が高いと
本書の著者、氏家秀太氏はいう。

ホントだろうか、と振り返ってみても自分には心当たりはない。
まてよ?こうして考えていること自体、著者氏家氏の思う壺なのかもしれない・・・
ましてや多くの本が並ぶ中から手に取りこうして買っているのだから。
まんまとしてやられた、という感じである。



本書「なぜレストランのメニューで3行目を選んでしまうのか?」を書いた氏家氏は
空間プロデューサー、フードビジネスコンサルタント。
さらには中小企業診断士、行政書士、宅地建物取引主任者、調理師などさまざまな顔、資格を持ち、
自ら「カーブ隠れや」のオーナーでもあるそうだ。

その飲食業で培った多彩な経験を活かして書きあげたのが
新刊「なぜレストランのメニューで3行目を選んでしまうのか?」だ。

氏家氏いわく、今の飲食業は「サービス3.0」の時代に入っているという。

一生懸命に料理を運び、一生懸命に「いらっしゃいませ」と繰り返し叫び、ただ給与のため、
店長に言われるままに一生懸命働く「サービス1.0」の世界。

一生懸命の域からは脱して、お客さまに喜んでもらうために、コミュニケーションを駆使して、
お客さまの立場に立ち、お客さま毎にカスタマイズされたサービスを提供する「サービス2.0」の世界。

お客さまの利用動機に合わせて、より楽しんでもらうためのコンサルティングサービスを実践。
ストーリーとしてのサービスを提供する「サービス3.0」の世界。

その上で、特にこれからは「ヒトとヒトとの関係関連の時代」!
人間関係の冷え込みが進む中で、ソーシャルメディアによる触れ合うぬくもりが
見直されるようになったと氏家氏。

3.0で見落としてはいけないポイントは、
お客さまの志向が「価格」から「価値」に変わっていることだ。
ここを間違えると安易な値引きでさらなる苦境に立たされることになる。
大切なことは腰を据えていかに顧客視点に立ったサービスを提供できるかに尽きるだろう。

いささか余談にはなるが、いイトーヨーカ堂の鈴木会長がかつてこう言っていた。
顧客視点といっても、「顧客のために」と「顧客の立場に立って」は似て非なるものという。

「顧客のために」は自分のエゴが先に立つのに対し、
「顧客の立場に立って」は顧客の考えていることを必死に理解しようという利他の気持ち
という違いがあるそうだ。
自分事として考えてみても「顧客のために」という一生懸命さは時に迷惑な場合もあるように思う。

さて本書の内容に戻るが、データ分析に基づいた経営手法を中心に紹介され、
タイトルとは裏腹にかなり真面目なものですぐにでも実践に活かせそうだ。

とはいえ私が本書を買った最大の理由は、単なる飲食業の指南書ではなく、
すべてのビジネスに応用できる内容であったことが大きい。
特にブランディングという視点では参考にできる点が多々あり、おすすめである。
スポンサーサイト

テーマ:徒然なるままに… - ジャンル:ブログ

村尾隆介氏「営業部は今日で解散します。」

小さな会社のブランド戦略を手がけるコンサルタント、村尾隆介氏の新刊、
営業部は今日で解散します。~「伝える力」のアイデア帳を読んだ。



前作「安売りしない会社はどこで努力しているか?」は、マーケティング書としては
異例の大ベストセラーとなったので読まれた方も多いと思うが、本作はそれに続く村尾氏の最新作。

丁寧かつ真摯に語りかけるような書き口は今回も健在。適度にウィットもあり読んでいて安心感を感じさせる。
おそらくは彼の優しい人柄によるものだろう。

タイトルともなった「営業部は今日で解散します」であるが、
つまりは、会社の営業部がなくなってもやっていけるくらい、強烈なアイデアで
商品・サービスを世の中に広げていきましょう!という意味で使っている。

