アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

スペンド・シフト ~希望をもたらす消費

ヤング&ルビカムのジョン・ガーズマ氏とフリージャーナリスト、マイケル・ダントニオ氏の共著による
「スペンド・シフト」を読んだ。

PULLの哲学以来、ひさしぶりにカウンターパンチを食らった感じだ。



スペンドシフトとは、消費の転換、という意味で使われている。

著者いわく、スペンド・シフトとはこういうこと。

自分を飾るより、自分を賢くするためにお金を使う。
ただ安く買うより地域が潤うようにお金を使う。
モノを手に入れるより絆を強めるためにお金を使う。
有名企業でなくても信頼できる企業から買う。
消費するだけでなく自ら創造する人になる。

本書の主旨は、そのスペンド・シフトを
BAVというヤング&ルビカム独自の調査システムと、全米の大企業、中小企業への幅広い取材から
解き明かすというもの。

最大の特長は、アメリカ全土の主要都市での豊富な取材、ということに尽きる。

取材した都市は、カンザス・シティ、デトロイト、ダラス、ボストン、タンパ、ブルックリン、ラスベガス、
ディア・ボーン、サンフランシスコ、ロサンゼルス。

知らなかったが、まだまだリーマンショック以降の痛手から立ち直れずにいる企業や人々がいる一方で、
実はリーマンショックからいち早く脱出し、節約、堅実、環境重視、持続可能性という
あらたな消費の価値観を持って暮らし始めている人が結構増えてきているということだ。

もっというと、この傾向はアメリカではリーマンショック以前、9.11から始まっていたらしい。

この価値観は、日本でも3.11以降から急速に芽生え始め、かなりの共通性を持っている。
そういう意味では、またもや日本の数年先をアメリカは走っていると言えなくもない。

著者であるふたりは、このスペンドシフトの考え方を次の10のポイントでまとめている。

1.借金から貯蓄への流れが生まれている。
2.消費者という概念を捨てて「顧客」ととらえるべきである。
3.企業は個人の集まりである
4.世代間の溝が埋まりつつある。
5.消費者の厳しい目が市場に変革を迫っている。
6.これからのビジネスモデルを支えるのは寛容の精神である。
7.消費から創造へと社会の軸足が変化している。
8.大きな問題を解決するには小さな発想が求められる。
9.アメリカは理念にもとづくイノベーションの新興市場である。
10.何もかもうまくいくはずである。

うーん、どれも重要な変化を示唆している。

マス重視で来た大企業がこの消費意識の変化についていくにはかなりの企業体質の転換、
もっといえば企業構造そのものの転換が求められる。
それだけに対処すること自体、相当困難が伴うのではないか。
そう考えれば身軽な起業したばかりの中小企業にはチャンスともいえる。

考えてみれば、その昔から、時代というものはこのように変わっていくのだろう。
大企業が大企業であること自体が弱点となり淘汰されていくしかない道をたどる。
その間に新たな企業が立ちあがり数年先には大企業になる。

これからの時代に求められる企業像は、本書に登場する数多くの新興企業の傾向をみれば、
ある程度つかめるだろう。
あとは独自のビジネスモデルを立ち上げることができるかにかかっている。

冒頭でもいったように、アメリカの事例ではあるが日本にも十分に応用できる。
人の価値観は全世界共通ということかも知れない。

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見えない価値が重要になる、事業戦略3.0

HRインスティチュート代表、コンサルタントの野口吉昭氏が書いた「事業戦略3.0」を読んだ。



大震災以降、大きく変わったもののひとつが、生活者の企業に対する見方だ。

未曾有の大震災。いちはやく採算度外視で被災者のために動いた企業もあれば、
他人事どころか、マイナスを隠そうと目論む企業も中にはあるように思う。

東京電力の対応などはいい例だろう。九州電力に至っては言語道断。

それこそ、経営者の姿勢、いや本心すら見える、そんな大震災以降の企業の対応だった。

しかしながら時代は進んでいる。

そういう企業に対しては、生活者が平気で「NO!」を突き付ける。
それがより明確になったのが、同じく震災以降の大きな変化と言える。

本書「事業戦略3.0」は、そんなパラダイム転換の時代にある、
これからの企業のあるべき姿を考察しまとめた本だ。

ポイントは、「見えない価値」。

これまでの事業戦略は、とかく見える価値、すなわち売上とか市場シェアとか認知率とか、
数字に置き換えて視覚化できるものだけを評価基準にしていた。
しかし、これからの企業はそれだけでは評価されないと野口氏。

