アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

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文化まで買収できるか、イタリアの老舗百貨店、タイ百貨店の傘下に。

日本中がバブルに踊っていたとき、日本の大企業がこぞってアメリカの有名ビルや企業を続々と買収していた。

当時は「いやぁ日本企業は凄い!」くらいにしか思わなかったが、
今から考えてみれば尋常ではなかった。きっと気がつかないくらい、浮かれていたのだろう。

なぜそんなことを思い出したかというと、新聞でこんな記事を見つけたからだ。

タイで30数店の百貨店を経営するセントラルという会社が、
イタリアの老舗百貨店リナシャンテを300億円で買収した。

リナシャンテのミラノにある本店は私も行ったことがあるが、
ミラノの中心にある高級百貨店という印象だ。

その百貨店が、バーツ高でお金があるとはいえ、まさかタイの企業に買収されるとは。

しかしどうだろう。イタリアといえば相変わらず不景気が続いているようで、
利益目的とはこの買収は思えない。
イタリアの老舗百貨店のブランドが欲しかったのか。
タイの国状はわからないが、高級ブランドの代名詞としてのイタリアはまだまだ使えるということだろう。

こういった形で、イタリアのブランド企業がアジア圏の企業に傘下になることには違和感を覚える。

どんなにお金があっても、長い時間をかけて育まれてきた文化まではお金でかえないと思うからだ。
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株主と理解を共有。震災を機にCSR意識、高まる。

日経新聞の夕刊記事。

6月の株主総会シーズンを前に、多くの企業が株主と協力して東日本大震災の支援に
向けての取り組みを始めているそうだ。

従来開いていた株主との懇親会を中止し、義捐金にあてる日産。

株主優待の事務管理費用の削減分に一部上乗せした500万円を義捐金にするリコーリース。

また節電などの震災対応に取り組む企業も多い。

総会開始時間を昨年より2時間繰り上げ午後2時にしたサンリオ。
変わりどころは、りそなホールディングス。
会場の温度を高めに設定し、株主に記念品として扇子を配るという。
また別の銀行では、壇上の議長がノーネクタイで議事を進め「節電ビズ」への理解を求めるそうだ。

ここまでくるといささかパフォーマンス過剰かと思うが、
大震災への心配りを理由に、株主総会を大きな問題なく乗り切りたいと考える経営者が多いと
言うことかも知れない。

ぃずれにしても震災を機にCSRの意識が高まっていることは事実であり、
企業経営も大きな転換点を迎えているひとつの現象と見ることができるのではないだろうか。


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ジャック・トラウト「独自性の発見」

マーケティングの世界的権威と呼ばれるジャック・トラウトが書いた、
「独自性の発見」を読んだ。



「ポジショニング戦略」や「売れるもマーケ、当たるもマーケ マーケティング22の法則」など、
ベストセラーになった過去著作と同様、定番的な要素が強い本。
日本初出版であるが、この先長い時期に渡るヒット作となることは間違いない。

原題は、DIFFERENTIATE OR DIE 究極の強いタイトルだ。

独自性があるか、さもなくば死ぬか。
それほど企業にとって、独自性とは重要なものだというメッセージが込められているのだろう。

であるが、日本の企業はアメリカの企業ほど、独自性への意識が強くないように思う。
国民性の違いなのだろうか、どうも目立ち過ぎるのを良しとしない。

しかしながら、現代はコモディティ化が進んでおり商品の差別化が難しい時代になっている。
それだけに、今後日本でも独自性の重要性がますます問われるようになってくる、そんな気がしている。

本書は、真の独自性とは何か、それはどのように見つけられるのか、
成功している企業、見誤って失墜していった企業、豊富な事例を端的に数多く紹介。
ひとつひとつを読み込んでいくことで、自社がどのように考えるべきかを教えてくれている。

時代の大きな転換点になっている今、
自社の商品やサービスの強みは何か、他社との違いは何か、考えてみるいい時期のように思う。

株主を意識するあまりコストへの意識が強くなる経営者、
その結果長期的な視点に立てず目先の値引きに走ってしまう。
その先にあるものは何だろう?