まぁ、営業を不要にするというのはマーケティングの基本中の基本ではあるので今さらという感はあるが、
それにしても手に取らせるには絶妙なタイトルだ。

彼の専門分野は小さな会社のブランディング。
当然お金をかけずに実行できるアイデアを重視した施策が中心となる。
従って広告的な広告(マス広告)は一切使わない。
広告会社から見れば商売上がったりというところだが、
それだけに、アイデアにとことんこだわる姿勢は中小企業は大いに参考にできる。

村尾氏のアイデアの基本は、まず楽しむこと。
自分たちが楽しめなかったら、消費者を楽しませることができないというのがポリシーである。
そんな村尾氏が手がけた事例、凄いと思った事例の数々がぎっしり詰まっている1冊。

売りたいなら、売ってはいけない。まずはファンになってもらうことだと村尾氏。
「そうなんだよな。わかっているんだけど・・・」
売ることにあくせくしている会社の歯軋りが聞こえてきそうだ。

テーマ:徒然なるままに… - ジャンル:ブログ

今ふたたび、谷口正和。

マーケティングコンサルタント谷口正和の新刊「つむぎだす未来」を読んだ。



何を隠そう谷口氏は、コピーライターとして業界に入った頃から、私の永遠のヒーローである。

端的なキーワードで、すぱっとトレンドを切り未来を予測する。
駆け出しの私にとっては、ほとばしるほどの彼の才能に首を垂れるしかなかった記憶がある。

当時私は彼の書いた本を常にデスクに置き、いつでも手に取れるようにしていた。
コピーライターではあったが、マーケティングへの興味が強かったということかも知れない。

彼の本はネットが普及し始めいつしか私の愛読書からフェイドアウトしていった。
しかし、この新刊「つむぎだす未来」をじっくり読んでみると、彼の分析力はいささかも衰えていない。
むしろその感性は、さらに鋭くなっているような気さえする。69歳の今も。

本書「つむぎだす未来」の内容であるが、彼が週1回発行している未来予測マガジン「ネクシンク」で
25年にわたって取り上げたキーワードを再編集して紹介しつつ、今現在の未来予測を
合わせて行っている。

たとえば、キーワード「自己再開術」(本書から抜粋)

自分の中に新しい流れをつくり直し、次なるステージへ進むことを「自己再開術」と言ってみました。
~中略~
今求められているのは、過去の成功体験に一度別れを告げ、
自ら「自己再開術」にチャレンジするその姿勢、スピリットです。
個人から、仲間から、ネットワークから、小さな単位から、「自己再開術」は、
もう始まっています。~

今起きているパラダイムシフトをいかに自分事として受け止めることができるか、
そして、いかに行動に変えることができるか、じゃまするのは年齢ではなく過去の成功体験。
私のような迷える中年世代(クリエイター)に勇気と知恵を与えてくれる1冊である。

テーマ:徒然なるままに… - ジャンル:ブログ

手書きだから伝わる、スローアド。

先に書いたミシマ社の発行するコミュニケーションペーパー、
「ミシマ社通信」がたまたま手書き、というわけではないが、
ここのところ、手書きの販促ツールや広告が目につくようになった。

そんなことを考えている中、今月号の宣伝会議・INSIDE MEDIAで
「スローアド」という新しいコミュニケーションの形、なる記事を見つけた。

本記事で「スローアド」と称されているのは、
3日連続で朝日新聞に掲載されたPILOTの15段企業広告。

ほぼ全文が手書きで、ゆっくりと自分の手で書くことの意味を訴えかけている。

手で書くことは時間がかかる。
しかし、その分、ひと言ひと言文章を確かめながら
想いをこめて丁寧に伝えることができるのかもしれない。
だからこそ相手の心に、より伝わるのだろう。

最近、リチャード・ワトソンが書いた「減速思考~デジタル時代を賢く生き抜く知恵」という本が出た。
情報過多の時代だからこそ、情報に翻弄されるのではなく、
自らの価値で情報をコントロールする、スローシンキングを提唱している。

機械に頼ればある程度のことは表現できる。しかし逆にいえば、
機械を操る自分の能力に限定されるという宿命が常につきまとう。

手書きの文字が心に沁み入ってくる「スローアド」が注目される背景には、
私たちの情報疲れがあるのかもしれない。

テーマ:徒然なるままに… - ジャンル:ブログ

ミシマ社のまっすぐさに、一票!