野口氏の掲げる「見えない価値」とは、自社の事業構造転換を前提とした
社会的な価値や社会的な意義につながる価値を指す。

わかりやすくいえば「人や社会、地球環境を思いやる」という価値基準だ。

利他の精神、と最近よく例に出されるが、まさしく自らの営利を離れ、
ためになりたいという純粋な心に駆り立てられて行われる企業活動。
それが結果として社会で評価されることになる。

私自身も常々思うことであるが、この結果としてという考え方が重要ではないか。
つまり数値を上げることが目的ではないと考えられるか否か。

もちろん社員の生活を維持するために適切な利益は確保しなければならない。
しかしそれと同じくらいの重要度で社会や環境のことを考えられることが重要だ。

そんな見えない価値をささえるのが「ミッション」だ。
ミッション、すなわち社会的使命。ビジョンよりも上位にある思想。

そして、ミッションと同様に重要なのが「ぶれない軸」。

ぶれない軸を持った企業は強い。

事業戦略3.0.自分の中で少しもやっとしていたこれからの企業像がくっきり見えてきた。

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最近の収穫本。

いろいろと時間を取られることが多かったので、このところ本を読む時間が激減してしまった。

しかしながら書店通いは数少ない趣味なので、積んどく本がどんどん高くなるというわけだ。
とはいえ買う段階で立ち読みで十分吟味しているので紹介に値する本が目白押し。
ここで最近の収穫本を整理しておこう。

(1)あなたがメディア ソーシャル新時代の情報術。



ジャーナリスト、ブロガーであるダン・ギルモアの著作。
情報過多の時代においていかに情報をコントロールしてメディアを味方につけることができるか、
その考え方を書いた本。

(2)事業戦略3.0



コンサルタントとして数々の著作を残す野口吉昭氏が書いた新作。
震災後の新しい価値観の中、事業戦略はいかにあるべきかを書いた本。

(3)スペンド・シフト



ヤング&ルビカムのジョン・ガーズマとフリージャーナリストのマイケル・ダントニオの共著。
こちらはリーマンショック後のアメリカ国内の新しい価値観を追求している人々の事例紹介。
商品の大転換を書いている。

とり急ぎ、以上3冊。いずれも非常に参考になる本である。
それにしても、そろそろピッチを上げて読まないと大変なことに・・・

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消費が大幅に改善中。キーワードはネットと復興支援。

先日、日経消費IDの7月調査の結果が発表された。

結果は現在の業況判断指数がマイナス22、3ヶ月後の業況見通しもマイナス21で震災直後で
急激に悪化した4月調査から大幅に改善された。

上昇幅はかつてない高い水準であるようだ。

やはり景気は大きく回復に舵を切っている。

特に節電や暑さ対策といった大震災の影響を受けた消費の伸びが著しい。
エポックになる事象があると売り上げは大きく伸びる、わかりやすい例である。

たとえば花王のクイックルワイパー。
電気を使わずに掃除ができる。4回に1回切り替えれば25%の節電。
ドラッグストアの店頭POPにつられて前年比15%増とか。

意外なというか当然のごとくというか、水やお湯なしで洗髪できる資生堂のドライシャンプー。
もちろん被災地で役立つと評判になりヒット商品のなっているらしい。
ツイッター発で特にネット通販で売り上げを伸ばしているとも。

暑さはこれからが本番であり、熱くなれば節電が今一度大きく呼びかけられるのは間違いない。

その時、どんな新しいビジネスに注目が集まり、どんなヒット商品が生まれるか。
興味はつきない。

絵に描いたような、ブランディングの教科書。

現役の日本コカコーラ社の会長でありながら、ドコモの特別顧問として、
顧客満足度調査で最下位にあったドコモを見事立て直した魚谷雅彦氏が書いた
「会社は変われる!ドコモ100日の挑戦」を読んだ。



魚谷氏は外資で鍛えられたマーケティングのプロ中のプロ。
2006年当時、顧客満足度調査でどん底にあったNTTドコモ。他キャリアに乗り換えられ、
ひとり負けだったようだ。なんとか立て直さなければ、と考えた当時の社長を
人づてに紹介されたのが魚谷氏だった。
本書は就任から役目を終えて去るまでの1000日間の挑戦を描いている。

ここで活用されるのがブランディングの手法。
売ることに汲汲としていた社員たちのモトベーションを徹底的なお客様視点で180度入れ替える。
常に、なぜこの商品なのか、このサービスなのか、お客様は本当に望んでいるのかと
問いかけることを習慣づかせるなど、見事1000日で顧客満足度1位の座にV字回復させた。

