アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

御社の「売り」を小学5年生に15秒で説明できますか?

御社の「売り」を小学5年生に15秒で説明できますか?(祥伝社新書)を読んだ。

御社の「売り」を小学5年生に15秒で説明できますか?


まず何よりタイトルづけがうまい。
大ベストセラーとなった『さおだけ屋はなぜ潰れないのか』に通ずる、
思わず手に取らせてしまう意外性、強さがある。
さらには5年、15秒という、数字でアピールするわかりやすさ・・・

もう手に取らない訳にはいかない。

帯に、人の心を動かすメッセージの作り方、とあるように、
筆者、松本賢一氏は、お客が集まる会社と集まらない会社の違いは、その会社が適切なメッセージを持っているかどうかで決まると書いている。

確かに、成熟期にある現代は、広告的なレトリックより、たとえ稚拙であっても会社としての強み、想いが誠実にメッセージされていることを生活者が評価する時代だ。
言いかえれば、それほど、生活者が企業、商品の本質を見抜ける力を持ってきているということであろう。

と同時に、広告屋の作る美しい、またはかっこいい広告では、本当に伝えたいことは伝わらないと暗に旧来の広告的アプローチの限界を示唆している。

広告の作り手としては耳の痛い話も多々あるが、結局のところ、企業の本質にどこまで踏み込んで考えることができるかが、これから先、広告人として必要とされるか否かの大きな分かれ目になりそうだ。

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中小広告会社、管理職の悲哀

かつて「あなたが忙しいのは、会社に戦略がないからだ。」というようなことを書いた本を読んだ事を思い出した。

忙しいから戦略を立てる時間が取れないのではなく、戦略を立てないからいつまでも忙しいのだという記述に、目からうろこが落ちた気がした。(が未だ忙しいままである。)

中小の広告会社では、マネージャーとしての役割と現場クリエイターの役割との両立が当たり前になっており、本来あるべき長としての役割は、どちらかと言うと二の次になる。

現実、現在の毎日は、オフにネット関連の勉強をして、オンでそれを実務として実践していく日々。もちろん昔からのTVCM制作とかの仕事もある。

新しい事に取り組まない部下は、いつもそこそこに仕事をして、そこそこに帰る。
上司の苦労を見て見ぬふりをして、結局は枠を超えての仕事はノーサンキュー。
決して自ら手をあげようとはしない。

会社ってなんだろう?上司ってなんだろうな?

つくづく悩む毎日である。(少し愚痴っぽくなりすぎたかも)

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レゴの50周年、Googleがお祝い

グーグルのTOPページを開いたら、Googleのロゴが変わっている。
なんと、LEGOで作られていた。

Googlelego

気になって調べてみると、今年LEGOが50周年を迎えたのを記念して、検索エンジンGoogleのトップページのロゴもLEGOブロック仕様になっているそう。

クリスマスはじめ、1年の歳時記に合わせて、ロゴが時々姿を変えるが、ここまでタイアップの妙を感じた仕掛けは、私自身はじめての経験だ。

国内のページビューだけを見ても有数のサイトGoogleであるだけにそのインプレッション効果は計り知れない。
いったい、いくらの価格でこのタイアップが実施されているのか、気になった次第である。

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福士加代子の42.195km

2時間40分54秒。19位。
福士加代子の初マラソンでの成績である。

勢いよく飛び出し、30km手前まではまさに福士のスピードランナーとしての本領発揮。
快走、ひとり舞台。

しかしだ。
練習でも30km以上走ったことがないと言うことで不安視はされていたが、
予想通りというか、予想外のドラマが待っていた。

42.195kmという距離の壁は、彼女を持ってしても乗り越えられなかった。
ゴール手前までで転倒4回。その苛酷な状況の中で完走。

彼女の真骨頂は、ふらふらになって倒れながらも、決して笑顔を絶やさないことだ。
意識してのものではないだろうが、彼女の芯となっている強靭な精神力が、
無意識の中でも、そうさせていたのだろう。並大抵ではない。