もう少し長いスパンで、継続的に差別化を図っていく戦略。
そんな考え方のできる会社は伸びる会社であると私は思う。

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孤軍奮闘、被災地で社長ひとりのローカル紙「宮古民友」。

中日新聞の夕刊で元気が出る記事を見つけた。

「読者の気がめいるような記事を載せても仕方ない。復興に向け元気になるような記事しか載せない」
取材に対してそう語るのは、岩手県宮古市の地元紙を発行する鳥居弘さん、68歳。

鳥居さんひとりで、月2回、発行部数1,000部という、小さな小さなローカル新聞だ。

報道はありのままの姿を伝えることが基本とは思うが、とはいえ、そうでなければならないとは、
誰かが決めたわけではない。

良い報道かどうか決めるのはあくまで読み手だ。
大きなニュースを知るのは大手の新聞でかまわない。

鳥居氏のいうような元気がでるような記事しか載せないという新聞は、決して大手ではできないこと。

部数は少なくても、読者は少なくても、どの新聞よりもそんな新聞を望む少数がいることを尊重したいし、
そんな世の中であってほしいと願うのは私だけではないだろう。

震災後、埼玉で暮らす息子が心配して埼玉で一緒に暮らそうと言ってきたそうだ。

それに対して鳥居氏、赤字覚悟でも新聞を続けよう。息子のところに行くときは、
骨になってからだ、と。

宮古民友、鳥居氏の奮闘に幸あれ。

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やや安心、衣料品、靴専門店の売上高回復傾向。

先日、主要衣料品・靴専門店の4月の既存店売上高が発表された。

大震災の影響を受けた3月から一転、4月は13社中9社が前年実績を上回る売上に。

買い控えていた消費者が我慢しきれず4月は支出を増やしたようだ。

もともと3月は春物が出そろう時期、
少し遅れたが4月はいちだんと購買心理が高まる時であることは間違いない。

とはいえ、今回の沈んだ消費マインドはなかなか回復しないだろうという読みが見事に裏切られた。
もちろん4月後半の気温の上昇も大きな要因のひとつではあるが。

傾向としては、ライトオンやジーンズメイトなど、ジーンズ専門店が苦戦していること。
逆にセレクトショップであるユナイテッドアローズが大きく売上を伸ばしていることが象徴的。

そろそろジーンズブームも一息つく頃か。

衣料品・靴が伸びれば先行きが明るいようにも思う。
これが続くかどうかは、一にも二にもクールビズの取り込みいかんではないだろうか。

今こそ、購買意欲を喚起するグッドアイデアが求められている。

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時代は「PUSH」から「PULL」へ

ジョン・ヘーゲル3世とジョン・シーリー・ブラウン、ラング・デイブソンが書いた、
「PULL」の哲学を読んだ。



まず帯に書かれた3名の推薦文を紹介する。

21世紀のビジネスで勝っていきたいなら、この本こそがガイドブックになる。
~アメリカ・グーグル会長 エリック・シュミット

本書は、急激な変化に対応しながらチャンスをつかむ、まったく新しい方法を教えてくれる。
~もとアメリカ大統領 ビル・クリントン

この本は、21世紀版、ドラッガーの名著「企業とは何か」だ。
~アメリカ合衆国下院議長 ニュート・ギングリッチ 

そうそうたる面々の全面的な賛辞。それが決しておおげさではないことは本書を読めばわかる。
私自身にとっても久しぶりに魂を揺さぶられる1冊であった。
そして読み続ける間に身体のそこから沸いてくるエネルギーを感じた。

PULLはまさに時代のキーワードであり、気づいている人だけが成功への鍵を手に握っている。
扉は間違いなく目の前にあり、あとは行動あるのみだ。

エッジの効いた場所へ身を投じ、引き寄せる力を発揮すること。
そのためには変化を恐れてはいけない。

どう考え、どう動き、どう引き寄せるか、この1冊の中にそのエッセンスが詰まっている。
特に変化が必要な広告業界に身を置くアドマンにぜひおすすめしたい。

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昨日今日の収穫本。

ほかのやることがないのか、と自身でも思うほど、毎度ながらの本屋通い。

昨日本日の収穫本、3冊です。

(1)「PULLの哲学」 時代はプッシュからプルへ~成功の鍵は「引く力」にある



今が時代の転換点にあることに納得できる1冊。大企業のマスプロダクションを中心とした社会から、
個人のソーシャルなコミュニケーションが中心となる社会へ。キーワードはずばりプル。
まだ完読していないが、なかなかの1冊です。

(2)独自性の発見



ごぞんじジャック・トラウトの新刊。(あくまで翻訳本としての新刊で、本国で
書き下ろされたものかどうかは現時点で把握できていません)
企業にとっていかの独自性が大切かを説く。