ミシマ社社長、三島邦弘氏の書いた「計画と無計画の間」を読んだ。



ミシマ社は、副題「自由が丘のほがらかな出版社」の話、のとおり、
自由が丘にある社員7人の小さな出版社である。

本書は、そんな出版社を立ち上げた三島氏の起業から今日までの山あり谷ありの奮闘ぶりを、
社長自らが記したもの。

創業からわずか6年あまりのまだ発展途上の出版社であるが、気がついてみると、
私自身、ミシマ社の本を何冊も読んでいる。

まずいちばん最初に出会ったのが、博報堂の社員が独立して立ち上げた会社エニグモの
「謎の会社、世界を変える」、つづいて『脱「ひとり勝ち文明論』、
「創発的破壊」、そして直近では、「今、地方で生きるということ」。

振り返ってみれば、いずれの1冊も魂がこもっていて、その都度ある種のショックを受けたものだ。

本書を読んでその理由がわかった。
魂の理由は、ミシマ社社長三島邦弘氏の志の強さだったのだ。
強いというのは少し言葉が違うかもしれない。
あくまで自然体、秘めたる思いというところが近い感じだ。

三島氏本人が、原点回帰の出版社と謳うだけあり、出版界のしがらみや既成概念に
とらわれることなく、自身の求める道をひた走るミシマ社のあり方に、
応援する書店、読者も着実に増えてきているようだ。

もうひとつ目から鱗は、本書における三島氏の作家としての文章力だ。
強引ではなく、自然に文中に引き込んでいく力は作家としても潜在能力の高さを感じさせる。
ついつい涙がこぼれ落ちそうな(実際に涙が出た)場面にいくつも出会った。

時代が大きく変わっていく中の象徴的な会社がいくつも出てきた。
出版界においては、その先頭を走っていくのがミシマ社ではないか。
新しい作品にも大いに期待したい。

テーマ:徒然なるままに… - ジャンル:ブログ

iPhoneはケータイの進化形にあらず。

iPhoneはケータイかPCか。使っている人は今さらという感じだろうけど、
ずばり、iPhoneはPCである。

使ってみて実感するのだが、まさにPCなのだ。

それにまつわる記事が、最新号の週刊ダイヤモンドの特集
「スマホ完全理解」に乗っている。

先日亡くなったスティーブ・ジョブズ氏が、2010年ハイテクメディア会議の席上で、
iPhoneはタブレット端末の開発の中から派生して誕生したものだと明かしているとのこと。

アップルファン、iPhoneファンは周知の事実かも知れないが、あらためて「なるほど」と感心した次第。

つまりは、先にiPadという発想があり、その小型版としてiPhoneを作り、世に出したということである。

インターフェイスをあらためて見てみると、ケータイからは絶対に生まれない発想だと頷ける。

ケータイという枠でどんなに一所懸命に考えても絶対に出てこないアイデア、
それこそ真のイノベーションというものだろう。

経営者ではなく、イノベーター。

孫正義氏がダ・ビンチと並べて称賛したスティーブ・ジョブズ氏の多大な功績。

確かに彼が時代を何十年も前に進めた気がする。

その発想の源がどこにあるのか、もっと詳しく知りたくなった。しかし、彼はもういない。

テーマ:徒然なるままに… - ジャンル:ブログ

もし会社の上司に、Facebookを始めろと言われたら?

