アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

映画「レスラー」のミッキー・ロークとマリサ・トメイ

オフィシャルサイトによれば全世界の映画賞54冠を達成したという、
名画と誉れ高い「レスラー」を見た。

あのミッキーロークが過去の栄光で何とか生活を繋いでいるロートルのプロレスラーを演じている。

レスラー

驚いたのは、ミッキーロークの肉体と演技。本当に久しぶりのヒノキ舞台である。

それもそのはず、この映画はもともと低予算で作られ、
ここまでのヒットは誰も予想していなかったそうで、だからこそミッキーロークに白羽の矢が
立ったのかも知れない。しかし運命とはそんなものだ。

再び輝きの場を与えられたミッキーローク、
プロレスラー「ザ・ラム」の生き様そのものが大スターから転落した彼の人生を彷彿とさせる。
その姿に人々は大きな感動を覚えるのだろう。

その結果が、全盛期にも成しえなかった数々の栄冠を手にさせたのだ。

世界中が称賛したこの映画、確かにそれに値する映画だと思うが、
個人的にうれしかったのはマリサ・トメイの熱演だ。

かつて「忘れられない人」を見た時の、あの愛らしくも切ない彼女ならではの存在感を
再びスクリーンから味わうことができた。

ミッキーロークにマリサ・トメイ。人生の酸いも甘いも噛み分けた、
ふたりの復活に拍手を贈りたい。

映画「レスラー」オフィシャルサイトはこちら

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未だ悪戦苦闘中。建築家・安藤忠雄。

少し前になるが、日曜日のテレビ番組「やしきたかじんのそこまで言って委員会」に、
建築家、安藤忠雄氏がゲストで出演するのを見た。

今や世界的な建築家となった安藤忠雄氏であるが、ここまでの道のりは、
まさに棘の道を自ら悪戦苦闘し切り開いてきた道である。

そんな彼は現在、水の都をテーマに大阪の再開発に取り組んでおり、
それが縁の出演だった。

そこまで言って委員会のコメンテーターたちが口を揃えるように、
彼の国家論、都市論、教育論を聞くと、誰もが彼にこの国をまかせてみたいと思うであろう。
それほどに、ひと言ひと言に説得力があり、彼のひたむきさに共感できるのだ。

なぜそれを思い出したかというと、今月号のGOETHE(ゲーテ)の巻頭特集に、
「未だ、悪戦苦闘」というタイトルで安藤氏が登場しているからだ。

彼の生い立ち、経歴とともに、自伝「建築家 安藤忠雄」の結びの一文を紹介している。

「私は、人間にとって本当の幸せは、光の下にいることではないと思う。
 その光を遠く見据えて、それに向かって懸命に走っている。無我夢中の時間の中にこそ、
 人生の充実があると思う。」

彼にとって最高の瞬間は、常に未来にある。だからこそひたむきに走り続けることが
できるのだろう。

「青春とは、年齢ではなく心のあり様」だというサミュエルソンの詩を思い出した。
比べること自体失礼な話ではあるが、安藤氏にくらべれば、自分なんてまだまだ青二才、
まだまだ走れるはずだ。

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コピーライター真木準氏の、あまりに早すぎる死。

60歳だそうである。
真木準氏は、私がこの業界に入った時に憧れだったコピーライターのひとり。

秋山晶氏、土屋耕一氏、糸井重里氏、仲畑貴志氏とならんで、
コピーライター全盛の時代の花形だった。

中でも真木準氏は、軽妙でウィットに富んだ書き口で最も真似た人。

でっかいどぉ、北海道。裸一貫マックロネシア人。トースト娘ができあがる。
などなど、彼がANAで書いた駄洒落コピーは今でも鮮明に心の中に刻まれている。

そんな真木氏が急性心筋梗塞で亡くなった。
前日遅くまで広告撮影に立ち会って帰った直後だという。
まだまだ働き盛りの中まさに殉死である。

昨年の土屋耕一氏に続いて、またひとり広告業界の成長の一翼を担った名コピーライターの死。
時代の移り変わり、時の流れの速さをあらためて思うばかりである。

残念ではあるが、心から冥福を祈りたい。

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狼少年ケンが現代で復活!?