(3)「根っこ力」が社会を変える




特定非営利法人・一新塾が誕生以降3400名の塾生の目覚めに尽力した記録。
志を生きることの重要性を教えてくれる。

以上、3冊をゲット。

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ワイキューブの倒産。理想と現実のギャップを知る。

まったく知らなかったのだが、中小企業の採用コンサルティング、ブランディングを手掛ける
ワイキューブが3月末で倒産していた。

たまたま出入りしている求人広告代理店の人間に聞いてはじめて知ったわけであるが、
正直「やっぱり」という印象だった。

安田社長は確かに自身の理念を明確にして本などで読むとまさに経営者の理想を絵にかいたようなタイプ。

その一方で、サイトで紹介されている人材コンサルタントは20代半ば、
はたして彼らのキャリアでクライアントのつわもの社長を納得させられるのだろうかと危惧していた。

聞くところによると、ここ最近退社する人間も多かったという。
人材のコンサルティングをしながら肝心の社員たちが辞めていく、
この矛盾はそう簡単には解消できないだろう。

そして今回の倒産劇だ。
売上も全盛期の半分以下、持ちこたえるのもやっとのここ最近の状況だったようだ。

社内にバーを作ったりして話題にことかかないワイキューブだったが、
結局ビジネスはそんな甘いものではないといういい見本のような形になった。
つくづくビジネスは難しいと思う。

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HTML5が来る!

小林雅一氏が書いた「ウェブ進化 最終形」を読んだ。



新書のよいところは一気に手軽に読みきれることであるが、まさに本書はそんな1冊だった。

HTML5は、マルチデバイスに対応したHTMLの最新バージョン。
初期のHTMLから今日までの推移がわかるほか、インターネットの歴史も学べる、まさにお得な1冊。

本書を読んで、なぜ今HTML5なのか、手に取るように理解できた。

あらためてHTMLのメリットをまとめると、
世界中の人に同じフォーマットでコンテンツを送り届けられるグローバルリーチ、
そしてマルチ・デバイス対応。
特に動画配信にはこれまで主流であったFLASHと違い、プラグインが必要としないメリットも大きい。

HTML5により、通信と放送の垣根がますます取っ払われる。電子出版もさらに進化するなど
良いことづくめの観があるHTML5。
ビジネスにするなら今がまさに関わるタイミングといっても良いかもしれない。
まずは本書でその可能性を実感するのも手である。

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節電から早めのクールビズへの流れ。ビジネスチャンスをどう読むか。

