アドマン(元)のブログ「広告会社~バーチャルとリアルの狭間で」

名古屋の広告会社に働いていた元アドマンのブログ。広告とインターネットに携わる男が、時代の転換期で日々感じること、気づくこと、体験したこと、また、読んだ本や見た映画の感想などを思いのままに書き綴ります。

手書きだから伝わる、スローアド。

先に書いたミシマ社の発行するコミュニケーションペーパー、
「ミシマ社通信」がたまたま手書き、というわけではないが、
ここのところ、手書きの販促ツールや広告が目につくようになった。

そんなことを考えている中、今月号の宣伝会議・INSIDE MEDIAで
「スローアド」という新しいコミュニケーションの形、なる記事を見つけた。

本記事で「スローアド」と称されているのは、
3日連続で朝日新聞に掲載されたPILOTの15段企業広告。

ほぼ全文が手書きで、ゆっくりと自分の手で書くことの意味を訴えかけている。

手で書くことは時間がかかる。
しかし、その分、ひと言ひと言文章を確かめながら
想いをこめて丁寧に伝えることができるのかもしれない。
だからこそ相手の心に、より伝わるのだろう。

最近、リチャード・ワトソンが書いた「減速思考~デジタル時代を賢く生き抜く知恵」という本が出た。
情報過多の時代だからこそ、情報に翻弄されるのではなく、
自らの価値で情報をコントロールする、スローシンキングを提唱している。

機械に頼ればある程度のことは表現できる。しかし逆にいえば、
機械を操る自分の能力に限定されるという宿命が常につきまとう。

手書きの文字が心に沁み入ってくる「スローアド」が注目される背景には、
私たちの情報疲れがあるのかもしれない。

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一般人が紹介、だから説得力。

ユニクロがスーパークールビズのサイトを公開した。

話題は、ユニクロのスーパークールビズの衣料を一般人が紹介していること。
IT会社の社長やフリーペーパー制作会社の女性社員などの一般人がモデルとして
ユニクロの衣料を着用して登場している。

実際に着用した感想なども紹介してより親近感を高めようという狙いだ。

アメリカの衣料販売サイトでもモデルをプロから社員に変えて売り上げを伸ばした例もある。

かつてのようなプロモデルがファッショナブルに着こなすのを遠めに見るような時代は終わった。

自分が着た時のイメージをより描きやすくするために一般人を使い、
共感を獲得しようという戦略が今後広がっていくだろう。

こうなるとますます肩身が狭くなるのがプロのモデル。
生き残り策はあえてプロフェッショナルの王道をいくのか、
それともすぐ隣にいるような親近感ある路線をめざすのか。
中途半端がいちばん良くない。

それにしても一般人を巻き込み口コミで広げていく、そんなアイデアは
この先まだまだ展開できる余地がありそうである。

場所に届けるんじゃない、人に届けるんだ。

いいコピーって、こう考えるべき。

そんなヒントになるのが、
クロネコヤマトの宅急便「場所に届けるんじゃない、人に届けるんだ」というコピー。
TOKIOが出ている、あのコマーシャルだ。



わかりやすく、ソーシャルな時代観がある。
しかもコンセプトがしっかり立っている。

私のコピーの好みもあるが、やはり言えることは、
いつの時代にも良いコピーは共通だということだろう。

たかが1行。されど1行。

クリエイターの苦労はたいがい報われないものであるが、
それだけに報われたと思える瞬間は何ものにも代えがたい。
私のような者でも、そう思えたことは何年かに一度くらいはあった。

広告のパワー低下が叫ばれる中であるが、コピーの力はまだまだ世の中に必要である。

いいコピーを書こう。そのためにたくさんの汗と涙を流そう。

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トイレクイックル×植村花菜 花王のテレビCM

紅白歌合戦でも涙を誘った植村花菜のトイレの神様。

そのトイレの神様が花王とタイアップしてテレビCMに登場した。

商品はトイレクイックル。まさにストレートの商品。
しかもCMでは植村花菜本人が登場してトイレ掃除をするのだ。

→出演は本人ではなく、楽曲提供だけでした。お詫びして訂正します。

トイレクイックルでトイレの神様。

1本取られた!という感じでプランナーに座布団1枚、
どこの会社も狙っていたと思うが、トイレクイックルの企画がいちばん良かったということだろう。
楽曲の世界を上手に活かしている。

花王トイレクイックル×植村花菜スペシャルサイト・テレビCM
http://www.kao.co.jp/toiletquickle/cm/

ニュースリリース
ニュースリリース ポータルサイト News2u.net トイレクイックル新CMオンエア。 楽曲は植村花菜さんの「トイレの神様」!

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検索は楽しむものである。googleのTVCM

昨年に引き続き、年末年始に大量のテレビCMスポットを出稿しているgoogle。

検索結果のファッション写真を壁に映し、着替えを楽しむ。
検索エンジンの大量なタブを動かしパラパラ漫画風に展開する。



どうやら今年のgoogleのテレビCMは、情報収集のための検索エンジンという役割から、
検索エンジンそのもので遊んでしまう、アミューズメントとしての役割へ。
存在意義そのものを転換して訴求している。

全体のトーン&マナーを見ると、若年層へgoogleの身近さをアピールしているように思う。

どちらかというと技術者、ヘビーユーザー向けという印象が強かったgoogleだけに、
戦略の方向性としては間違っていないようだ。

googleにとっては、リンクトラフィックからソーシャルグラフへ流れが大きく変わりつつある今が
まさに勝負時なのだろう。

それにしても、短期間に新たな価値観を提供、浸透させるには、未だテレビCMの影響力が必要とされるのだ。
いやそれ以上に、IT企業が成長のハードルを越えるためには、今まで以上にテレビCMの力が必要になる。

時代はスパイラルに進化する。googleのテレビCMをみて、
再びテレビCMの力がクローズアップされる時が来ていると感じた次第。

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