すでに話題となっているので知っている人も多いが、記憶に留めるということで
あえて書いておこうと思う。

狼少年ケンといえば、確か自分が小学生の頃にテレビで放送されていた人気アニメ。
外国からのアニメが多い中で数少ない国産の人気アニメだったように記憶する。



特にテーマソングのリズム・メロディは、イントロを聞くと、狼少年ケンの曲と
すぐ答えられるほどしっかり自分の中に刷り込まれている。

最近、それらしき曲がテレビから流れてきたとき、どこかで聴いたことがある・・・確か、そうだ!
ん、まてよ?まさか!?
懐かしい狼少年ケンの曲が、見慣れぬガムの曲に使われている。間違いない。


コマーシャルの正体はロッテのガム、Fit's(フィッツ)のテレビCM。



画面は今風だが、曲も適度にアレンジされて見事になじんでいる。
50代以上には懐かしく、10代20代には新鮮に映る。
クチコミ効果をここまで想定してのものかどうかは別として、
この選曲のアイデアは並ではない、まさにクリエイターの力そのものだろう。

この時代のアニメの曲にはまだまだ眠っているものがたくさんありそうだ。
果たして次に復活するのはどの曲か?

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山見式広報・PRのバイブル。

少し前の本になるが、これから広報・PRに取り組もうとしている人には
とても参考になる本なので紹介しておく。

山見博康氏が書いた「広報・PRの基本」。ご存知、○○の基本シリーズの中の1冊。



山見氏は日本の広報・PRの権威で、これまでに書いた本も多数。
本書「広報・PRの基本」は、その集大成ともいえる1冊となっている。

広告が効かなくなったと言われる今日にあって、広告が効く土壌づくりに
広報・PRの活用をすすめるマーケッターも多い。
広告のような瞬発力はないが、その分じわじわと心の中から効いてくる感じ、
成熟化社会においては非常に効果的だと思う。

最近、主流となりつつネットPRに関してもしっかりページを割いて紹介している。

広報・PR、クリエイターにとっても良い広告づくりのために勉強しておいて損はない、
そういう意味で、すべてのアドマンにおすすめの1冊だ。

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川上徹也氏「価格、品質、広告で勝負していたら、お金がいくらあっても足りませんよ」

前作「仕事はストーリーで動かそう」に続き、早くも第2作。
もと広告代理店勤務の川上氏の
「価格、品質、広告で勝負していたら、お金がいくらあっても足りませんよ」を読んだ。



おそらく前作が好評なのだろう、本作にもストーリーブランディングの第一人者の
自信があふれている。読みやすさも数倍向上している感じだ。

ストーリーブランディングとは、ストーリーの力で、会社・商品・個人を“売れ続けるブランド”に
する戦略。
第一人者といったのは、恐らく川上氏以外にストーリーブランディングと銘打って
世の中に出している人がいないと思えるからである。
そういう意味では、自らストーリーブランディングの第一人者としてのブランディングを実践しているということで大いに参考になった。

ストーリーブランディングの実例も豊富だ。

ざっと挙げると、
天然氷を使ったかき氷を通年で提供している埜庵、
みやじ豚のブランド化に取り組む株式会社みやじ豚、
ピーサン専門店、げんぺい、などなど、
いずれもオリジナルのストーリーでブランド化を推進している、
この他にも小さいけれど、キラリと光る会社のエピソードが満載。

売る前にやるべきことがある。
そう気づいたときが、ブランド化への第一歩。
オンリーワン、ファーストワンがキーワードだ。
そして武骨にひたむきに継続すること。それがやがてどこにもないブランドを作り上げる。

忘れていたことをたくさん気づかさせてくれた、
かつて読んだ村尾氏の「小さな会社のブランド戦略」の読後感にも似た、
幸せな余韻が心の中に広がっている。

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放送レポート7月号、特集は「テレビCMの未来」。

放送をめぐるさまざまな動きをピックアップしてまとめた放送レポート。最新号の特集は、
「テレビCMの未来」ということで買って読んでみた。



基調講演「変わる広告」、ライター・マーケティングプランナーの谷村智康氏。

パネルディスカッション「テレビの媒体価値とCMの未来」。
パネリストは、谷村氏のほか、
日本アドバタイザーズ協会事務局長の後藤浩一氏、
朝日広告社クロスメディアデザイン局の渡辺修平氏、
民放労連宮城テレビ労組副委員長の井上浩史氏、
本誌編集長の岩崎貞明氏、
コーディネーターとして、名古屋文理大学准教授の江草晋二氏。