今日から会社がクールビズになったのでネクタイなしの初日となった。

確かにネクタイありとネクタイなしでは襟元の緊張感が全く違う。
特に自分の場合はネクタイなしの会社生活を長い間続けていたので余計にである。

そんなクールビズ初日であったが、これが二日目三日目となると段々に慣れが出てきて、
当初の快適さも薄れてしまうから人間は勝手なものだなぁつつくづく思う。

今日は早めに仕事を切り上げて、着るものを探しにメンズショップに寄ってみた。
世間はクールビズが始まったばかりで、対応のジャケットやシャツが揃っている。

節電から早めのクールビズという流れをビジネスチャンスにできるかどうかは、
服飾の場合は、特に先を読む能力が必要となる。

タイムリーに商品を供給できるかどうかが勝負だからだ。

商品の供給、そして売り方。まさに商売はセンスとタイミングだなとあらためて感じた次第。

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佐野元春が聞きたくなった。

なにをかくそう、私は佐野元春と同年齢である。
同年齢とは、同じ時代を歩いてきたということだ。

当然そうであれば、歌う世界にも共感が持てるはず、と思うのであるが、
どうもこれまで縁がなかった。

同世代というと、ファーストコンサートに行って以来、ずっとサザン派であったからだ。

ところがなぜか最近佐野元春が聞きたくなって来たのである。それも無性に。
理由はないけど、身体が求めているという感じだ。

とういわけでこの前の日曜日にツタヤでレンタルした次第。

あらためて聞いてみると、やっぱり佐野元春はいいのである。
今聞いても古さを感じないし、とにかく安心して聞ける。この安心感が妙に心地よい。

震災の影響で、心が元気を求めているからかな。
久しぶりの佐野元春でパワーをもらった。

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地球もステークホルダーの時代。生物多様性経営。

昨年、名古屋でCOP10が開催されて生物多様性という言葉の認知が一気に上がった。
と思いきや開催中も開催後もあまり話題になっていないようだがどうだろう。

自分自身で振り返ってみても、関心を持ちだしたのはつい最近というありさまだ。
きっかけといえば、「責任革命」を読んでからかもしれない。

そんな状況であるが、今回「生物多様性経営」を読んで大きく価値観が変わったように思う。



そもそも問題は、ほとんど情報を持っていなかったということ。

企業活動がどれほど地球に負荷をかけているか。
そしてそれを知らず自分自身がモノを買ったり食べ物を食べたりしていたか。
知れば知るほど衝撃が走る。

たとえば知らなかったことの例として、紙の話が登場する。
すでに世界レベルではFSC認証という、生物持続性を前提とした紙を使用することが当然となってきているが、
日本ではまだまだ認知自体も進んでいない。
それどころか、私たちが使っているコピー用紙の四分の一は
疑わしき原料が使われている可能性が高いということだ。
それほどまでに私たちの知識レベル自体が低い、そこには政府の問題も大きいわけであるが。

今でもほとんどの経営者は利益を上げるために多少の犠牲は仕方ない。
しかもそれで商品が高くなったら売れないだろう。そんなことしたら会社がつぶれてしまう。
そんな風に思っているのではないだろうか。

もしそうだとしたら経営者にとって大きなミスジャッジだ。
すでに先進的な企業は未来のために自然を犠牲にしない経営に転換している。
周りがやりだしたら自社も考えようでは間に合わない。
先に取り組んでいる会社はずっと前を走っているし、追いつこうにも追いつけないのだ。
いや追いつけないどころか会社自身も危ない状況に追い込まれているだろう。

ズバリ、この先企業経営の最重要とも言ってよいキーワードになると言っても過言ではない、
生物多様性。

打つべき手は今すぐ打つべきだ。イニシアティブをとることで会社の未来が変わる。

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本好きならぬ本屋好き。

ブルータスの最新号、特集はずばり「本屋好き。」

まるで私のための本のよう。
時代的には電子書籍が注目されているが、どっこいリアルの本屋もどんどん進化しているのである。

そんなリアル書店の最新事情を、今号のブルータスでは多彩に紹介している。

本書に登場する書店は合計300店。いずれも個性的な書店ばかり。

さて地元名古屋ではというと、千種区東山公園前にある「ON READUNG)おんりーでぃんぐ)」が見つかった。
アート本を中心に自分たちがいいと思った本だけを直接仕入れているそうだ。

しかしながら、名古屋にある書店で紹介されているのはこのほかに「ウニタ書店」「cesta」くらい。

つまり300店紹介されているにもかかわらずこれだけということは、
まぁ地方で取材が難しいことはさておいても、何とも寂しいかぎり。

名古屋はそれだけ個性的な書店が誕生しにくい土地柄であるともいえるかもしれない。

しかしあらためて考えてみると、名古屋の隣町で誕生したビレッジバンガードがあるではないか。
個性的な書店のはしりは、地元から生まれているのである。

本好き以上に、本屋好きを自称する私にとっては、
ビレッジバンガードのような個性的な書店が1店でも多く、誕生することを期待する。

なぜなら個性的な書店が成立する街は幸せな街だろうと思うからだ。
そして本好きの私自身がもっと幸せな気分を味わうことができる。

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TVCMで1時代を築いた、美宝堂の倒産。

名古屋の宝石・高級時計の専門店、美宝堂が倒産に至ったようだ。
負債総額は22億円以上と言われている。

美宝堂といえば、名古屋ではド派手なCMで知名度は抜群、
しかし周りで美宝堂で買い物をしたことがある人を聞いたことがない、という不思議な会社だった。

私自身、広告業界が長かったので、親子3代のCM出演、その放漫ぶりなどの裏話も昔からたびたび聞いていたが、
とんと商品やサービスに関する良い評判は聞いたことがなかった。

最後は投資と偽って資金集めに走っていたことも明らかに。

知名度と実態のギャップが大きい会社は美宝堂以外にも多くあるが、
共通するのは今の世の中でどこも苦戦しているということだ。

背景には、ソーシャルメディアや口コミの影響も大きいだろう。
テレビで作られるイメージだけで商売がうまくいくような甘い時代ではない。
問題をうまく隠したつもりでもすべてがネットで丸裸にされるのだから。