現実はもっとドロドロとしたものだろうが、本書では美談として描かれすぎているきらいがあり、
今一歩入り込めないというのが正直な感想。
ブランディングとはかくあるべき、を伝えるマニュアルのようでもある。

それだけにノンフィクションとしては説得力がない感じがあるが、
逆にブランディングの教科書と見れば、理路整然とまとめらえていて非常に使いやすいのではないか。

設計から実施まで手っ取り早く段取りがわかる。
今、ブランディングを手がけようとしているアドマン、担当者には
おすすめの1冊である。

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いやぁ、疲れました。この歳で検定受験。

環境社会検定試験、略してエコ検定。

会社から指示されるわけでもなく、あくまで自身のために受験した次第。
とはいえ、それなりに勉強はした。
退社時間にもよるが、ここひと月仕事帰りに1時間~2時間。定席は、ドトールかスターバックス。

この手の試験の難しいのは、ここまでやったら、という限界点が見えにくいこと。
客観的に自分のレベルを知ることができないので、やれるだけやらなければならない。

そもそも記憶力そのものが減退しており、昔なら楽々頭に入れられたことも今は汲々といった状態である。

特に積み残しがたくさんあったので、金曜日夜から今日までの3日間は記憶力をフルに働かせた。
知恵熱が出そうな勢いだ。

まぁ、その甲斐もあって、合格はできそうである。(名前を書き間違えたり回答欄を間違えていたりしなければ)

勉強というものは、やってみてはじめてわかることがたくさんある。
取り組まなければ一生知らないままだったかもしれない。

サステナブルな社会がなぜ必要なのか、あらためて自分たちが取り組むべき意味が理解できたことも大きい。

偉そうだが、生きている以上一生勉強である。自分はいささか気づくのが遅かったが・・・

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コミュニケートすべきは必然性。

広告業界を離れてみてあらためて気づくことであるが、
初めて会う人に広告を作っていたと話すと、
あたかも普通のものを素晴らしいもののように見せる誇大なイメージを作っているように映るらしく、
少し怪訝な目で見られる。

そんな人が多いことがわかった。
おそらくは広告とはそういうものだという先入観があるからだろう。

あまりにも広告というものをわかっていないと思うのと同時に、
痛いところをつかれた、とショックを隠せない自分がいるのも事実だ。

広告業界に長くいると、広告を作ること自体が目的になってしまい、本来の目的を忘れてしまうことがある。
時々そのことに気づいて軌道修正をするのだが、またしばらく経つとすっかり忘れてしまう。

そんなある意味慣れみたいなものが少しずつ広告業界を侵食していき、
広告の限界説につながっていると
言えないこともないのではないだろうか。

今あらためて思うこと。

広告は伝えるべきことがあって初めて成立するものだ。

ないものをあるように見せるとか、小さなものを大きくみせるとか、
今の成熟した生活者にはそんなテクニック主体の広告は早晩見破られてしまうものだ。

広告を作る上で今重要なのは、広告をする必然性が問われていると認識することかもしれない。

この先、広告がどのようなカタチで生き残っていくのかは定かではないが、
あくまで重要なのは伝えるべき中身である。名実ともに、の実の部分だ。

中身がしっかりしていれば、それが正しく伝わるようにしてやれば良い。
判断は生活者にまかせよう。良いものはおのずと口コミを呼び、伝わってほしい人に伝わっていくに違いない。

そんなことを漠然と考えたりする毎日。
もし今自分が広告を作るとしたら、広告業界にいた時よりは、
肩の力が抜けた分もう少しまともに伝えられそうだ。

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ビックカメラが工場見学会に学ぶ、企業のCSR活動。

家電小売り大手のビックカメラが家電リサイクル工場の見学会を実施するというニュースを読んだ。
(日経MJの記事)

グループのリサイクル工場で、テレビやエアコンの解体現場を見学できるということで、
ビックカメラとしては初の試みとか。

この記事を読んで思うことは、CSRというとメーカー主導で、
一見CSR活動と縁遠いようにみえる家電小売店であるが、
真摯に本業を見つめてみれば、意外と身近にできることがあるという好例だ。