レース後のインタビュー「ご心配をおかけしてすみません。(初マラソンは)面白かった…かな。アハハ」いつもの彼女に戻っていた。

悔しさを胸に秘めてのコメントは「苦しい時こそ笑顔で」のモットーがあるからであろう。

気力だけでは何ともできない事は往々にしてあるが、気力があるからこそ成し遂げられることは必ずある。今回の完走は、それを教えられた気がした。

記録は平凡であるが、間違いなく記憶に刻まれた福士の初マラソン。
今後はトラックで再び北京を目指すということであるが、彼女の新たな挑戦に期待したい。

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檀れいの金麦、InvitationAword2007受賞

元宝塚スター、そして「武士の一分」でスクリーンデビューした女優、檀れい。
彼女が出演したサントリー金麦のTVCM「走る」篇が、雑誌インビテーションの「InvitationAword2007」でCM賞を受賞した。

何と言っても彼女の起用がこのCMを印象付けた最大の要因である。
はじめてこのCMを見た時の印象は、「この女性、誰だろう?」、
どこかで見たことがあるようだが、思い出せない・・・
後でその女が、檀れいだと知った時、武士の一分での気高さとは180度違ったイメージに、彼女の女優としての才能と可能性を感じた。
また珍しく露出が少ない女優で、その分神秘さが保たれているのも新鮮さにつながっている。

もちろん、彼女の魅力を引き出したベテランスタッフの力も大きい。

クリエイティブディレクター:黒須美彦
演出:関谷宗介
カメラ:十文字美信

そして極めつけは、BGM。
ターゲット世代(30代~50代)には懐かしい、オールナイトニッポンのテーマソングだ。

見事な夕日に、夫の帰りを待つ妻。
昭和のノスタルジックな世界を再現して賞に輝いた。

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アドマンにとって、ブログを書く意義は

ブログを書き始めたきっかけは、日々思う事を何かの形で残したいと言う、単純で純粋な気持ちであったが、このところ、継続していくこと自体が難しいと痛感している。
その理由は、書くネタが見つからないと言うことに尽きる。

そんな折、スダシンさんの「Web2.0(笑)の広告学」にこんな記述を見つけた。

(以下引用)

これは以前、精神科医の和田秀樹先生にお話を伺ったときに聞いた話ですが、人間の情報作成は「入力→貯蔵→出力」の三段階に分けられ、3つめの「出力」をするときに、手前の「入力」と「貯蔵」のレベルが上がる、ということなのだそうです。

 簡単な例としては、子供の学習で「試験」という出力の機会があるからこそ、授業や教科書から「入力」して、復習や試験前の学習で「貯蔵」するのだと言うことです。

 情報のインプットの質を高めるには、まずアウトプットの機会を増やす。

 従来はアウトプットの機会は普通の人にとってかなり限られていました。しかし、今やブログがあれば、誰でも簡単にアウトプットすることができます。アウトプットの機会を持つことで、情報入力の受信感度も上がります。自分のパーソナルメディアの視点から情報をジャッジしていくことは、情報リテラシーを向上させてくれる格好のツールです。

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どんな日常ネタでもいい、書くことによって、結局、入力→貯蔵のサイクルが回り、結果としてアウトプットの質が高まっていくと提言されている。

継続する過程で自分でも少しづつ感じてきていることであるが、何を書くかを悩む前に、書きつづけると言うことにまず意義を持つべきであろう。そう考えると少し気が楽になった。

そして、結局行き着くのは、いい映画や演劇、コンサートなどを鑑賞する、おもしろそうなイベントに出かける、おいしいものを食べに行く、などなど好奇心旺盛に体験によるインプットを増やすことの大切さだと思い知る。

それはそのまま、コピーライターを始めた頃に上司に言われたことだった。

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ながら視聴のTV、前のめりのインターネット。

定期的に扁桃腺が腫れて体調をくずす。
年に一度か二度、疲れがたまったり、不眠が続いたり、ストレスが過剰になったりすると、扁桃腺が暴れだす。何十年来のつきあいなので、ある程度予測できるのであるが、甘く見るとこれがなかなか曲者だ。