美宝堂の倒産は、ある意味ひとつの時代の終わりの象徴といえるのかも知れない。
これからは善き行いの会社が生き残る時代である。

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ISO26000に注目。

ISOというと製造や環境に関するものという認識があったが、
このところにわかに注目を集めつつあるのが26000。
ほかのISO認証とは少し状況が違うようだ。

26000はCSRの国際規格。
いよいよ企業の社会的責任が重要になってくる、そんな時代が目の前に迫っている。

何かISO26000についてわかりやすく書いている本がないかと探したところ、見つけたのがこの1冊。
小池光生氏が書いた「ISO26000で経営はこう変わる」だ。



書店の関連コーナーをざっと見回しても、堅めの本が多く、
マーケティング的に経営にまで踏み込んで書いた本が
少なかっただけにダントツで目に留まった次第。

内容的にも26000をどう経営に活かすか、実践的にかかれており、
なぜ今ISO26000かという理由がわかりやすくまとめられていた。

経営と社会貢献は両立できる。それどころか、積極的に社会とかかわる事により、
さらに経営の成長性が高まる。
社会貢献なんて、利益が上がったときにやるもの、そんな認識の経営者が
もしいるとすれば、時代錯誤もはなはだしい。
社員はもちろん、入社予備軍からもそっぽを向かれる時も近いだろう。
そうなる前に、まずはCSR、ISO26000を学んでみよう。

素晴らしい会社であり続けるための11のフィロソフィー。

三重県多気郡に万協製薬という主に薬をアウトソーシングで作っている会社がある。

なぜここに取り上げたかというと最新号の「ソトコト」の60の誠実な会社の話で紹介されていたからだ。

万協製薬は、もともと神戸にあったが、阪神淡路大震災で本社も工場も失い社員も解雇せざるをえない状態に。
親戚の紹介で翌年、現在地に移り社員3人から再スタートを切った。

それが今では社員90人に成長、過去を振り返り松浦社長は「地震で潰れたのは運命の仲間と出会うため」という。

そんな万協製薬の11のフィロソフィが素晴らしい。長くなるがホームページからの引用で紹介したい。

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1.自分自身を育てるためにいろんな経験を積極的にする。

人生を豊かなものにするエネルギーは自分自身の成長以外にありません。また、その成長は「人生経験の積み重ね。」によってしか、得られません。

一度しかない人生を豊かにするためどんどんぶつかっていきましょう。「積極的に」が強調構文です。

2.物事を数字(お金)に置き換えて考える。

ビジネスの上で感情的になりすぎることは、マイナスしかありません。人に迷惑をかけたり、傷つけることはつらいことですが、仕事の上で、やむをえずそうなってしまうことがあります。

そんなとき、自分の失敗がいくらの損害や  迷惑になっているのかをお金に考えてそれを物差しの一つとしてみては、どうでしょうか。

感情は一時のものですが、具体的な数字は普遍性を持ちます。もちろん成功の場合も同じです。私は、若い人がしかられることで萎縮して、本来の良さを失ってしまうことを残念なことに思います。

資本主義の日本では仕事の上での成功も失敗もとりかえしがつきます。そして、それは「お金」で解決できる問題です。


3.自分の目で見て考えるくせをつける。

これは、「できるだけ」という意味です。「判断力」はこうしてしか、育ちません。
人生の差は、「ものをどう解釈するか」でついていくものです。


4.自分のキャラクターを明確にする。

よく営業職の人で無理して元気を出している人がいますが私は好みません。人間には持って生まれた性格があります。これは身長とかと同じで生まれつきのものです。

無理をしてゴムを伸ばすより、暗いなら暗いで自分らしさを出して、愛されたほうがずっと得です。

ただこの「らしさ」が毎日変わるのはいけません。ドラマの登場人物のように性格は、わかりやすくないと感情移入できません。他人は人の一番悪く見えるところを「本性」と見る、めんどうくさがりやです。


5.本を自分のお金で買って読む。

これは、私の実感です。本を借りて読むことは同時プリントに出した写真を一度見ただけで捨てるようなものです。写真より長い時間と頭脳を使って読む本です。人生のそばにおいてあげましょう。住宅事情で処分することはいいのです。そこには時間をかけた「別れ」があります。また、本を読まない人は、人生において一番大切な「すばらしい人との出会い」を逃します。