過去にも何冊か本を出し、PRの世界、ネットの世界ではすっかり有名人となった
株式会社ベクトルCEO、西江肇司氏が書いた新刊、
「もし会社の上司に、Facebookを始めろと言われたら?」を読んだ。



略して、もしドラならぬ、もしフェ である。

西江氏は職業柄、人を引き付けるコピーに長けていると語るとおり、
まずはタイトルからPR上にのりやすいところを狙っているようだ。

それだけもしドラの反響が大きかったという証でもあるのだが、
まぁ会社の上司にそんな進歩的な上司がいるのかと少し心配にはなる。

しかしながら世の中はソーシャルメディア一色、とくにFacebookは日本国内ではまさに今が旬の感がある。
今始めなければいつはじめる?といわんばかりだ。

さて本書の内容についてだが、さすがPRのプロ、
Facebookをハブとしていかに情報を拡散させるかについて、
わかりやすく解説している。

西江氏によると、Facebookの情報を拡散させる仕組みは、
企業PRと実に相性が良いとのことだ。

確かに実名性が基本であるので、情報に集まってくる人がかなりの精度で、
ターゲットとイコールである。
それだけに、情報が拡散される高くなるといえなくもない。

後半では内外のFacebook活用の実例をこれでもかといわんばかりに豊富に紹介している。
そのあたりもこれからFacebookを始めようと考えている担当者にはタイムリーな情報となるのだろう。

いつ何時、会社からFacebookを始めよ、という指令が出てもおかしくない時代だ。
早めに準備しておくことが、会社のサバイバル戦争に勝ち抜く秘策となるやも知れない。
そのために本書は格好の1冊となりそうだ。

テーマ:徒然なるままに… - ジャンル:ブログ

iPhone4Sに変えた。が・・・

iPhone5でなかったことにまず驚いたものの、ジョブズ最後の作品ということもあり、
予定通り、iPhone4Sにナンバーポータビリティで変えた。

今日入手するまで、ここ1週間、予約から契約となにかに慌ただしい感じだった。

それにしてもキャリアを変えるということがどれほど大変だということがあらためてわかった。
まずは電話番号、アドレスの移行。同キャリアのように店頭でやってもらうわけにもいかず、
手作業で1件づつ入力する。(サイトには移行用のソフトを準備とあるが、まだ用意されていないよう・・・)
スマートフォンは最新でも、この移行作業はアナログでこつこつだ。

メールも、キャリアのアドレスを設定した途端いきなり迷惑メールの嵐。
そういえば昔auを使っていた時に痛い目にあったことを思い出した。
考えてみれば、gmailをデフォルトで使うべきだったと数人に案内してから気づいた次第。

使いつつチューニングして育てていくのがスマートフォンの良いところと
前向きに考えるべきか。

世の中スマートフォンの快進撃が続いているが、まだまだ中高年が使いこなすには、
そこそこのデジタルリテラシーが必要に思う。

案外そういった人向けのスマートフォンの使い方案内などに、
ビジネスチャンスがあるのかもしれない。

テーマ:徒然なるままに… - ジャンル:ブログ

ビジネスは「キュレーション」の時代へ。

勝見明氏が書いた、石ころをダイヤに変える「キュレーション」の力を読んだ。



キュレーションとは聞き慣れない言葉かもしれない。
しかし、佐々木俊尚氏の「キュレーションの時代」を読んだ人にはおなじみの言葉だと思う。

いずれにしても、この先、時代のキーワードとなりそうなのがこの「キュレーション」である。

このキュレーションという言葉だが、キュレーターという職業に由来しているそうだ。

美術館や博物館で企画や展示を行う専門職で、
①既存の作品などの意味を問い直す
②コンテンツを選択し、絞り込み、結びつける
③新しい意味や価値を顧客に提供する。
そんな職業である。

そこから派生して、ビジネスの分野で使われるようになった。

すでにあるものを再編集して組み合わせ、まったく新しい価値を提供する。そんな意味である。

キュレーションという考え方で、あたりを見回してみると、
さまざまな商品やサービスがあてはまるよう。

たとえば、iPad。
アメリカではキュレーテッド・コンピューティングと呼ばれており、
作り手によってコンテンツや機能が選択され絞り込まれ、編集されたことで
逆に使いやすさという新しい体験の価値が提供されるという意味合いだそうだ。