自社グループにリサイクル工場を持つ意義をアピールできるし、
社会におけるリサイクル活動の必要性を訴えることもできる。

なにより対象を子供に絞り夏休みに実施することで自主研究課題の発表にも利用できる。
さらには発表からの話題の広がりも期待できるだろう。

イベントというとどうしてもエンターテイメント的なものに流れがちであるが、
地に足の着いた活動が受け入れられる土壌も少しずつ出来上がりつつある。

お客様へのイベントに悩んでいる担当者には、少し集客というプレッシャーから解放されて
見ると意外と新鮮なアイデアが生まれるかもしれない。
そういう意味ではこのビックカメラの例はいいヒントになりそうだ。

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願えば叶う。

以前こんな話を読んだことがある。

「流れ星に願いをかけようと思うけど、願い事を言う前にいつも星が消えてしまうから、
なかなか願いがかけられない。どうしたらいいの?」

その問いに対しての答えは確かこうだった。
「いいかい、流れ星を見つけてから願い事を唱えようとしても無理だよ。
流れ星にお願いするなら、いつもいつもその願い事を言える準備をしておかなければ。」

誰よりも勝ちたいという思いが強く、誰よりも勝つための準備をしてきた結果が
なでしこジャパンのワールドカップ優勝だと思う。

願えば叶う。なでしこジャパンの選手たちに心からの拍手を送りたい。

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女性版QBハウス、チョキペタは受け入れられるか。

先日、いきつけのヘアサロンで聞いた話であるが、
このところお客の来店サイクルが少しづつ長めになってきてるとか。

景気低迷の影響も大きいが、決定的になったのは大震災以降の気持ちの停滞ではないだろうか。

30日に1回が35日に1回となっただけでも、売上は1割くらいは簡単に落ちる。
ヘアサロンにしてみれば大きな痛手、来店頻度を上げる策を講じるか客単価を上げることが必要になる。

考えてみればヘアカット代はばかにできない。
少しでも安く済ませたいと思うのは、今の財布事情では共通というわけで、
そんな心理を追い風に売上を伸ばしているのが、QBハウスだ。
カットが10分で1,000円。休日はいつ見ても客が並んでいて30分待ちはざらという印象。

前々から男性版が流行るわけだから女性版はできないのだろうかと思っていたら、
日経BPの記事で低価格ヘアサロンが誕生したという記事を見つけた。

美容室大手のアルテホールディングスが手掛ける「チョキペタ」
カットで1,200円という低料金。男性版より200円高いのは髪の長さやヘアスタイルの多様さからか。
さらに女性ならではという点ではカラーリングやブローも低価格で用意されている。
首都圏を中心に100店舗を展開する予定とか。

男性相手だからこそ成功したQBハウスだが、果たして女性相手に2匹目のドジョウはいるのだろうか。
おそらく合理性だけでなくある意味での付加価値が必要になるだけに、要はコストと見合うかどうかだ。
少し難しさがあると推測するが、どのように解消するか、この先の状況を気にしてみたい。

ちなみに私自身は、人気ヘアサロンに行くことが、数少ないこだわりのひとつ。
この満足感はお金には代えられないので、他のものを犠牲にしてもQBハウスには行かない。

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キーワードはソーシャルクリエイティブ。境治氏「テレビは生き残れるのか」

境治氏。総合広告会社I&Sのコピーライターから映像制作会社、株式会社ロボットの経営企画室長へ。
ブログの世界ではクリエイティブビジネス論のブロガーとしても知る人ぞ知る存在、
私も定期的に読み参考にさせて頂いていた。

そんな境氏が書いた新書「テレビは生き残れるのか~映像メディアは新しい地平へ向かう」を読んだ。



アナログ停波まであと1週間。そんな絶妙なタイミングで出版されただけに、
アドマン、広告業界では特に注目度が高いと思う。

境氏であるが、実はこの6月いっぱいでロボットを退社、7月からは
株式会社ビデオプロモーションで再び広告会社生活を送ることになったという。
あらためて文章を整理する過程で、新たな旅立ちのきっかけとなるヒントを感じたのではと推測する次第。

さて本書「テレビは生き残れるのか」、
かつて私自身も身を置き、今も非常に興味のあるテーマだけに集中して一気に読んだ。

肝心の内容であるが、テレビの今から今後に対して非常に的を得た提言をしている。

私も同様の考えであるが、今の広告ビジネスは遅かれ早かれ立ち行かなくなることは既成の事実。
となれば今後の生き残りへの道は、となるわけだが、
そのキーワードは、ずばり「ソーシャルクリエイティブ」。

もっともクリエイティブといっても今までの細かく役割分担されたディテールにこだわる制作ではなく、
トータルで自由度の高いどちらかというと荒削りだけどスピード感のあるクリエイティブ。
関わる人の価値観も180度違う世界になるはずだ。