文字に書いてあることから何かを吸収する「読書」という行為は、必ず実生活に反映します。また、1.でいうところの経験を書物は、補います。

どんな本でも雑誌でもいいです。「つんどく」よりは乱読です。私の読書は江戸川乱歩の少年探偵シリーズから始まりました。熱中ほど学ぶスピードを私は知りません。


6.子供の頃からのことを忘れないで人生をつながったものと考える。

社会人になったから急に立派になったとか成人式をすぎたから大人になった、なんていうのは「大人」と呼ばれる年をとった先人たちがつくった嘘です。一級でも、二級でもよけいなお世話です。どんな川にも美しさは存在します。

私が言いたいのは、そのくらい人生の日々を思い出も含めて大切にしてほしいということです。

あなたの10歳のときがあり、17歳のときがあり、今日があるのです。ずっとつながっているのです。そこからこそ教訓は学ぶべきなのです。そしてその大切さは「お金が関わっていなかったときの経験の方が真剣だった」と気づくことです。

「お金」と「そうでないもの」、この二つの価値観が平等に存在するようになれば本当の「おとな」です。


7.相手の立場に立って考える頭を1割だけ持つ。

1割だけ公的な気持ちを持って欲しい。たとえば、10回に1回はゴミをきちんと捨てる。でいいんです。

けれどその1回は混じりっけなしの公であってほしい。「私はいつも人のことを考えています。」というのは自分の次にという意味で、いさぎよくありません。綺麗にわかれていることが大切なところです。


8.できるだけ心のギアをニュートラルにしておく。

人生は大いなる偶然と少しの決断で進行します。人と人との仕事は失敗するからこそすばらしいのです。くよくよすることはありません。失敗したら、「失敗を受け入れる胆力を相手に与えてあげたんだ。」くらい思ってください。

ただし、あなたが心のガードを堅くしすぎると、このとき失敗から学びません。最も大きい軽蔑はもっぱら同じ過ちを繰り返す人に向けられます。


9.心から愛することのできる人をひとりつくる。

心から愛することのできる人がひとりいれば、誰でも「その人」から好かれたいと思います。必ず「素直な自分」になりたいと思うようになります。素直な自分がどんな姿をしているか自分でわかってください。

いつも素直でいる必要はありませんが、「素直になれない」人には魅力がありません。

人徳の最も大なるところは、「素直さ」です。人間が集団になり文明を創ることができたのは、心の中に素直さがあったからです。

21世紀は今よりもっと人の心の優しさが問われる時代になるでしょう。世の中の仕組みが誰でもより分かり易くなり、その行動や現象の理由が優しさにあるかどうかが、問われるようになると思います。その中で「個人の素直さ」の重要性はますます高まっていくと思います。

優しさは行為のことを言うのではありません。素直さの幅をいうのです。自分が思っている自分が本当の自分ではありません。大切に思える相手から見える自分こそが本当の自分です。

友達でも恋人でも親でも、ひとりそんな人がいればその人の人生は80点です。マザーテレサでも100点を取ったと聞きません。


10.いい人に会いたいといつも心に念じる。

人生の経験の大半は人との交わりの積み重ねです。よく「運がいい」ということがありますが、これは「いい人に出会う。」という意味です。

もちろん宝くじに当たるというのも、運がいいというのかもしれませんが、これには永続性がありません。単なる偶然です。偶然を期待してはいけません。自分で築くことだけが人生の本当の意味です。

そういった理由で、「すばらしい人」に出会うことが必要です。

仕事でも利益や売上は考える必要ありません。それは経営者の仕事です。自分がすばらしいと思える人を見つけてその人を喜ばせることだけを考えてください。「すばらしい人」になるには「すばらしい人」に出会う必要があります。このためには、いつもアンテナを伸ばすことが必要です。


11.人をあなどらない。

人生は自分よりレベルが低いと思っている人に足をすくわれがちです。人間の恨みほど怖いものはありません。自分から見てそう思える人ほど、大事にしてあげてください。これはまじないのようですが、1から11の中でもっとも有効な教訓です。

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以上。個人的には5.の本を自分のお金で買って読む。を特に同調。
本を読む意義をここまで明確にフィロソフィとして打ち出せる経営者は少ないだろう。

大震災を経たからこそ今の会社ができた。そう言い切れる強さを少しでも見習いたいものである。

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電通のノウハウが詰まった「先頭集団のダイレクトマーケティング」

