もとマッキンゼーのコンサルタントにして今は京大の人気教官である瀧本哲史氏が書いた
「僕は君たちに武器を配りたい」を読んだ。
ひとことでいうと凄い本。この手の本でこんな感想を持ったのは久しぶりだ。
本書は、これから社会に旅立つ若者たちや社会に旅立ったばかりの若者に向けて、
厳しい日本社会を生き抜くための「ゲリラ戦」のすすめである。(帯より)
・・・と書かれているために少し手に取るのを躊躇したが、タイトルに惹かれて
開いてみるとこれが単なる若者に向けてのサバイバル論ではなく、
私のような中高年者にも参考にできる記述が多いということがわかった。
つまり、今の世の中は、年齢に関係なく、一生が闘いであり、
躓いた者が復活するためには究極の「ゲリラ戦」が必要だということである。
瀧本氏の特徴は投資家としてのキャリアも併せ持ち、投資家視線で生き方を考えていることだ。
したがって会社を選ぶ際にもナンバーワンの会社に就活するのではなく、
時には衰退産業のトップ企業に就職し、その業界・会社の弱点を内側から徹底的に分析、
その会社をつぶしてしまうほどの会社を立ち上げるという過激な生き方もすすめたりしている。
本書のいちばんのポイントは、
日本人として生き残れる4つのタイプを提示していること。
詳しくはぜひ本書を読んで頂きたいが、瀧本氏いわく、
どんなに専門スキルがあってもこの先生き残ることが難しいということだ。
生き残るためには、専門性に加え、マーケッターとして自身を商品化できる能力が必要になる。
世の中を俯瞰して見る力。将来を予見する力。確固たる意志の強さ。
瀧本哲史氏に計りしれない潜在能力を感じた。次回作も楽しみだ。