東京で開催された「民放労連2009営業フォーラム」をまとめたものということで、
こういうメンバーになった背景もなんとなくわかる。

さて肝心の内容であるが、
基調講演の谷村氏は、元広告代理店の社員で、最近は「CM化するニッポン」
「マーケティングリテラシー」を書いたライターとして脚光を浴びている人。

谷村氏は書いた本の中でも同様であるが、広告業界にはかなり批判的なスタンス。

すごく挑発的な話としてと断わりを入れてはいるものの「テレビはなくなるか、もしくは、
放送局の数は非常に少なくなると思っています」と断言。

その理由として、自身が腕時計をしていないのは携帯電話で用が足りるためで、
同じような形でテレビもなくなるだろうと。

ただしテレビがなくなってもテレビCM自体がなくなることはないと思う、
だけどもTVという単体で残っていくかというとそれは難しく、
形は大きく変わっていくだろうと語っている。

つまりTVCMがCMではあるけれど、TVで流れるものとは限らないということだろう。
つまり、谷村氏の指摘は、そのままテレビ局のビジネスモデルの崩壊を意味しているともいえる。

自民党ではないが、50年体制ともいえるテレビ局と広告代理店の蜜月関係も
終わりを迎える日も近そうだ。

そういう目で読み返してみると、非常におもしろい記事ではあるし、
今後の転換への参考となる前向きな記述も多い。
業界人にとって大切なことは、前にも書いたが、変わらなければならないという強い意志である。

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書店とブックカバーの関係。

書店めぐりが趣味であったりして、必然的にいろいろな書店で本を買う。

そんな中で気になること。それは各書店のブックカバーである。

最近は各書店ごとに趣向を凝らしたブックカバーが用意されているが、
中でも感心するのが、いまじんのブックカバー。

ジャケコレという名前で、一般人からオリジナルデザインを募集、
ジャケットに起用している。
プロではないアマチュアの作品であるが、なかなかの力作ぞろいで、
カバーをかけてもらうときに思わず迷ってしまうほどだ。

それに対して、従来通りの冴えない(?)カバーの書店もある。

とりあえずカバーは掛けてもらうのであるが、次からは遠慮しようと思うものもある。

たかがブックカバーであるが、工夫のこらし方によってはまだまだ
差別化のツール、プロモーションツールとして利用価値が大と思うがどうだろう。

細かな配慮のひとつひとつの積み重ねこそ、ブランドづくりに欠かせない要素ではないか、
ある書店のブックカバーを見てそう思った次第。

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まるでドキュメンタリー「剱岳、点の記」を見る。

木村大作初監督作品、「剱岳、点の記」を見た。

剱岳 点の記

予想通りというか、見に来ている人は平均年齢60歳くらい。
通常にくらべると、圧倒的に年齢層が高いようだ。
おそらくは昔からの映画ファン、日本映画ファンであろう。
公開初日ということもあるが、そこそこの入りだった。

肝心の映画だが、第一印象は、この映画が、
まるでドキュメンタリー映画のようであること。

見ているうちに、これが創られた映画であることを忘れてしまうほど、
リアリティを感じた。

逆にいえば、いかに撮影現場が大変であったか、そこに感じ入ってしまい、
本来のストーリーを忘れてしまうような違和感があった。

そういう意味で、観終わった後の感想は少し複雑であった。
俳優陣はいかに大変であったか、撮影班も想像を絶する現場であったろう、
そんな感慨ばかりが頭をよぎり、肝心の心を打つ感動という印象は薄かった。

完成度の高さは、さすが木村大作と賞賛されることは間違いない、
と同時に映画づくりの難しさも考えさせられた一作だった。

とはいえ、この1カットへのこだわりは一朝一夕では作られない極上のキャリアを感じさせてくれる。
主役の浅野忠信、香川照之はじめ俳優陣の熱演も見事だった。

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玉木剛氏、「戦略PR」の仕掛け方。

マス広告が効かなくなったという定番のお話から始まる、玉木氏の書いた
「戦略PR」の仕掛け方を読んだ。



この種の本でいえば、過去
関橋英作氏の、「きっと勝つマーケティング」「ブランド再生工場」
佐藤尚之氏の「明日の広告」
本田哲也氏の「戦略PR」
ざっとそんなところが思い出されるが、
本書は、悪く言えば、それらの本のいいとこどり、
よくいえば、今の広告コミュニケーションの問題点とその解決法のエッセンスが
わかりやすく凝縮された本。