その他にも、駅を通過する場所から集う場所へ再定義することで新たな価値を生んだ、
JR東日本の「エキュート」など豊富な事例が紹介されている。

さらには、
川モデルと井戸モデルなど、プランナーが企画に取り入れることができる、
顧客ニーズの考え方など、役に立つ情報も多い。

あらためて「キュレーション」、そのパワーを知ることになる本書。
プランナーはもちろんアドマンの企画の発想法としても使えること間違いない。

テーマ:徒然なるままに… - ジャンル:ブログ

エコを学ぶということ。

先日も少し書いたが、ちょっと前にeco検定を受験し、無事合格した。

しかし、合格はあくまで結果であって、大切は受験を通してエコロジーについて学ぶことにある。

勉強して得たもの。それはやはり知らなかった環境学というものについて体系的に学ぶことができた点。

知れば知るほど、地球の未来は深刻な状況にあることがわかる。
そしてその状況を招いた責任の一端は間違いなく私たち以上の高度成長期を生きてきた人にある。
だからこそ、知らないでは済まされないだろう。

さて、eco検定を取得して多少なりとも変わった点は、
車を置いて公共交通機関で街に出ることが増えたところ。
さらには、多少の距離があっても歩けるなら歩いて移動するようになった。

もちろん個人でできることには限りがあり、
CO2削減といっても数値にも表れないくらいの微々たるものであるが、
とはいえ、みんながそんな思いでいれば、CO2は減るどころか増えるばかりではないか。

地球が悲鳴を上げている。まずは個人でできることからこつこつが大切だと思う。

テーマ:徒然なるままに… - ジャンル:ブログ

明日のコミュニケーション。広告はなくならない。ただ、広告という「枠」がなくなるだけだ。

佐藤尚之氏、待望の新刊「明日のコミュニケーション」を読んだ。



大ベストセラーとなった前作「明日の広告」の続編にあたる本書、
書名の「広告」が「コミュニケーション」となったところが、
もはや広告という枠が無くなりつつあるという、なによりの証だろう。

内容は、前作でツイッター止まりだったソーシャルメディアが、
Facebookの加速度的な普及によりコミュニケーションの中心に据えられつつあることが大きな違い。

佐藤氏は、SIPSという新たなコミュニケーションモデルを提示し、
共感を入り口とした新たなコミュニケーションの時代の到来をわかりやすくかつ丁寧に解説している。

特に重要となるのが、企業に対する消費者の共感である。
これが出来上がっていないかぎり、どんなにソーシャルメディアを使っても効果を発揮しない。

ましてや共感は一朝一夕でできあがるものでないだけに、企業としての地道な活動の継続が
いまいちばん求められているのだ。

マスメディア、特にテレビはソーシャルメディアと相性が良いと佐藤氏は語る。
テレビを見ながら、ソーシャルメディアでコミュニケーションをとるスタイルが一般的になりつつあるようで、
そういう意味では、アテンション中心ではなく、SIPSを意識したテレビCMの作り方が肝になるようだ。
また同時に、ラジオもソーシャルメディアとの連携により再び活用の場が広がってくるとも。