小学校の頃、扁桃腺が腫れた時、先生に手術を相談したところ、先生は「親からもらった大事な身体の一部だからできれば手術はしないほうがいいよ」と。(そんな時代だった・・・)
おかげで今日のこの習慣ができあがった。

そんなわけで今日は家で寝込んでいる。横になって、考える事もなくTVを見ている。
時々ネットでメールをチェックしたりもするのだが、正直小さな文字を追いかけるのは辛い。

あらためてわかったことは、体調がすぐれない時は、TVが結構都合がよかったりすることだ。
画面を注視したくなければ音声だけ聞いていればいいし、気になった時に目をやればいい。
楽である。

TVの特性は、ながら視聴などと昔から言われたが、ネットの能動性との違いを、体調をくずして、なるほどと再認識した。

メディアが多様化して、さらに、ながら視聴が進んでいるであろうTV。それに対して十年一日のTV局の番組づくり。
正直、多くの人はまともには見ていないのだ。
CMの作り方も、もっともっとそのあたりを真剣に考えなくてはいけない。

それにしても、つまらない番組が多い。まぁ、ターゲットが違うと言われればそれまでだが・・・

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日産「ノート」のTVCM

最近、なんとなく気になるTVCM。日産「NOTE」(ノート)のアニメ篇。
クルマのコマーシャルらしくない、少し緩いトーンは、精度を追求したコマーシャルが多い中では目立つ。
多分にバイラル効果を狙ったものなのだろう。

気になってWebサイトを調べてみた。
登場キャラクターは2005年以来、衛星放送、地上波でさまざまな反響を呼んできた「The World of GOLDEN EGGS」らしい。(知らなくてすみません)

ちなみに、専用Webサイトもなかなかのもので、結構遊べる。

クルマが売れるかどうかは別にして、この先の展開が楽しみだ。

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「クロスメディア」と「クロスコミュニケーション」

ADKインタラクティブの横山氏の著書を愛読するのだが、彼によるC-NET JAPANでの連載はその集大成であり、進化し続けるWebマーケティング、変わらなければならない広告業界についてリアルタイムで理解できる貴重なものである。

その最新版が更新された。(1/21)

「スペース提供」から「コンテンツ」提供へ。

常々言っている「クロスコミュニケーション」の必要性を中心に書いているのであるが、
中でも参考にしたい箇所を引用させて頂いた。

小著「次世代広告コミュニケーション」で、「クロスメディアからクロスコミュニケーションへ」というフレーズで、考え方としての「クロスコミュニケーション」を標榜した。つまり、メディア配分からスタートするのではなく、企業のマーケティングメッセージを消費者が求める(楽しめる)ブランデッドコンテンツに変換して、それを「どんなコミュニケーションチャネルにどういう役割をもたせて構成するか」という作業を「クロスコミュニケーション」と呼ぼうと提案した。

昨今のクロスメディアと称しているもののほとんどが、メディアのセリングサイドからだということに気付く。「組み合わせて効果的」という売り文句は、その中身がないのにどうして効果的か説得力に欠く。

 今、「クロスメディア」はメディアを売る側のワードだ。そして「クロスコミュニケーション」はバイイングサイド(広告主側)のワードといえる。

私の会社でも、TV局の主導で、TVCM出稿とWebサイト掲載が連動されたクロスメディア(?)企画を実施したが、出稿したクライアントの評価は惨憺たるものであった。
クライアントのためというより、旧来のTV局の利益本位の考え方で企画された典型と言える。

「クロスメディア」から「クロスコミュニケーション」へ。
ネット対応を急ぐTV局ではあるが、その本質を理解できない限り、まだまだ道は険しそうだ。

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めざせ、アカウントプランナー

大手広告会社をならってか、このところ私の所属する会社でも営業をアカウントプランナーと養成すべく研修などが行われている。

素朴な疑問であるが、そもそも中小の広告会社の社員がアカウントプランナーとして自立できるのか。

そのステップにはいくつものハードルがあると考えるが、いちばんの壁は価値観の変革であろう。

まず、オールドタイプの広告会社は、クライアントの予算をある程度まとめてまかされるという習慣がない。
「そろそろ、うちもTVCMを作って放送したい」「今度のキャンペーンの告知のチラシデザインを考えて」制作会社や印刷会社とあまり違いのない、いわば頼まれたら作る、請負型のメディア単の受注が当たり前になっている。