佐藤氏の言葉を借りれば、疑り深くなった消費者であるが、
広告の一方的なメッセージに対して嫌悪感が蔓延している時代に、
戦略PRという発想で、まず土壌づくりをしようというのが本書の趣旨。
そうすれば広告も効果を上げることができるという考え方だ。

関心するのは、玉木氏が、
コミュニケーションデザインという言葉・概念が業界で注目されるずっと前から、
社名にコミュニケーションデザインを掲げていることだ。
それだけにコミュニケーションデザインを語る第一人者という自負が伝わってくる。

消費者視点でコミュニケーションを考えるということはこういうこと、が
端的かつ的確にまとめられており、まずこの本を読めば、どう広告+PRの概念が
理解できるはず。

今広告は大きな転換点を迎えている。それだけに
ある意味、このような考え方に気づいた人と気づいていない人の差が
今後ますます広がっていくであろうことが予測できる。

気づいていない人が経営者や営業幹部であった場合は大変だ。
もっと情報を詰め込め、もっと売りをアピールしろ!と
ますます効かない広告を作ってしまう悪循環に陥り、社員を疲弊させてしまう。

経営者こそ、広告+PR、このルールを深く理解し実践することで
会社が好転できると考えなければならない時ではないか。
まさに戦略PRの時代だ。

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神田昌典氏「全脳思考~結果と行動を生み出す1枚のシート」

カリスマコンサルタントにして経営・マーケティングのベストセラー作家、神田昌典氏。
神田氏の新刊「全脳思考」を読んだ。

神田氏にとってはひさしぶりの大作かつ本格的なマーケティング書だ。
発売後の売れ行きも好調のようで今日も書店ではかなりの冊数が平積みされていた。



さて神田氏によれば、現代は、情報化社会を経て知識社会に突入しているそうで、
従来の過去の分析を参考にしてつくられた戦略構築フレームワークは
すべからく通用しない時代になっているとか。

そんな状態を神田氏は、知的蟹工船と呼ぶ。

その結論に至った神田氏は、新たな思考モデル、全脳思考モデルを開発した。
本書は、その根拠から有効性まで400ページにも渡って詳細に紹介しているものだ。

実際、この全脳思考モデルを使って、神田氏はコンサルタントの枠を超えて、
TV番組の企画などさまざまな革新的なアイデアを生み出してきたらしい。

その具体的な方法は本書にまかせるが、すべては時代の変化を
自らが受け入れられるかどうかが重要になってくる。
もし受容できるのであれば、本書は新たな福音書のような存在になり得るのではないか。

いずれにしても実践してみることで何かが始まる、そんな気がしている。
さっそく試してみたい。

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鷹野義昭氏、「CM好感度№1だけどモノが売れない謎」

副題に、明日からテレビCMがもっと面白くなるマーケティング入門とある、
「CM好感度№1だけどモノが売れない謎」を読んだ。



著者の鷹野氏は、もと大手広告代理店アイアンドエスの社員。
今は独立して、コミュニケーションマーケティングの専門会社株式会社テムズの代表である。

CMの評価と売上はCM本来の特性を考えると必ずしもイコールではないと思うが、
それはそれとして
大抵テレビCMというと、クリエイティブ観点でクリエイターが書いたものが多いが、
本書は、テレビCMをマーケティングの視点で捉え書かれた数少ない1冊だと考える。

ピックアップされた研究事例も多く、ひとつひとつが参考になる。

この本を読んであらためて思うこと。

鷹野氏もいうように、マーケティングとクリエイティブは相反するものではなく、
クルマの両輪のような存在で、どちらが欠けても成り立たない、ということだ。

誰に、何を、どのように伝えるか。

CMはあくまでより伝わりやすくするための手段であり、
やはり重要なのは何を伝えるかだろう。

今日もCM案の会議を行ったが、この何をが確定できないと、
表現案は、はっきり言って何でもありになる。
その時のクリエイターにかかる負荷は、通常の何倍にもなってしまうのだ。

愚痴になってしまうので、本書の話に戻すと、
CMに対する共通理解を社内で作ろうと考えた時の格好のマニュアル的存在としても
使い勝手がよい。
これからCMを勉強したい、という方には特におすすめだ。