タイトルに掲げたのは本書に登場する佐藤氏の名言。
広告はなくならない。ただ、広告という「枠」がなくなるだけだ。

この言葉に佐藤氏が伝えたいすべてが包含されているように思う。

過去の成功体験を放棄して、広告代理店は広告代理という看板を潔く下ろす時だろう。
それができれば新たな可能性が見えてくるはずだ。

本書「明日のコミュニケーション」には
広告会社とアドマンの未来のヒントが数多く散りばめられている。

テーマ:徒然なるままに… - ジャンル:ブログ

企業への共感の輪で広がる、応援消費。

応援消費、という言葉を聞いたことがあるだろうか。

この3月に起こった東日本大震災の震災被災地を支援する企業の商品やサービスを
積極的に購入・利用しようという行動の広がりだ。

最新号の日経ビジネス・アソシエ巻頭で紹介されている。

支援のための消費というと、ボルビックの1リットルフォー10リットルの活動が思い出されるが、
そちらの場合は、広い意味での環境貢献の色合いが濃い。

応援消費は、その支援を被災地という特定の目的に絞ったもので、ほぼ同義であるようにも思うが、
目的という意味ではもう少し芯がはっきりしている。

誰もが何らかの形で体験した大震災のショックがより身近な分、活動も見えやすいという感じがする。

この応援消費、代表的なものは飲食店の利用料金の1%前後を支援団体に寄付するというもの。
ワタミが実施したケースでは総額3,200万円今日の寄付金が集まったという。

ほかにもガリバーインターナショナルの、被災地のNPOなどに中古車100台提供がアソシエでは紹介されている。

本誌では、企業活動に共感して応援消費がすすむことを受けて、
企業のビジョンがより問われる時代になっていることも合わせて示唆している。

記事を読んでも思うことであるが、安易な安売りを続けている企業はそのうち淘汰されるだろう。
値引きして売ることは誰でもできる。そんな考え方は見透かされるのがおちだ。

消費者が何を求めているか、この応援消費にそのヒントが隠れている。

テーマ:徒然なるままに… - ジャンル:ブログ

言葉の使い方でわかる企業の誠実さ。

必要があって、同業種の企業のサイトを比較しているのだが、
ひと通り見終わって気がつくことがあった。

それは、文章内の言葉の使い方だ。

同じようなことを語っているのだが、微妙に言い回しが違うように見える。

なぜだろう?と考えてみて、なるほど、と思うのは、
俗にいわれる「顧客視点」であるかどうかだった。

顧客視点のない会社の言葉は、どうしても独りよがりで自画自賛的になる。
おおげさであったり、やたら形容詞が多かったり。
洗練されていてもどうも心が伝わってこないのだ。

逆に「顧客視点」の会社は、身の丈で自然体の言葉遣い。
さらに伝えたいポイントになると、データやお客様の言葉を上手に活かしてフォローしていく。
結果、全体から謙虚さ、誠実さが伝わってくる。

常々言っているのだが、「伝える」のか「伝わる」のか、
経営者や会社の考え方や言葉遣いひとつで180度変わってくるのから奥が深い。

考え方が言葉で表れるのであれば、まず考え方を変えないことにはどうしようもない。

とはいえこれが結構やっかいで、長年培ってきた商売の価値観は
わかっていてもなかなか変えられないものだ。

まずはそれを理解する責任者を立て考えを共有できる社員を育てなければならない。
たかが言葉であるが、それをあらためていくのには思いのほか時間がかかる。

企業の本気度は、言葉に表れる。

テーマ:徒然なるままに… - ジャンル:ブログ

柴田トヨさんの「百歳」を読んで。

ある年齢を超えると、人は少しずつ赤ちゃんに帰っていくという話を聞いたことがある。
純粋さであったり、素直さであったり。
この本「百歳」の著者、柴田トヨさんはタイトルどおり今年100歳。



彼女の書いた詩を読むと、その話の通り、けがれを知らない子供のような素直さと優しさにあふれている。
ページを繰るたび彼女の純粋無垢な心がオブラートに包まれることなく
ストレートに私の心に沁み入り温かな心持ちになれた。

彼女には体力も財力も少ないだろう。
しかし良く歳をとるとはこういうことで、彼女が生きて存在すること自体に、
なにものにも代えがたい価値があるような気がする。
彼女の書いた詩を愛する人が多いのは、その貴重さを分かっている人が多いからだと思う。

トヨさんは特に息子さんへの愛情が深い。
本から推測するに、日常はこの息子さんからいろいろと厳しい言葉をかけられているようだが、
それでも今の自分を支えてくれていることに感謝の気持ちを常に抱き続けている。
おそらくは息子さんだけでなく関わる全ての人に感謝の気持ちを持っているであろうこと
は想像に難くない。