少なくてもアカウントプランニングと呼ぶ領域を目指すのならば、クライアント折衝において、ここを、はじめにメディアありきではない課題解決型の頭に切り替える必要がある。

そのためアカウントプランナーには、従来の営業を超えた、マーケティングやクリエイティブ、Webのスキルが必要不可欠だ。

参考にしたい、電通の白土謙二氏のアカウントプランナーについての定義がある。

===================================================

アカウント・プランニングとは、

世の中の人々と同じことを感じる能力。
その中で、人々が真に欲していることを取り出してくる能力。
すなわち、人間の心のツボを押す能力。

アカウント・プランナーとは、

・クライアントを説得する。
・クリエイティブ・スタッフを説得する。
・消費者を説得する。
以上、3つのうち、2つ以上を同時にできる人物。

====================================================

3つのうち2つ以上とはいささか謙虚な気もするが、自身に置き換えてみると
1つもまともにはできていない。

考えれば考えるほど、営業からアカウントプランナーへの転換は、大変な道程である。

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資生堂マキアージュCM「美・ラスティング時代」

蛯原友里は不思議なタレントである。
昨年末のレコード大賞の司会では間の悪さ、素人っぽさにいささか閉口した。
しかし、資生堂「マキアージュ」のCMでは実に堂々としている。というか同時に起用されている伊東美咲をも喰ってしまうほどの存在感。
そのギャップ、振り幅の大きさが彼女の評価になっているのだろう。

動かないしゃべらない状態ではCM制作者にとってこれ以上ない素材だ。
この新作のマキアージュCM、そのエビちゃんの存在ももちろんであるが、演出、音楽、CG、すべての完成度が高く、期待感、新しい予感に包まれた独特の世界観を創り上げている。
たとえば音楽。ビバルディ作曲の「海の嵐」をアレンジしたBGM。頭の一瞬のつかみと商品名前の間の取り方が絶妙である。



最初は、ぽっと出のモデル上がりのタレントという印象であったエビちゃんであるが、マネージメントの力なのか本人の潜在能力なのか、このCMで見る限り存在感のあるCMタレントとして着実に階段を上っている気がした。

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キット、ウカール? 「合格グッズ」めじろおし

いよいよ受験シーズン本番。受験生にとっては胃が痛む思いだろう。

そんな折、情報番組で「合格グッズ」の紹介を見た。

合格グッズと言えば、今の流れの火付け役となったのは「キットカット」のきっと勝つ、だろう。
確かボクシングの亀田もキットカットを持って、チャンピオン戦の前にカメラに向かってアピールしていた。

キットカットの成功を受けてか、今年度は実に花盛り。
新聞社の調べでは、ざっとこんな感じだ。

合格グッズ


単純な名前遊びではあるが、受験生にとっては、ほっと一息つける遊び心かも知れない。
いや、受験生を抱える親にとってはそんな余裕はないであろうが。

こういった傾向が続くと、そのうち、各合格グッズと合格率の紐付けデータが公表されたりするのだろうか。
「東大の合格率が高いのは、ダントツ○○○」なんて。

いずれにしても受験生には、健闘を祈ります。

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検索窓つきTVCMは意外と効果がない?

TVCMの制作において、最後に検索窓表示をしてWebサイトへの誘導を計る手法は、実施して当然という時代になった。
今はクライアントから依頼がなくても、コンテ作成時に盛り込んでおく。

そんな現状、その効果はいかなるものか?
調査したデータをネット上で見つけた。

博報堂研究開発局と博報堂DYメディアパートナーズi-メディア局がオーバーチュアの協力を得て、2005年4月1日~2007年3月31日に調査した結果。

テレビ広告がインターネットの検索行動に与える影響を調べたところ、検索窓を表示しない広告よりも、検索窓を表示した場合の検索数が2.4倍だったそうだ。
なるほど、予想通りといえる。