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劇場のファンサービスと顧客数減少。

このところ毎年じわじわと観客数が減少傾向にあるという。
そんな中、全国の劇場がファンサービスに力を入れているというニュースを見た。

開演前のロビーとか、上演中のサプライズとか、観客が参加できたり、裏側を覗けたり、
各劇場がおのおのの特長を活かしてさまざまな工夫を凝らしている。

その主な理由は、新しいお客様を取り込むよりは、今来ているお客様にもう一度
足を運んでもらう方が、よほど労力がかからないということだ。

マーケティングの法則でいれば、新規の顧客を獲得するコストは、既存客を囲い込むコストの
5倍かかるというところか。

もちろんその裏側に、若い人の劇場離れが深刻ということもあるように思うが。

既存客を大切にし、ロイヤルカスタマーを増やすことは
劇場に限らずあらゆるビジネスに共通して求められることだろう。

冷静に考えてみれば当然のことだが、意外とそのことに気付かず、
新規新規と繰り返す経営幹部もいる。

きちんと適正なサービスを提供できていれば、新規に眼を向ける必要もないし、
紹介で仕事は増えていくであろう。
新規新規と叫ぶ幹部の声は自信のなさの裏返しのような気がしてならない。

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ブランディングは、継続性。

一昨日もWebブランディングについて書いたが、
なぜブランドづくりが難しいかと考えると、一にも二にも我慢強く続けることが必要だと
いうことに尽きるのではないか?

考えること、理想を描くことは誰にもできる。肝心なのはそこから先。

こうあるべき、と決めたら続けなければならない。
忙しいからとか、お金がないから、とか、みんなが賛成してくれないから、とか
理由をつけて信念を曲げてしまえば、
ブランドづくりはもうそこで挫折してしまうのだ。
頑固に信じる道を進む、その結果出来上がるのが、ブランドということになる。

大企業を除いて、日本でなかなかブランディングの考え方が根付かないのは、
変わり身の早さという言葉もあるように、日本人の謙虚さがじゃましているのかも知れない。

先の研究会の話に戻るが、ブランドづくりのその先頭に立つのは
経営者でなければ難しいだろうと思う。ブランドづくりは戦術ではなく戦略だからだ。

ゆえに、経営に近い人間であれば、ブランディングの話も興味深く聞けるが、
当日のメンバーを思い浮かべると、ブランディングの話が自分に近い話と
受け止められないのも致し方ないのではと思う。
たとえ提案側であってもだ。

そう考えると、やはりブランディングは、経営者マターなのだ。

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五十棲剛史氏、「仕事でいちばん大切にしたいたったひとつのこと。」

船井総研のカリスマコンサルタントにして執行役員の五十棲剛史氏の新作、
「仕事でいちばん大切にしたいたったひとつのこと。」を読んだ。



前にもこのブログで何冊か五十棲氏の著書を紹介したが、
いつもながら、五十棲氏の本は、ビジネス書でありながら、人間の生き方までに
言及する本が多い。

仕事でいちばん大切にしたいたったひとつのこと、とは、ズバリ「自分らしさ」だ。

自分らしくあることで会社にいい影響を与えられる人、そんな人であれば、
ビジネスで成功するし幸せな人生を送ることができると五十棲氏。

また、そんな自分らしくある人を尊重できる会社でなければ、これからの時代、
会社自身も生き残ることはできないとも。

五十棲氏自身も、30歳で船井総研に中途入社した当初、自分流のコンサルティング手法に
ついてかなりの中傷・誹謗を受け、大変苦労をしたという。
それでも妥協せず継続することで、徐々に自身のポジションを築いていった。
そんな自身の体験をベースに手に入れた考え方だけに説得力があるのだろう。

後半少しダレた感じもしたが、今悩んでいる人には「そうだよねぇ」と
共感させてくれる温かな眼差しが全編に溢れている。

厳しい時代の中にあって、ついつい自分を忘れがちになるが、
やはり自分らしくあること」は大切なことなんだと気づかせてくれた、貴重な1冊となった。

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Webブランディングとは?