電通ダイレクト・プロジェクト監修の「先頭集団のダイレクトマーケティング」を読んだ。



この本を読んで感じたことであるが、もはや従来の広告とダイレクトマーケティングの
境目がどんどん無くなっていることだ。

ダイレクトマーケティングというと、悪い言葉でいえば、どう騙して物を売るか、
過去はそんな印象を持っていたのだが、Webが出てきて、口コミが流通するようになり、
評判の悪い商品はどんなに美辞麗句を並べてもたちまち売れなくなってしまう。
だからこそ、短期ではなく長期的な関係づくりが必要となり、
関係づくり=ブランディングを重視するようになってきている。

本書では、今日までのダイレクトマーケティングの流れとコミュニケーションの変遷を
上手にわかりやすく解説している。
ダイレクトマーケティングでは過去あまり語られなかったマスメディアを活用したブランディングにも
言及しており、アドマンにもなじみやすい1冊といえるだろう。

ただしマスメディアの効果についての記述が多い点は、バックボーンが電通という点を
差し引いて考えるべきかもしれない。

今後、さらにダイレクトマーケティングが進化し、あらゆる分野にそのノウハウが
要求されるようになるであろう。
少し先を見越して勉強するアドマンにとては格好の題材といえる。

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コントロールをあきらめる、とは?フェイスブック時代のオープン企業戦略

シャーリーン・リー女史の新作「フェイスブック時代のオープン企業戦略」を読んだ。



まずタイトルだが、原題の「オープンリーダーシップ」の方がよほど合っていると思うがどうだろう。
フェイスブックをタイトルに、というのは少し安易すぎないか。

さて本書であるが、正直、リー女史の前作「グランズウェル」から見ると、ややインパクトに欠けるが、
時代のちょっと先を予測するという意味ではリー女史の視点は本作でも健在だ。

フェイスブックのオープン企業戦略は、ズバリ、コントロールをあきらめることから始まる。
コントロールをきつく行ってきた企業から見れば、とてもそこまでは、ということになるのだが、
この価値観を理解できないと、オープン化も何もあったものではない。

いささか逆説的になるのだが、コントロールを手放したら、コントロール可能になる、というのが、
女史が唱えるオープン企業戦略のキモなのだ。

またオープン企業戦略に取り組んでいる企業の実例も豊富である。

この本を読んであらためて思うことは、中途半端にソーシャルメディアを活用するくらいなら、
やらない、という選択肢もあるということだ。
中途半端に始めたばかりに、大きなリスクを負うことになってしまう。
気づいた時は後の祭り、なんてことも。

メリット・デメリット、本書を読んでまずは自社に当てはめてみよう。
自社の現在の立ち位置もおのずとわかるはずである。

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企業の成長のカギを握る、社長のデザインセンス。

日経デザイン編集の「日本のデザイン」を読んだ。



日経デザインに連載されたものをあらためて単行本化し出版。
1冊通して読んでみると、あらためてこれからの企業の成長にはデザインが重要であることが理解できる。

特に商品自体がコモディティ化し差別化が難しい時代なればこそ、
デザインで差別化を計ることの意味が際立ってくるのではないか。

本書に登場するのは、
星野リゾートの星野社長、エステーの鈴木社長、スマイルズの遠山社長など、
すでにおなじみの社長はもちろん、
普段はあまり目にすることのない、小さいけれどひと味違う企業の社長まで数多い。
またクリエイター代表としてはタグボートの岡康道社長も登場している。

さて知名度はまだまだだが、ひと味違う社長として、たとえば、
香川県にあるマルモ印刷代表の奥田章夫社長。
「情報産業としての印刷業に将来はない」として特殊印刷の分野に進出、
今では地球儀をモチーフとした「ジオグラフィア」というブランドでBtoC販売にも乗り出した。

規模や知名度だけでなく、ピカリと光るアート感覚、センスを活かした企業経営の先駆者となった
さまざまなジャンルの社長たち。
そして彼らの戦略をカタチに変える一流のクリエイターたち。
そこにあるのは主従の関係ではなく横並びのパートナーである。
こんな経営者と出会うことができればクリエイター冥利に尽きるといってもよいかもしれない。

デザインのわかる社長が増えれば、毎日がもっと楽しくなるだろう。
それは製品やサービスの触れる生活者だけでなく、働く人や協力会社にとってもだ。
そのことを社長がわかるかわからないか、その違いは大きい。