ただし、単に窓が表示されているだけでは検索数にほとんど効果がないそうで、「検索窓が表示されていることを伝えるための効果音をつける」ことや、「検索後にどういった情報が得られるかをしっかりと視聴者に伝える」ことをしなければ、視聴者の検索行動が起きないことがわかったという。
やはり。要は検索窓表示が当たり前になり、よりWebサイトへの誘導を促すためには、表示+αの、何らかの新しいアイデアが求められる時期に差し掛かってきたと言うことではないか。

冷静に考えれば、ほとんどの会社がWebサイトを持っていることは既成事実であり、あらためてサイトがあるとアピールするためだけに貴重な秒数を使う必要もない。

気になるキーワードを投げかけリスティング広告でWebサイトに着地させるという手法も当たり前になったが、まだまだTVCMからWebサイトへの誘導施策としては未開拓な部分があるようにも思える。
こういったクリエイティブをとことん追求してみるのも意義のある事かも知れない。

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すべての広告人に元気と勇気を 「明日の広告」

広告関係の書籍としては、久しぶりに爽やかな読後感をもらえた「明日の広告」(アスキー新書)。



変化した消費者とコミュニケーションする方法、という副題の付いたこの本、書いたのは電通のクリエイティブディレクター佐藤尚之氏。スラムダンクのキャンペーンを手がけた人物である。

インターネットの普及によって変わった消費者とコミュニケーションを採るため、コミュニケーションデザインの必要性を説き、コミュニケーションデザインをすすめることにより、広告会社の明るい未来がやってくることを訴える。
AISAS、メディアニュートラルなど広告業界必須のキーワードも実に簡潔に、しかも実務的に解説されている。

広告関係者に向けた本ではあるが、決してクリエイティブオンリーではなく、営業担当者にもわかりやすく書かれており、おすすめできる。

最近はマス否定論ばかりではなく、マスメディアの将来を肯定的に捉える本も増えてきた。
その代表格となるであろうこの本は、なんとなくであるが、いい意味で変化していく広告業界のきっかけになりそうだ。

ピンチをチャンスに。そんな言葉があらためて脳裏に浮かんだ。
「TVCM崩壊」以降、どうしてもネガティブにならざるをえなかった私に元気と勇気を提供してくれた佐藤氏に感謝したい。

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逆風の続く住宅業界と中小工務店の生き残り

2006年の住生活基本法の施行から始まり、2007年の改正建築基準法の施行、そして今年末に予定されている4号(木造2階建て)特例の見直し、と住宅業界、特に中小の工務店にとっては対応如何で存続の危機ともなるエポック的な法改正が目白押しだ。

詳しい内容は別の資料を参考頂きたいが、家づくりに熱心な職人的位置づけだけでは、お客の評価を受ける前にビジネスそのものが難しくなるのは間違いない。

どの業界でも同様の傾向にあるが、このままでは勝ち組・負け組の差がより広がってくるばかり。

法改正への対応はもちろんであるが、対顧客で重要な鍵を握ってくるのは、自社の強みをより明確にすること。そしてその強みを伝えるためのWebの活用ではないか。

先日、あるコンサルタントの話を伺った時に、ブログの活用が鍵を握ると言う話を聞いた。
どうしてもWebサイトの情報だけでは一方的になる。また、企業としてのりっぱな理念は知り得ても、その会社の人となりが見えにくい。
そんな企業と顧客との距離を縮めてくれるのがブログということであろう。

ブログにもいろいろと種類があるが、まずはそこに携わる社長、社員への共感がテーマになるはずだ。なぜそういう企業理念が生まれたのか、どんな想いでお客様と接しているのか、そこにはいい話だけでなく、時にはお客様から言われた厳しい意見への反省の言葉があってもいい。
要は腹を割ってコミュニケーションを取りたいという真摯な姿勢が大切だ。

上手に語る必要はない。今、中小の工務店は「顧客が求めているのは、決してかっこいい作られたイメージではなく、なにより裏表のない情報であり、自分にとって心底ためになってくれる住宅会社である」と信じることではないか。