Web系の人間が集まる勉強会に参加した。
年齢的に見ると、見渡した限りおそらく最高齢だろう、私。
着席時から年齢ギャップを感じたが、ともあれ講師の話を聞いた。

テーマは「Webブランディング」。

およそ90分、2部に渡って熱弁をふるった講師だが、いかんせん参加者の温度が
低く、盛り上げようにも盛り上がらないまま気まずい感じの閉会となった。(あくまで私見であるが)

すべての顧客接点を一貫した考え方で対応できることがブランディングの要であるが、
ことWebブランディングの話となると、具体的な実例でもない限りつかみどころがないものだ。
そもそもWebだけでブランディングが可能なのかと疑問を持ってしまう次第。

特にこの不景気の真っただ中では、中長期の戦略的考え方が前提となる、
ブランディングの話は、どうも腹に落ちない気もしたし、そういう意味ではテーマ設定そのものに
問題ありなのかも知れない。

さらに参加者の顔ぶれを見るとWeb制作会社の若い人が多いようで、普段どこまで
ブランディングを意識しているのかを想像すると、少しテーマ自体のハードルが高いのかなとも。

今日の冷やかな空気は、自分が行っているインターネット勉強会の空気と共通するものを感じた。

参加者の知識、意識が恐らく想定よりもさらに低かったのだろう、
まぁ何事も経験だとは思うが、設定を誤るとGAPを埋めることは一筋縄ではいかない、
あらためて人に感動を与えること、人に教えることは難しいとわかった。

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東証、一時1万円台回復は、本物か?

きょう、東京株式市場の日経平均株価が、1万円台を回復したが、
実に8か月ぶりのことらしい。

8か月前といえば、あの世界中を一気に奈落の底へ落としたリーマンショックの直後。
まだ日本の景気まで今のようになるとはほとんどの人が想像していなかった頃だ。

あれから今日までの間には、バブル崩壊後の最安値という思い出したくない苦い記憶もある。
それだけに今回の1万円台回復は、ひさしぶりの明るいニュースではないか。

このまま一気に上昇と行きたいところだが、
世界的な景気の底入れ感の高まりが背景にあるものの、
まだまだ喜んでばかりはいられないというのが現実。

その証拠に、1万円台を回復した後は、達成疲れからか再び割れて今日が終了した。

この先、新型インフルエンザがフェーズ6に引き上げられるという話もあって、
余談を許さない状況。

一進一退の景気回復であるが、なんとか明るい材料が揃うことを願うばかり。

特に広告業界の景気というものは先行きのムードの影響が大きいだけに、
まさに株価頼みといった感が。
株には興味がないが、株価が気になる今日この頃である。

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浜口直太氏、「革命的危機感」の欠如

浜口直太氏の新作「仕事と人生の知恵50」を読んだ。



副題に、ピンチをチャンスに変える!とある。最近の不景気の影響から、
同様の副題もしくはキャッチフレーズの付いた書籍が大増殖中だが、
その中で本書は、主に人生を生き抜くために必要な心のあり様について書いている。

タイトルの「革命的危機感」の欠如は、本書の中の一文。
浜口氏は自らを戒める言葉としてこの言葉を心に刻みいつも思い出しているそう。

意味はこうだ。

歴史上失敗したり、失脚した人は、すべからく
ひとつの成功で、「職場は戦場、ビジネスは真剣勝負」という危機感を忘れ、
成功にあぐらをかき気を緩め挑戦しなくなったという共通点があるらしい。

この甘さこそ、浜口氏が戒める「革命的危機感」の欠如だ。

革命的というだけあって、気が付いた時に取り返しがつかないことであることは
想像に難くない。
裏を返せば、現状に甘んじることのない努力の継続こそが重要であるということであろう。

ほころびはホンの小さなところから生じる。
ゆでがえる現象ではないが、いいときに次の準備をしなければならないが、
その努力を怠った結果が今の衰退する広告会社にあるような気がする。
いい想いをしたツケは大きい。

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電通vsリクルートvsヤフー、週刊東洋経済の最新号。

昨日の電通つながりで、今週号の週刊東洋経済の特集。
「電通vsリクルートvsヤフー~大激震!広告サバイバル」

3社を比較すると、売上額は電通がいちばん多くヤフーがいちばん少ないが、
利益額となるとヤフーがいちばん多く電通がいちばん少ない、と上下逆転してしまう。

ここに電通を代表とする広告業界が共通で抱える苦悩が表れている気がする。

すなわち、利益率が大きく下がってきているということだ。
マス広告というと利益率20%というのがひと昔前は常識であったが、
今では遠い昔の話になりつつある。それだけでもマスメディアの媒体価値自体が
下がってきていることがよくわかる。