境氏が言うように生き残るためには「これまでのこだわりをどこまで捨てられるか」にかかっている。

ベテランのクリエイターには耳の痛い話であろう。
しかしあえてその耳の痛い話を正座して聞けるくらいの謙虚さがなければ生き残ることはできないのではないか。
それほど今回押し寄せる圧力は強いのである。

幸い、調査によればソーシャルメディアはテレビと相性が良いとのこと。

テレビというフレームを飛び出してソーシャルメディアと連携することで新たな地平が見えてくる。
ゼロから新たに取り組む気概があれば、このピンチは間違いなくチャンスになるはずだ。
ヒントは、この1冊にぎっしり詰まっている。

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小宮一慶氏「変化をチャンスにするマネジメント」

経営コンサルタント、小宮一慶氏の「変化をチャンスにするマネジメント」を読んだ。



小宮一慶氏の本の特徴は、難しい話をわかりやすく案内してくれること。

ドラッガーの信奉者でもある彼は、ドラッガーのマネジメント理論もわかりやすく紹介、
今のドラッガーブームに貢献したひとりでもある。

そういうわけで本書「変化をチャンスにするマネジメント」にもドラッガーの考え方が
ここかしこに散りばめられており、ある意味ドラッガー入門書的な色合いも強い。

本書のテーマは、変化にチャレンジしない企業は生き残れない、というものだ。

今が良くても5年後、10年後はわからない。
だからこそ常にチャレンジを続ける姿勢が重要なのだと小宮氏。

本書には、変化をチャンスに変えて生き残った7つの企業の実例が紹介されている。
その中のひとつが京都に本社をおく「プリントパック」だ。

今でこそ印刷通販のパイオニア的存在であるが、
もともとは製版事業をメインとした斜陽企業であった。

しかし、自社のビジネスを斜陽に追い込んだパソコンとDTPを逆手にとり、
さらに進化を続けるインターネットを取り込んだ。

そして、製版事業というメイン事業を捨て、ゼロから印刷通販と取り組んで、
4億円の企業を10年も経たないうちに90億円の成長企業に転換させたのである。
ピンチの裏にチャンスありのまさに好例だ。

DTPが一気に進化する中で、あっという間に淘汰され見事に消えていった写植と製版。
どれだけの人が泣く泣く業界を去っていたか。
しかしながら、こうして見事に再生し、以前より輝きを放っている会社もあるから、
重要なのは経営者の意志と先見性ということだろう。

世の中にはまだまだ衰退産業と言われる中にあり延命に汲々としている会社も多い。
指を咥えて時が経つのを待つか、あえて身軽になって新たなチャレンジをするか、
今は圧倒的に後者に軍配が上がる時代だと思う。

しかし結果が出るのは、あくまで、「そう考えた会社」ではなく、「そう信じて行動した会社」なのである。

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器を大きくするために、本を読む。

かつて、自分の器以上の仕事はできない、と書いた本を読んだことがあった。
つまり、その著者が言うには、大きな仕事をしたいなら、まず自分の器を大きくすることを
考えるべきだと。

器を大きくするには、独りよがりの考えを捨て、いろいろな人の意見に耳を傾けるべきだ。

人と会うことも重要な要素だが、てっとりばやくできるのは、やはり読書ではないか。
先人が書いた教えを本の中で体験する。時代の流れを本の中で知る。
自分が経験したことのない世界も本から学ぶことができる。

以前にも書いたことがあるが、1週間に1冊読めば、1年で読まない人の52冊分、
自分の栄養にできる。
読まない人にとっては本を読むことを習慣化させることは苦痛だろうが、
何事も積み重ねである。

1日5分でもよい、本を読むことを週感づけることが大切なのだ。

年をとればとるほど、実につけた教養が活きてくる。
自分を客観的にみることができれば人にも優しくなれるだろう。

ひとりでも本好きな人が増えれば、もっと良い世の仲になるというのが私の持論である。

本好きの人が多い街は、きっと幸せの多い街に違いない。

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フィリップ・コトラーのCSRマーケティング。

宮崎晋也氏の書いた「フィリップ・コトラーのソーシャルマーケティングがわかる本」を読んだ。



近代マーケティングの父とも称されるコトラーであるが、
ここ最近はドラッカーブーム全盛でどちらかというと少し引いたポジションにあった。

しかしながら、そんな中でコトラーはマーケティング3.0を提唱し、
より公共性の高いマーケティングの考え方にシフトしつつある。

本書「ソーシャルマーケティングがわかる本」はコトラーのマーケティング3.0を
よりわかりやすくより短時間でエッセンスを知ることができる本。
どんなに本が苦手な人でも、3時間もあれば読破できてしまう、コトラー入門にふさわしい1冊となっている。