いずれにしても今ほど行動が求められる時はないと考える。

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広告会社の「社内コミュニケーション」

今期の目標のひとつとして会社から「社内コミュニケーション」が掲げられた。
部間の壁が、業務に支障をきたしているという理由からだ。

部間の壁とは何だろう。
確かに広告会社では昔から、営業対制作の対立軸があり、たびたび怒鳴り合いとなるような場面があった。
しかし、それはあくまで仕事に対する立場の違いから起こるものであって、それを壁と見ることは間違っているように思う。

広告会社の場合、もともと役割が違う専門職の集団であって、大切なのは、それぞれの役割を知った上で、他の役割を尊重することなのではないかと考えている。それができれば壁というものは存在しないのであろう。

私自身の考えとして、コミュニケーションが円滑かどうかは、提供するサービスに対して、理解共有ができているかどうかが重要だ。
どの仕事にもコンセプトがあって、それをもとに各役割の作業がすすんでいく。このコンセプトの理解がずれていると、仕事は右往左往して、筋が通っていかない。結局、ターゲットに伝わらない広告ができあがってしまう。

つまるところ、「社内コミュニケーション」と一口に言うけれど、「社内コミュニケーション」の定義づけができていないことが、最大の問題なのかもしれない。

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本好きの本棚が覗ける「ブクログ」

自分の好きな本や持っている本を、Web上で実際の本棚に並べた形で見せることができるサービス、それが「ブクログ」だ。

Amazonでも自分の好きな本をおすすめとして紹介はできるが、それをあえて本棚に並んだ状態で見せるところがアイデアである。

実際に使ってみると、あたかも自分の本棚のように見えて、読んだ本の傾向だとか好みが一覧できておもしろい。
また、他人の本棚を覗いてみたいという願望は誰しも持っているもので、そういう意味では、並んだ本からその人の人となりや性格もうかがい知ることができる楽しみがある。

ちょっとしたアイデアかも知れないが、なかなか気づくことは難しいものだ。
クリエイティブってこういうことだとつくづく感心した次第。

「adrunnerの本棚」です。
http://booklog.jp/users/adrunner

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店舗連動型SNS、ジョイサウンドの「うたスキ」

クライアントのSNS構築という命題があって、年末年始にカラオケメーカー・エクシングのジョイサウンドSNS「うたスキ」を体験した。

長年、エクシングはカラオケメーカー・トップ3の一角を担ってはいるが、3番手に甘んじ、起死回生の思いをこめて、この新機種の市場導入を図った。
そしてその目玉がこのSNS「うたスキ」である。

日経ネットマーケティングの記事によると、2006年11月の開設後、会員数は約8カ月で50万人を突破し、競合他社との差異化、新規/休眠ユーザーの開拓に成功している、とある。

このSNSの特長は、何と言っても店舗連動型であることだろう。顧客の囲い込みを図るためにSNSを展開する企業はここのところ増えてきているが、ここまで店舗への集客、メリット還元に配慮されたSNSは数少ないように思う。
そういった意味では、エクシングの思惑通りではないかと考える。
なぜなら、カラオケメーカーの課題はいかに導入店舗数、そして導入台数を増やすかにあるからだ。営業マン支援という観点からも、このサービスの存在は導入店開拓の強い武器となり得ているだろうと想像する次第。

それ以外にも「うたスキ」SNSには参考になる点が多い。
たとえば、うたスキ」SNSには、マイページ内に、過去の履歴から、うた年齢が表示されるデータベース連動システムがある。

ちなみに、私の現在のうた年齢は30歳である。

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広告批評「2007年間ベストテン」に見る審査員、梅佳代

すでに先月号のことになるが、恒例の広告批評「年間ベストテン」が発表された。
CM部門のベストスリーは次のようになった。

1位:アップル/Macをはじめよう
2位:リクルート/リクナビ プレミアム
3位:資生堂/TSUBAKI

1位のアップルはおだやかなトーンであるが、中身は日本では珍しい強烈な比較広告だ。
そのあくの強さを起用されたタレントのラーメンズが伝わるメッセージに変えている。
その独特な存在感で1位も当然の結果に思える。