総じてこの特集で感じるのは、ここまで来たかマスメディアの凋落、ということ。

これ以上、マスメディアに期待することは無理かも知れない、
古いタイプの広告代理店にあってもそう思わせるデータおよび記事のオンパレードだ。

電通によると、今後の浮沈の鍵を握るのは、クロスメディアということであるが、裏を返せば、
いまもってクロスメディアといわなければならないほど、他の材料が見当たらないともいえる。

大丈夫か?広告代理店。今のままでは大丈夫じゃない、たぶん。

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インターネットとネット広告のバイブル、電通から。

帯には、電通からすべての広告関係者へ。とある。

文字通り、広告業界の雄、電通の持てるインターネットとネット広告の
ビジネスノウハウを余すことなく紹介しているのが本書、
「広告新時代~ネット×広告の素敵な関係」だ。



220ページのボリュームに、2,200円+消費税 つまり1ページあたり、税抜き10円。
ページ10円で天下の電通のノウハウが手に入るならば安い買い物(?)

不景気の影響からマス広告費が軒並み大幅ダウン、結果106年ぶりの赤字決算となった
電通である。

マス広告への期待が難しい状況にある現在、数少ない希望の光が、
インターネットとインターネット広告というのは間違いない。
それだけに力が入るというのもわかる。

広告売上ナンバーワン企業のポジションは不動。
となれば、市場自体のパイが拡大されれば、自然に自社に売上が落ちるというからくりだ。

まぁそんな裏事情は別として、数少ない成長株であるネット周りの商材に
力を入れることは自然の流れ、迅速な対応が優劣を決める、そう思う次第。

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ブランドの核は、尖り。

日経ビジネスアソシエの、コンサルタントの斎藤広達氏の連載。
最新の2009年6月16日号では、ブランド論を書いている。

斎藤氏は、ブランドが成立する3条件として、次のフレームワークを紹介している。

(1)「尖り」=競合他社を圧倒し、畏怖させるほどの「強み」を持つ
(2)「平均点」=「弱み」も競合他社の平均レベルをクリアしている
(3「哲学」=「強み」の背後に、買い手を感動させるこだわりや物語がある

斎藤氏のブランド論でいう「尖り」とは、戦略論の「強み」や「キーリソース」とほぼ同義だが、
唯一違いがあるとすれば、「尖り」はより強烈で、競合他社を畏怖させるくらいの
強みであることだそう。

優れたブランドは、例外なく「圧倒的にすごい何か=尖り」があり、たとえ弱みがあっても
ライバルの「平均点」くらいまでには引き上げられている。そしてなにより「尖り」を
支える「哲学」を持っている。

強いブランドは、どんなにお金を積んでも作ることはできない。
雄一作ることができる必要十分条件が「揺るぎない哲学」なのだ。

今小さな会社でも「哲学」があれば、成功できる確率はぐっと高まるであろう。
成長したければ「哲学」を持とう。

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FMラジオ局に問う、番組とCMの境界線は?

長年ラジオCM制作に携わっているが、最近、富に気になること。

ラジオを聞いていて、以前は番組とCMの境界線がはっきりわかり、
番組の公共性が保たれていた。(というかそれが当たり前であるが)

ところが最近は、どうもその境があいまいになりつつあり、それが年々強くなってきている。

地元のFM局のある番組の例でいうと、パーソナリティがからむ企業が、番組内で
あからさまにPRと称する宣伝を行っている。それも週1レギュラーの毎回でだ。

地元の有名な電力会社がスポンサーであり、おそらくスポンサーも公認のものなのだろう。

プロダクトプレースメントなどというものもあり、巧妙に広告くささを消すことに慣れた
今のメディアにあってはしごく当たり前のことなのかも知れない。
もっと言えば、それくらいしないと広告収入が確保できない、メディア、ラジオ局の厳しい
現状があることも痛いほどわかる。

しかしだ。だからこそ、メディアとしての公共性を今一度地に足をつけて
考えなければならないときではないか?

昔ほどパワーが無くなったとはいえ、ラジオから流れる情報を信頼している人は多い。
自分自身もそこに関与しているだけに、ここ最近の裏事情を知ると、
残念な想いが強い。

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長期優良住宅普及促進法、本日より施行。住宅需要回復の光明となるか?