マーケティング3.0の中心はCSRをベースに敷いたマーケティングの考え方と言ってもよい。

CSRは、ひと言でいうと、ビジネスと社会への貢献を両立させる活動。
コトラーはCSRマーケティングの三本柱として次の3つを上げている。

(1)コーズ・リレイテッド・マーケティング
(2)コーズプロモーション
(3)コーポレート・フィランソロピー

特に日本ではまだまだなじみの薄いコーズリレイテッドマーケティングであるが、
コーズ=大義はこれからのマーケティングでは大変重要なキーワードではないかと思う。

CSR先進国のアメリカではすでに数多くの成功事例が誕生しているが、
そろそろ日本でも本格的なコーズマーケティングが実現されていくものと見ている。

実現にあたって大切なのは、一過性でなく継続的な活動であること、
とってつけた大義ではなく、事業そのものの本質を極めていること、そんなところか。

会社の規模ではなく、そろそろ社会とのかかわり方で企業が評価される時代がやってきている。
そんな時代の広告のあり方、アドマンのあり方も大きく変わらなければならない。
いや、変わらなければ存在価値すら失ってしまうだろう。

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一般人が紹介、だから説得力。

ユニクロがスーパークールビズのサイトを公開した。

話題は、ユニクロのスーパークールビズの衣料を一般人が紹介していること。
IT会社の社長やフリーペーパー制作会社の女性社員などの一般人がモデルとして
ユニクロの衣料を着用して登場している。

実際に着用した感想なども紹介してより親近感を高めようという狙いだ。

アメリカの衣料販売サイトでもモデルをプロから社員に変えて売り上げを伸ばした例もある。

かつてのようなプロモデルがファッショナブルに着こなすのを遠めに見るような時代は終わった。

自分が着た時のイメージをより描きやすくするために一般人を使い、
共感を獲得しようという戦略が今後広がっていくだろう。

こうなるとますます肩身が狭くなるのがプロのモデル。
生き残り策はあえてプロフェッショナルの王道をいくのか、
それともすぐ隣にいるような親近感ある路線をめざすのか。
中途半端がいちばん良くない。

それにしても一般人を巻き込み口コミで広げていく、そんなアイデアは
この先まだまだ展開できる余地がありそうである。

場所に届けるんじゃない、人に届けるんだ。

いいコピーって、こう考えるべき。

そんなヒントになるのが、
クロネコヤマトの宅急便「場所に届けるんじゃない、人に届けるんだ」というコピー。
TOKIOが出ている、あのコマーシャルだ。



わかりやすく、ソーシャルな時代観がある。
しかもコンセプトがしっかり立っている。

私のコピーの好みもあるが、やはり言えることは、
いつの時代にも良いコピーは共通だということだろう。

たかが1行。されど1行。

クリエイターの苦労はたいがい報われないものであるが、
それだけに報われたと思える瞬間は何ものにも代えがたい。
私のような者でも、そう思えたことは何年かに一度くらいはあった。

広告のパワー低下が叫ばれる中であるが、コピーの力はまだまだ世の中に必要である。

いいコピーを書こう。そのためにたくさんの汗と涙を流そう。

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節電は、書店あるいはショッピングセンターで。

例年よりずいぶん暑い梅雨明けで、猛暑の夏到来。
しかも今年は節電が最低限のマナーで考えるべきことが多い。

家にいてはどうしてもエアコンをつけるなど節電とはほど遠い生活となりがちなので、
外で過ごしやすい場所を探す次第。

定番は、書店。椅子などが置いてあって長時間過ごせれば最高だ。
ジュンク堂書店、らくだ書店などがおすすめ。

お茶をしながら長時間過ごせるとなれば、やはりこちらも定番スターバックス。
イオン千種のスターバックスは休日には人が多くやや居づらい雰囲気も。
穴場なのは、同じイオン千種2階のカフェ・ド・クリエ。
窓際のカウンター席が心地よい。