ちなみに、同じ号で広告批評が運営する広告学校の学生によるベストテンも発表されている。

1位:ユニクロ/WideLegJeansほか
2位:オリンパス/E-510ほか
3位:ソフトバンク/ホワイト家族24

選び手が変わるとランキングも大きく違う。
いかにユニクロが若者の支持を得ているのかも納得できる気がする。

今回、審査員として写真家、梅佳代が参加した。
写真家としての力量をここでうんぬんする気はないが、ここのところのプチ写真家ブームに上手く乗った感は否めない。
彼女も1位にアップルのCMを選んだ。
彼女の選評にもはっきり言ってプロの意識はまったくと言っていいほど感じられないが、
アップルのCMの造られていない感に、彼女の素人くささが妙な客観性を与えているのだ。
素人らしさまで武器にしてしまう、写真家梅佳代、恐るべし。

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中小広告会社におけるクリエイティブ

あとしばらくで年末年始休暇も明け、また慌ただしい日常に戻る。

広告業界(特に中小の広告会社)は大きな転換期にあり、インターネットへの対応が必須課題である。
今年はさらに加速しての取組みが求められるだろうし、そのために身体だけでなく頭にも汗をかかなければならない。

CNETJapanで「ネットがもたらす広告業の新潮流」と題された連載がある。
書き手は、ADKインタラクティブCOOである横山氏とオプト代表取締役CEOの海老沢氏。
主に、これからの広告会社のあり方や人材像について語っている。

自分も常に直面する現実であるが、旧来の広告会社の縦割りの構造がネット対応を遅らせている原因で、その壁を自ら超えようと思う者だけが、広告会社の中でネットのわかる人間としてかろうじて生息していると・・・
確かに従来の役割であれば、クリエイティブはクリエイティブの中身を追求していればそれなりに仕事になったが、ことネットとなると、次々とやってくる新技術を表面的にでも理解できていないと、表現だけでは片手落ちになってしまう。つまり絶えず勉強し続ける事がベーシックに必要になる。

そんな時代のクリエイティブについて、海老沢氏は「インターネットの存在がクリエイティブの重要性を加速化」という項でこう書いている。(以下、抜粋)

~当たり前の話ですが、広告主が狙うターゲットに対して広告表現のアピール力が弱かったりしたら、広告露出にかける莫大な費用を無駄遣いさせることになります。また今後は4マス媒体、インターネット広告以外にもホームメディアやカーナビメディアなど様々なメディアがでてきます。広告会社の最適メディアプラン作成作業は、困難を極めます。そこを横串に刺すのがクリエイティブ提案なのです。~

さらに、

~つまりインターネットやネット検索は、「いつでも簡単に調べられるので、人が記憶しようとする思いを忘れさせる」ツールなのかもしれないということです。記憶に残そうとしないエンドユーザーは、広告を見て覚えておこうともしませんし、そもそもUCC(ユーザークリエイティブコンテンツ)が流行る時代には、魅力ある広告でなければ無視するかもしれないのです。~

締めくくりはこうだ。

広告会社が再認識すべき基本的なことは
・ネット市場の更なる成長のために、エンドユーザーに「選ばれる」クリエイティブ作りを目指す
・エンドユーザーが作るクリエイティブに負けない「記憶に残させる、魅力ある」ものを作る

中小の広告会社では正直クリエイティブという言葉自体が嫌悪されるという現実もある。
どのレベルをクリエイティブと呼ぶのかも難しい問題だ。
が、せめて創り手としての気概とプライドだけは忘れたくない。きれいごとかも知れないが、その想いがあれば、このピンチをチャンスに変えることも不可能ではないと考える。
年のはじめに、CNETJapan「ネットがもたらす広告業の新潮流」を読んで、あらためて決意を新たにした。

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「納得づくり」と「空気づくり」

ちょっと前にも話題に出した「基礎から学べる広告の総合講座」の中に、コピーライターの谷山雅計氏が登場、自らの広告づくり論を展開している。
谷山氏と言えば、ちょっと前は、新潮文庫のYonda、最近では資生堂TSUBAKIの仕事等で会活躍している第一線のクリエイターである。もっとも資生堂TSUBAKIの仕事では、大貫卓也、黒田秀樹等々有名クリエイターが多数参加しており、彼がどのパーツを力を発揮したのか、よくわからないが。