歳をとって人生を達観したからなのか、生まれ持ってのもともとの性格なのかはわからないが、
素直にありがとうと思える気持ちは、ある意味、才能である。
すべてを許せるようになれば、結局自分が楽になれる、それが長寿の秘訣なのかも知れない。

私自身歳をとることはつらいことが多いなぁと最近は後ろ向きに考えることが多かったが、
この本を読んで、歳をとることもそれはそれで意味があることだと思うことができた。

よくあるたとえ話だが、コップの水はもう半分しかないと考えるか、
コップの水はまだ半分残っていると考えるか。要は考え方次第なのである。

コップの水が最後の一滴になっても希望を忘れない、
トヨさんのように、そんな人生をまっとうしたいものだ。

テーマ:徒然なるままに… - ジャンル:ブログ

宮永博史氏「わかりやすいマーケティングの教科書」

東京理科大学MOT大学院教授の宮永博史氏が書いた「わかりやすいマーケティングの教科書」を読んだ。



今さらマーケティングの教科書的な本を読んでも意味がないのでは、と一瞬思ったが、
手にとって開いてみると、少し様子が違う。

マーケティングの教科書というと、一般的には仕組みづくりについて書かれている本が多いわけであるが、
この本は、冒頭コミュニケーションの話からはじまる。

著者の宮永氏いわく、「マーケティングとは人の心をひきつけること。」

企画を立てて実施するためには、まずは上司の承認を獲得しなければならない。
したがって、上司のこころをつかめなければ、どんなにいい企画だと思っても
永遠に日の目を見ることがない、と宮永氏。

つまりマーケターにとって、マーケティングのはじまりは上司のこころをひきつけることなのである。

そういわれてみると、確かにそうだとうなづいてしまう。

どんなに素晴らしいと思う企画でも、城氏の厳しい目を通り抜けられなければ、
永遠に日の目を見ることはないのである。

だから世の中を変えるような過去の企画は、上司の確かな審美眼に恵まれたとも言える。

登場する実例も、新しい例が多く、新鮮に読むことができた。

タイトルが教科書とあるだけにどうしても入門書的に映るが、
実はある程度のレベルの人間にとっても役に立つ本であるし、
いま一度原点に返ってマーケティングとはを自身に問いかけるきっかけとしても最適な1冊である。


そういう意味では、本書は超実践的なマーケティングの教科書と言える。

テーマ:徒然なるままに… - ジャンル:ブログ

走り続けることの大切さ。

有名な中距離ランナーがマラソンに転向するケースはよくあるが、
成功するケースは少ないように思う。

30kmくらいまで順調に走っていても、30kmを超えると一気にペースダウン、
そのまま途中棄権も数々目にしてきた。
そのたびに「どうして?」と驚きを隠せなかったものである。

まさにこの「?」がマラソンは30km過ぎからと言われる所以だろう。
そういったシーンを見るたびに中距離を走る才能と長距離を走る才能はまったく別物と納得できた。

さて、人生はよくマラソンに例えられるが、私自身の年齢からみれば、今は30kmを過ぎたあたりか。
世代的にはいよいよゴールも見えてくるという感じだろう。
しかしながら10年前、20年前であれば、それまでの余力で悠々ゴールを迎えることも可能だったように思うが、
今や1分先に何が起こるかも分からない時代だ。

走りを止めて歩くことはまだ早い。というかここからが勝負のときである。
だから一歩一歩は小さくても前に前に進めることが大切と肝に銘じている。

今年のTCC賞新人賞を獲得した、こんなコピーがあった。

「いいパスは、走る続ける人のところに飛んでくる。(リクルートエージェント)」

しかり。パスはいつ飛んでくるかはわからない。
大切なのは、いつでもパスを受けられるよう、準備を怠らないことだ。

走り続けるためには、気力と体力の充実が必要不可欠。年を経るごとに感じている。

テーマ:徒然なるままに… - ジャンル:ブログ

FC2Ad

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。