節電を実行するにあたってかねがね思うことは、家での電気の消費を止めるのは、
外部の1か所大勢が集まれる場を用意するのが手っ取り早いということ。

ある意味理想的な場所はショッピングセンター。
椅子などを臨時に用意するのもありではないか。

人が集まればモノも売れる、そう考えることが重要だと思う。
売れるのはあくまで結果なのだから。

そんな風に考えることができればまだまだ暑い夏を過ごせるよう配慮できる施設や場所は
ありそうにも思う。

節電は、アイデア次第、というところか。クリエイターやアドマンの素晴らしいアイデアを期待したい。

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あらためて見直すべき、TVCMの音の重要性。

「ポスト3.11のマーケティング」が発売されたので早速購入。



全部を読むには至っていないが、冒頭、横山隆治氏の「震災後のメディアとマーケティング」に、
まさに同感と思える原稿が載っていたので、ここに紹介する。

それはご存知、大震災後のTVCM自粛期間にl繰り返し流されたACのテレビCMについて。

多くの人は体験していると思うが、当初このACのCMにはエ~シ~というサウンドロゴが付いていた。
ところが視聴者よりこのサウンドロゴが耳障りという苦情が相次ぎ、数日後には
このサウンドロゴの音声が消されたのである。

これを横山氏は、それだけ音の印象が強かったという証で、あらためて今後のコマーシャルを
考える上での大きなヒントになる、と言っている。

私自身も常々思うことであるが、TVCMにおける音の要素はあなどれない、どころか、
音の影響力は計り知れないと言っても良い。
経験的に言えることだが、TVCMは思ったほど見られていない。
だからこそいかに印象を残すかを考えたときに、音の力を最大限活用すべきだと思うのだ。

本書は横山氏が主宰するデジタルコンサルティングパートナーズというデジタルマーケティングに
知見を持つコンサルタントネットワークのメンバーが執筆者である。
いずれもデジタルマーケティングには一家言ある人ばかり。

3.11以降のマーケティングという最旬のテーマで書かれた本はまだ少ない。
それだけにアドマン、マーケッターにとっては貴重な1冊であることは間違いない。
読み終えた後にあらためて紹介したい。

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セス・ゴーディンが提唱する「新しい働き方」、Work3.0

パーミッションマーケティングの権威、セス・ゴーディンの新作、
「新しい働き方」ができる人の時代、を読んだ。



これからは「ビジネスモデルがあるから、そこに事業が生まれる」のではなく、
「同じ未来を見ている者同士が、つながり合う」ことで、そこに事業が発生するのだ。
これが、セス・ゴーディンが提唱する新しい時代のできる人の働き方。

ビジネスモデルの存在すらあっさり否定してしまう、セス・ゴーディン氏。相変わらず切れ味が鋭い。

考えてみれば、そもそも企業の利益を決めるのは、従業員の賃金と生産性にあった。

つまり利益を上げるためには、いかに賃金を抑え、生産性を高めるかが、経営者の永遠の課題となる。

しかし、同じように企業が競争を続ければ、最終的には値引き合戦になることは目に見えている。
また、安さで勝負する以上、新たに安く提供できる企業が現れれば、簡単にそちらに乗り換えられてしまう。
悪循環はいずれ企業を窮地に追い込む。
ここから脱皮するには、商品に依存するのではなく「人を中心としたビジネス」で
市場をリードしていく必要があるとゴーディン氏はいう。

平凡で安価な商品を提供し続けるか、人とのつながりを大切にして抜きんでるか、選ぶ道は2つにひとつと。

すでに答えは見えているではないか。
であれば、今までの古いシステムからいかに速く脱却するかに全精力を注ぐべきだ。

さらにセスはこれからの人物像を、「アーティスト」というキーワードで表わしている。
(わたし的にはクリエイターと同義語と置き換えても良いと思った)

上からの命令で指示を待つ人は生き残れない。素晴らしい「思いつき」をカタチに変えられる人が
これからの時代で必要とされる。つまりはビジネスをアーティストの感覚でハンドリングできる人と
いうことであろう。

ここでも感じたこと。時代は間違いなく変化を求めている。
ならば、自らが変化を起こせる人になることがこれからの生き残りの絶対条件だ。

セス・ゴーディン氏の低唱するWork3.0。まずは古い価値観を総入れ替えすべき。すべてはそこから始まる。

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川上氏が提唱する、「モテる会社」とは。

ストーリーマーケティングの第一人者、川上徹也氏が書いた
「モテる会社~小さいけれどみんなが好きになる」を読んだ。



モテる会社とは、すなわち周りから認められる会社。
顧客だけでなく、社員からもその家族からも、さらには、会社周辺の地域の人からも。
そうなると、下手にごまかしてもすぐばれてしまう。正直で誠実であることが重要になってくる。
もちろん、広告やコミュニケーションツールの作り方も変わってしかるべきというわけだ。