彼は、広告コミュニケーションの方法には二つあると言い、そのひとつが新聞などの平面媒体による「納得づくり」であり、もうひとつがTVCMなどの電波媒体による「空気づくり」と語っている。
納得づくりとは文字通り「そうか、そう言われればそうだな」と納得させてコミュニケーションをする方法で、一方、空気づくりとは、具体的に説明して納得させる訳ではないが、世の中に「ひょっとして流行ってるのかな」といった漠然とした大きなムードをつくることでコミュニケーションする方法だそう。
特に空気づくりとは言い得て妙で、もともとTV局は空気を売っているなどと揶揄されてきた訳であるから、その効果が空気づくりということで思わず納得?した次第。

いずれにしても自分たちが若い頃は、記録媒体と印象媒体などと教えられたが、その先の成果に対して言及している分、こちらの方が分かり易く的確な気がした。

ローカルでコマーシャルを作る場合、どうしても15秒のスポットが中心となるが、その限られた秒数の中にできる限りの情報を盛り込みたいと考えるクライアントが未だに多い。
納得づくりと空気づくりが混同されるとどちらの効果も薄くなってしまう。そのことを理解してもらうのに、相変わらず苦労は絶えないのである。

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広告社が提唱する「TSUZUMIモデル」

広告社の中島氏ほかの書いた「口コミニスト」を活用せよ!~お客さまがお客さまにススめるマーケティング~を読んだ。

ネット口コミをテーマにした書籍はここのところ数々出版されているが、本書は電力会社のオール電化キャンペーンなどの実証データに基づきわかりやすく記されている。
情報源としての広告の信憑性が失われつつある一方、口コミがいかに情報源として信頼を獲得しているか、そのあたりの分析は具体的で参考になる。
これらは2002年に口コミマーケティングプロジェクトを立ち上げ、今日まで継続的に口コミマーケティングを研究、実践してきた成果であろう。

その中で、TSUZUMI(つづみ)モデルというものを使って、口コミを伝播する人(口コミニスト)とマーケティングの構造を説明している点が興味深い。
TSUZUMIモデルとは、鼓の上の部分がいわゆる購買までのプロセスを表し、下の部分が購買後にその商品を支持し推奨する仕組みを表している。
ちなみにデジタルガレージの林氏は、この鼓を横に置いて、バタフライモデルと名づけている。

いずれも従来のAIDMAモデルで収束して行動で終結した消費者が自ら発信者となって再び拡散していく形を見事に言い当てており、この形を頭に置いてマーケティングを考えていくことが重要である。

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年賀状に新しい価値「年明け年賀」

来年こそ。年が押し迫ってやっとのことで年賀状を投函した時の感想である。
その決意もなんの、毎年の如く、何だかんだで年の瀬を迎えてしまう。

今年も29日、なんとか年賀状を作り投函した。
書くというより作ったというのが素直な感想だ。
そこには、申し訳ないがしばらく会ってない人を想いながら書くというような余裕はなく、ただただ枚数をこなしていくという情けないだけの姿である。
いっそのこと出すのを止めればと思いつつも、いろいろなしがらみとかが頭に浮かんでなかなか踏み切れない。

年始早々、暗い話であるが、TVを見ていて、少し胸のつかえが解消されたTVCMを見つけた。
JPの「年明け年賀」である。
ミュージシャンの坂本隆一が「新年にあらたまった気持ちで書くのもいいものです。」と静かな面持ちで筆をしたためる。

民営化後初の年末年始を迎えたJPだが、過去にはできなかった新しい価値を次々と提供している。この「年明け年賀」もその試みのひとつであろう。
慌ただしい年末ではなく、心あらたまって書く年賀状も本来の年賀状の意味ではないかと訴えかけている。

こうした試みが新しい習慣として根付くまでには時間がかかるだろうが、儀礼的に年賀状を書いている人間にとっては、年明け年賀が定着して欲しいものだと願う。
ただし、少し逃げのような気分がするのは否めないが・・・

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