まずは、世の中の社長たちがひとりでも多くこの本を手に取ることを願う。

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顧客自らが参加する価値、すなわち「イケア効果」

最新号の宣伝会議、巻頭特集は、「変わる価値観とこれからの広告活動」。

震災後、経済活動の停滞は止めようがない事実。しかし、復興を円滑に進めるためにも、
そろそろ経済活動を活性化させなければならないこともまた事実である。

今ほど広告が果たす役割が問われている時はないとし、今回の特集が組まれた。

その中に寄稿している、青山学院大学の小野譲司教授の記事が興味深い。

震災後、各社が取り組んでいるコーズリレーテッドマーケティング。

その典型例として、小野教授はブックオフの「売って支援プログラム」と
ナイキの「ALL FOR JAPAN~走ろう日本のために」を紹介しているが、
いずれも顧客を参加させる「価値共創」の仕組みが上手に取り込まれ、
組織内外のネットワークに活かされているようである。

行動経済学者のダン・アリエリー氏らは、顧客が自ら一手間加える行為によって、
感情的な価値が生まれることを「イケア効果」と呼んでいるそうだ。

イケアの商品はことんどが自分で組み立てることを前提に作られており、
自らの手で組み立てることで愛着が生まれ顧客価値が高まるよう考えられているのである。

このように顧客を参加させる「価値共創」のプロセスは、
今後の消費のあり方のカギを握っていると小野教授は言っている。

以前は面倒だったことが今では楽しみに変わっている。
この価値観の変化に至った背景を知ることが、
次のビジネスチャンスに繋がっていくのではないかと考える。

今後重要なキーワードとなることは間違いない、
「コーズリレーテッドマーケティング」「価値共創」「イケア効果」を頭に刻んでおこう。

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最近の収穫本

ゴールデンウィーク中の休みはもちろん書店めぐり、ということで、
前半3日間の休みでの収穫本、紹介します。

(1)フェイスブックのオープン企業戦略



ソーシャル時代のバイブルとも言える「グランズウェル」のシャーリーン・リー氏が書いた新作の翻訳本。

グランズウェルの続編と位置づけられる本書は、フェイスブックを題材に、
企業のオープン化戦略をオープン化を阻むものとは何か?を合わせて紹介している。
それにしても原題は、オープン・リーダーシップ。そのままの方がよほどわかりやすく売れそうに思うが・・・

(2)先頭集団のダイレクトマーケティング



電通ダイレクトプロジェクト監修。電通グループのダイレクトマーケティングの英知が詰まった1冊。

ダイレクトマーケティングというとアドマンには馴染みにくいジャンルであるが、
本書はレスポンス広告だけでなく、一般広告の必要性も含め、
現在の広告コミュニケーションを学ぶことができる。

(3)社長のデザイン



日経デザインで紹介されたさまざまな社長のデザイン戦略をあらためて1冊の本に。
おなじみ佐藤オオキが手掛けたエステーの事例などアドマンにも役に立つノウハウが手にできる。

とりあえず以上3冊をゲット。鋭意読書中です。

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闘わない強さ。安藤美姫選手。

フィギュアスケートの世界選手権が安藤美姫選手の優勝で幕を閉じた。

今回は特殊な大会であったことは事実である。大震災により1か月の延期を余儀なくされた。
そんな中で、コンディションづくりも大変だったと思う。

いわゆる競技会であれば、当然ライバルを上回っての優勝が誰もが目指すところだろう。
しかし、今回の安藤選手にはそんな気負いが感じられなかった。

多くの選手がひとつでも上の順位を目指すあまり、緊張が見られる中、
あくまで安藤選手の表情は自然体だ。
誰を意識するわけでもなく、周りの選手が視線の中にもないようにも感じられた。

その結果が今回の優勝。

選手が成長していく上でさまざまな試練が待ち受けるわけであるが、
ある意味、それはあくまで個人レベルのことだ。

しかし、今回の大震災は個人がどうのこうのと言う前に、国民全体がひとつになって
解決にあたらなければならない大問題である。

それを彼女がどう受け止めたかはわからないが、
自分のことはさておいて困難に立ち向かう人のためになにが提供できるか、
個人を超えたひとつ上の次元に立てた結果の落ち着きであり、達観した表情だったように思う。

心技体というが、心がいかに大切か、彼女の優勝に見たような気がする。

聞くところによれば、この大会の前も練習先の福岡で、支援のための競技会を開いていたとも。

彼女の口から「がんばってほしい」というようなメッセージはない。
しかし、国を想い国が元気になるために自分ができることを一心に考えた、という優勝コメントを聞いて
安藤選手が人間として一回りも二回りも大きくなっていることを感じ、幸せな気分になれた。

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