大震災以降、消費者の価値観が変わりつつあることを少し前に書いたが、
本書に登場するモテる会社は、そのずっと前から個性的であるつつも社会に優しい会社として評判を重ねてきた。
そういう意味では、ようやく時代が追い付いてきた感がある。

さて、川上氏が提唱する「モテる会社」の具体像であるが、その条件として10カ条プラス1を掲げている。

1.従業員やその家族を大切にしている
2.お客さんとのコミュニケーションを重視する
3.欠点や短所も正直に話せて、誠実である
4.何らかの形で、社会や地域に貢献している
5.他にはない商品・サービス・売り方がある
6.会社の特徴を「心に刺さるひと言」で表現できる
7.多くの人が共感できる志や理念がある
8.誰かに話したくなるストーリーやエピソードが豊富
9.どこかしら愛嬌やユーモアがある
10.経営者に情熱があり、社員がイキイキと働いている
プラス1.継続してちゃんと利益を出している。

以上である。ある意味、川上氏の集大成というべき10カ条プラス1。

注目すべきはやはり従業員やその家族がいちばん最初に来ていること。
経営でいちばん大切にすべきは顧客の前にまず働く人という考え方。
どうやって社員のモチベーションを上げるかやっきになってあの手この手を考えても
なかなか答えが見いだせない会社が多い中で、モテる会社は
そんなことは当たり前と言わんばかり。考え方そのものが従業員からスタートしているのだから。

そしてもうひとつプラス1.やはり企業である以上利益が出されなければすべてが絵空事になってしまう。
そういう意味では、他社にない強みがちゃんと立っていることが重要である。

この10カ条プラス1を実践している会社の実例も豊富で、それぞれに個性が際立っている会社だ。

以前だとこんな理想的な会社はあり得ないと思ったが、今は逆にそんな会社でないと
生き残っていけないように思う。

それだけ時代が変わったのか、それとも自分の価値観が変わったのか。
どうせなら、モテる会社を目指してみよう。

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完全地デジ化まであと20数日。というわけで。

書店めぐりの合間に所用で名古屋駅のビックカメラへ。

ついでにパソコンフロア、テレビフロアを覗いてみると、なんとデジタルテレビに売切れ続出、
低価格の商品には予約受付の札が。

店員とお客のやり取りを聞いていても、どうもここ数日で駆け込み需要がピークになり、
高い商品しか残っていないような話が飛び交っている。

これは大変、実家のテレビがまだアナログのままということで、急きょ行きつけのコジマ電機へ走った。
幸いコジマ電機はビックカメラほどではなく、いずれの人気機種もまだ数台は在庫があるよう。

結局、32インチのシャープ製を購入し一件落着。

この騒ぎで思うことは、なんだかんだといっても、アナログテレビで見ている人も
最後は根負けしてデジタルテレビを買ってしまうだろうということだ。

地デジなぞなんのその、政府の策略に乗るものかと構えていても、こうまで繰り返し
見られなくなることを刷り込まれると、動かざるを得ないのが正直なところ。

自身、問題視するのは、このところのアナログテレビでの案内スーパーの拡大。
そこまでやるのかとわが目と国の強引さを疑ったものだった。しかし・・・

ここまで強引に国策として進めた地デジ化。
はたして完全地デジ化以降は、どのような状況が待っているのか。
それでもアナログテレビしかない家庭への対応は待ったなしなのか、気がかりなことが多い。

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月曜日に週の長さを嘆き、金曜日に人生の短さを憂う。

以前にも書いたがつくづく人間とは勝手なものだ。

働くことが苦手な私は、毎週月曜日になると、なんとか早く金曜日が来ないかと、切に願う。

火、水、木と指折り数える。昔はそうでもなかったが、ここ最近のいつわらざる本音。

ところが、なんだかんだであっという間に金曜日が来てしまうと、
今度は残りの人生時間の短さを嘆いている。残された人生の時間はそう長くはないのだ。
とにかく1日1日が矢のごとく過ぎさっていく。

あらためて言う、自分とは勝手な生き物である。
だからあらためて思う。自分の納得できる人生を送るべきだと。

自分が納得できれば、あっという間の週末もあっという間の週初めも、もう少し噛みしめて楽しめるだろう。

週初め、週終わり、その時の自分の気分が幸福度のバロメーターかもしれない。

いい時間を過ごそう。嘆いたり、憂いたりする暇がないほどに。

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