相変わらず出口の見えないトンネルの中にある住宅業界。

そんな中で、数少ない重要喚起材料として期待が集まっている、
長期優良住宅促進法が、本日6月4日施行された。

日本の平均的な住宅寿命が30年といわれる中で、耐久性や耐震性に優れた
長寿命住宅を増やすのが狙いだ。

長期優良住宅の認定を受けると、住宅ローン減税など税の優遇枠が広がるため、
住宅会社の多くは、大きな期待を寄せているようで、
新聞、テレビ等メディアの今日のニュースを見ると、長期優良住宅をテーマに
全国のいろいろな住宅会社の取組みが紹介されている。

200年住宅の普及を目指す国の施策であるが、
まだまだ認知自体が低いこの長期優良住宅普及促進法。

ハイブリッドカーとともに数少ない明るい材料である。
これを契機に景気効用となることを願うのは私ばかりではないであろう。

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広告費に広告税。もと2ちゃんねる管理人、ひろゆき氏の論理。

もと2ちゃんねる管理人で現ニコニコ動画管理人の、ごぞんじ、ひろゆき(西村博之)氏。

そのひろゆき氏が新書を出したので読んだ。タイトルは「僕が2ちゃんねるを捨てた理由」。



タイトルの、2ちゃんねるを譲渡した理由から始まるが、私が注目して読んだのが、

第4章の「テレビはもう、死んでいる」

まず章のタイトルにびっくり、これは編集者に最終的にこのタイトルにしたいと
強くいわれたから、ということであるが、そのタイトル通り、過激な内容。

テレビ局の赤字体質の原因となっている経営者に対して、メディア記者の取材力に対して
痛烈な批判が続く。

そして極めつけは、広告、広告費に対する記述。

「例えば、広告税といって、企業がかける広告費に一律税金をかけるという話があるのですが、
広告費に税金をかけるなどは、いい方法だと思うのです。
研究開発費というのは、お金を使うことで技術なり製品なりという形で企業の資産として
残っていくものですが、広告費というのは製品を生産するのではなく
商品を売るためにかかるコストであって高額な割には、ブランド価値も含めて
消えてしまうことが多いのです。
確かに広告費によって、人々の印象は良くなりブランド価値というものが生まれるかも知れません。
しかし、それが社員のためになっているのか?企業が将来的な価値を生む方向にお金を
使っているのか?と考えると、最終的には何も残らないわけなので、企業のためになっていないと
思うのです。」

広告は後に何も残らず、仮にブランド価値を生むとしても社員のためにならない、
企業のためにもならない・・・・いやはや痛烈かつストレートな広告批判である。

しかしながら、その批判を浴びても返す言葉が鈍りがちなのは、やはり広告の危機を
感じてつつも手をこまねくだけの自分があるからだろうか。

批判を批判で返すのではなく、今一度原点に帰り、広告というものの価値を
見直してみるべき時にあるのかもしれない。
金儲けの道具になり過ぎた結果であることは間違いない事実であるから。

その他、第2日本テレビの土屋敏夫氏との対談もおもしろい。

広告批判は鋭いが、マスメディアの影響度は相変わらず大きいと認めるひろゆき氏。
その本音はどこにあるのか、広告関係者は一度目を通す価値のある1冊だ。

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名著、再び。石原明氏「イヤな客には売るな!」

5年ほど前に出版されたこの本、
「イヤな客には売るな!~あなたの仕事がうまくいかない本当の理由」が
文庫化されたので、あらためて文庫を購入して読んだ。



5年前、読んだ時の印象は、まさに目から鱗であったが、今読み返してみても、
実にシンプルに顧客化の大切さを教えてくれていて正に名著だと感心するばかり。

タイトルにもなっている「イヤな客には売るな!」とは、イヤな客に売ると、
クレームや無理な注文などさまざまな要求に応えなければならないため、
利益を大幅に喰ってしまう。
それよりは購入客を大切にして、顧客になってもらうことの方がよほど利益に
貢献してくれる、という意味だ。

また、イヤな客と付き合うと、内勤のスタッフまでイヤな思いをするため、
社内の雰囲気を悪くするなど、まさに負の連鎖を生んでしまうのもマイナス要因だ。

売上・利益が上がらないと、つい不安のあまり全方位的になってしまいがちだが、
それは本末転倒だ。

集客⇒見込み客のフォロー⇒顧客化。そのサイクルを忠実に回すこと、
一見遠回りのように思えるが、実は着実な利益の継続のためにはいちばんの近道なのだ。
迷いを抱えている経営者には、ぜひ本書を読んですっきりしてもらいものだ、
頑張っている社員のためにも。

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